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JR西日本

MOVE 4

ラッパー/詩作家のmaco maretsが綴る
伊賀上野の体験記も掲載
NIPPONIAを
通じて知る
古きも、新しきも
愛おしむまちづくり

maco maretsさんが伊賀上野城の麓から街を眺めている様子

「前世代から受け継いだものを守り生かしていこうという意識を強く感じました」
そう語るのは、三重県伊賀上野エリアを訪れたラッパー/詩作家のmaco marets(マコマレッツ)さん。

伊賀忍者や俳聖松尾芭蕉などが知られる伊賀上野では、
歴史や伝統文化を未来につなぐためのまちづくりが行われています。

JR西日本では、まちの暮らしや文化を地域の方々と一緒に
未来へつないでいくことを目指したさまざまな取り組みを行っており、
伊賀市・JR西日本・株式会社NOTEの3者が連携して開発した
「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」もその取り組みの一つです。

maco maretsさんによるNIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町での滞在、
そしてNIPPONIA HOTELを起点としたまち歩きを通じて、
JR西日本が考える「ちょっと先の良い未来」が見えてきました。

音楽や詩は、変化する環境の中で自分の軸を守るための答えなき問いの実践

「わたしたちは誰もが意識するとせざるとに関わらず、自分を取り囲む環境からの影響を受けています。日々大量の情報を全身に浴びているうち、ポジ/ネガ、またそのどちらでもない方向へも、世界の見え方は常に変化していく。どうしようもなくアンコントローラブルなものです。そうして揺らぎつづける不安定な世界において、くさらずおのれを生かすため、またともにある他者の存在を尊ぶために、なにができるでしょうか? そんな答えなき問いの実践として音楽や詩の表現があり、またそれと同じように、まちと、そこで暮らす人々の生活があるのではないかと思っています」

ラッパー maco maretsさん プロフィール

maco marets
(マコマレッツ)

1995年福岡生まれ、現在は東京を拠点に活動するラッパー/詩作家。2016年に1stアルバム『Orang.Pendek』でCDデビュー。2018年にはセルフレーベル「WoodlandsCircle」を立ち上げ、自身8作目となる最新アルバム『Wild』に至るまでコンスタントに作品リリースを続けている。音楽活動にとどまらず、詩集『Lepido and Dendron』の刊行、雑誌/Webメディアでの連載執筆など、多岐にわたる活動で注目を集めている。

伊賀上野の街並み

室町時代から続く文化を
令和での魅力に進化させるまち

三重県伊賀市は大阪、京都、奈良と名古屋のどこからでも約2時間程度でアクセスできる、関西と中部の折衝地。小旅行として、週末になると多くの観光客が訪れます。「忍者の里」として海外からの観光客からも関心を集める一方、永い歴史の中で大きな戦災を受けなかったことから、室町時代から現代まで、それぞれの時代に息づいた建造物が数多く残っていることも魅力の一つです。

まちを巡り地域の人々との交流の中で発見したのは、古くから続く地域文化や歴史を大切にしながら、まちの人々が暮らしの中でつくり上げた「今の伊賀上野の文化を体験できるスポット」の数々でした。

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町で
地域に根付く「まちの個性」に出合う

上野市駅から徒歩5分。広々としたまち並みを横目に銀座通りを歩き、maco maretsさんはNIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町に訪れました。NIPPONIAの宿泊施設では、日本各地の貴重な歴史的建築物に宿泊し、数々の文化や伝統に触れ、「地産地消」をコンセプトとした美酒美食を楽しむことができます。

NIPPONIAの特徴の一つは、「まち全体がまるごとホテルになる分散型ホテル」であること。まちに点在している歴史や文化を持った建物を再活用し、レセプション、客室、レストランなどをそれぞれの棟に分散させています。訪れる人が自ずとまちを回遊し、人や文化と触れ合える仕組みがつくられており、「一日からの村人」のような体験を提供しています。検索だけでは出てこない、そこで暮らしてはじめて味わえるような「まち本来の魅力」に出合う入り口になる場所です。

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町フロント棟入り口
maco maretsさんがNIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町でチェックインを行う様子 NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町のスタッフがチェックインを行う様子

伊賀の城下町中心に位置するフロント棟「KANMURI」は、江戸時代から、生薬問屋、料理旅館と役割を変えながら、永い間文化人や地域住民から親しまれてきた歴史的建築物。国の有形文化財にも登録されています。
チェックインでは、施設の運営を担うバリューマネジメント株式会社の「VMGコンシェルジュ」がその土地を知り尽くしたスペシャリストとして伊賀上野のまちの魅力を教えてくれます。

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町の支配人の栗田真由子さんにまちの魅力について伺うと、素敵な笑顔とともに愛のこもった言葉があふれます。
「このまちの魅力はたくさんあるのですが、私が素敵だなと感じるのは、昔から続く小さな商店が今でも愛され続けていること。私も移住者として、このまちが大好きなんです。私たちが日々感じる伊賀上野の魅力をお客様にも感じていただきたくて、マップや案内なども全て私たちが手作りしています」

「お客様だけでなく、まちの方々からも愛されるホテルでありたいんです。上野天神祭の巡行を体験できるプランをはじめ、地域のイベントなどにも積極的に参加することで、まちの皆さんにも私たちスタッフを知っていただき、地域の方々とお客様の交流を生む存在、一緒にまちをつくる仲間として取り組んでいます」

「NIPPONIA HOTELには、テレビも時計もないんです。歴史的文化財の建物で時間をゆっくり過ごしながら歴史やまちの営みに想いを馳せ、自然の音に耳を傾けながら、日常を忘れて、このまちに溶け込む体験をしていただきたくて」

そんな栗田さんの説明を受けて、チェックイン後に足を運んだのは「NOMATSU」。江戸時代末期に建築されたと見られる、松尾芭蕉の門人「広岡雪芝」が暮らした歴史的邸宅が活用されており、伝統的で美しい建築を愉しむことができます。

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町 NOMATSU棟の室内
maco maretsさんが感想を述べている様子

今回わたしが寝泊まりさせていただいた「NOMATSU」をはじめ、歴史的建造物を活用した宿泊棟の、洗練とぬくもりの同居する居住まいに惚れぼれ。客室内の壁や天井、梁の一部などにも古い建築のなごりであるキズやヒビ割れが美しく保存されていて……その一つひとつに触れるたび、かつてこの場所で暮らした人々の生活へとつながっていくような、歴史への憧憬を呼び覚まされるような、静かな興奮を覚えました。それはきっと、空間だけでなく時間の上でも開かれたこの場所だからこそ生起する特別な感覚。伊賀の息吹を確かに感じたひとときでした。

フロント棟「KANMURI」内のレストラン「LE UN(ルアン)」では、厳選された伊賀上野の食材を味わえる料理が提供されます。
コンセプトは「その土地の特別な“時”を味わうレストラン」。ディナーではフレンチの技術をベースにしながら、食材が持つ本来のおいしさを引き出せる料理を追求しています。朝食では伊賀の日常で長く愛されてきた食材の数々を味わうことができ、食を通して伊賀での暮らしを体験できるのが魅力です。
明治時代に営まれていた料理旅館の跡地を活用している庭園を眺めながら美食美酒を楽しんだmaco maretsさん。本当においしいものを食べた時の感動は、言葉がなくても表情に表れます。

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町 KANMURI棟の室内

伊賀上野のひとときで
綴るエッセイ
「静けさの導くところ」

ぽつ。苔むした岩肌に、一滴の雫が垂れ落ちる。ぽつ。かすかな音が鼓膜に触れ、静寂のなかに波打つひとときが、ゆっくりとしたリズムが生まれていく。NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町、その宿泊棟の一つ「NOMATSU」の一室。ソファにもたれたまま、わたしはしばし、庭石を打つ水滴の音楽に耳を傾けている。ほかにはなにも聞こえない。

ぽつ。ぼんやりしていたら聴き逃してしまうくらいに、それは小さな音だ。事前に受けた説明によれば、これらの水音は、ホテルによって意図された、言ってみれば小粋な演出のうちであった。部屋の主寝室からつながる広い中庭に一つの庭石があり、その上に伸びる細いパイプの先から、一定間隔で雫が落ちるよう仕掛けがされている。部屋のなかにいても、窓を開けてさえいればその音が聞こえた。

伊賀上野のひとときで
綴るエッセイ
「静けさの導くところ」

ぽつ。苔むした岩肌に、一滴の雫が垂れ落ちる。ぽつ。かすかな音が鼓膜に触れ、静寂のなかに波打つひとときが、ゆっくりとしたリズムが生まれていく。NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町、その宿泊棟の一つ「NOMATSU」の一室。ソファにもたれたまま、わたしはしばし、庭石を打つ水滴の音楽に耳を傾けている。ほかにはなにも聞こえない。

ぽつ。ぼんやりしていたら聴き逃してしまうくらいに、それは小さな音だ。事前に受けた説明によれば、これらの水音は、ホテルによって意図された、言ってみれば小粋な演出のうちであった。部屋の主寝室からつながる広い中庭に一つの庭石があり、その上に伸びる細いパイプの先から、一定間隔で雫が落ちるよう仕掛けがされている。部屋のなかにいても、窓を開けてさえいればその音が聞こえた。

それにしても。わたしはふと空を仰ぐ。ホテルの敷地内にとどまらず、伊賀上野のまち全体を流れる閑寂な気配があるからこそ、この「演出」は成立しているのではないか。NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町は「まち全体がホテル」だという、その所以か。夜気とともに張り詰めた特別な静けさのもとにあってはじめて、この耳は一滴の雫の音を聞き分けられたのではないかと思うのだ。

日中訪れた松尾芭蕉ゆかりの名所「蓑虫庵」が頭によぎる。慎ましやかな庵を中心に、「古池や 蛙飛ひこむ 水乃音」など、芭蕉による句のいくつかを刻んだ石碑の立つその場所でも、普段と異なる音の気配を身体が察知していた。ひんやりとした庵の玄関をくぐると、足元から冷たい空気がゆっくりと身体を包み込むのを感じた。外で聞こえていた鳥の声や風の音が、急に遠ざかるように消え、耳には自分の心拍だけが残った。ため息がもれた。静かだった。静けさへのおそれと敬意が、頭をもたげていた。

芭蕉が「古池や」の句を詠んだのは「蓑虫庵」ではないそうだけれど、「蛙飛ひこむ」その一瞬を逃さず筆にうつすことができた理由はやはり、こうした清閑な心もちをみずからのうちに保っていたからではないだろうか。瞬間、その場に躍動したイメージを詩の言葉によって定着させるのはもちろん容易なことではない。静寂に身を置き、そこに訪れる音、心を波立たせる音の一つを聞き取るために、ひたむきに耳をすませるということ。弟子の服部土芳をして「蓑虫庵」を完成せしめた芭蕉の詩的態度は、伊賀上野のまちを浸す静けさとつながっているのかもしれない。

maco maretsとして創作活動を始めてから、もうすぐ10年になる。音楽や詩文、さまざまな形で作品を発表してきたけれど、それらが芭蕉翁のような聴覚を備えているかどうか?自信はない。慌ただしい都市での生活に追われ、かすかな水音の数々を聞き逃してはいないか。たしかな手触りとともに言葉を編むことを忘れ、いいかげんな常套句の組み合わせでなにかを表現した気になってはいないか。問いは尽きない。

深く息を吸って、吐く。NIPPONIA HOTEL、そして伊賀上野のまちで過ごすうち、わたしは目の覚めるような静寂に何度となく触れていた。「心を波立たせる音の一つ」に耳をすませるひととき。それが自分にとってどれほど必要だったか、ここにきて気づかされたようだった。

ぽつ。また一滴の雫が垂れ落ちる。その音に打たれたとき、世界はやにわに色付き、躍動する。静けさのなかから、喜びの予感が、あざやかな未来が立ち上がる。空気がふるえる。そこに詩は生まれる。きっと。祈るように、わたしは今、ペンを握っている。

伊賀上野の街並み

地域の暮らしを未来につないでいくために。
JR西日本、NOTE、伊賀市がめざす
「魅力的なまち」とは?

魅力的なまちの根底にあるのは、地域の人々がその地形や風土に根差した暮らしや生業を継続していくことで生まれる地域の歴史や文化と、そのまちを愛しながら暮らす人々の営みなのではないだろうか。そんな考えのもと、JR西日本として地域の暮らし・生業の継承を最大限にサポートしていきたいと考えていました。

そんなJR西日本の想いと、空き古民家を改修・再生して新たな事業を地域に生み出し、地域の暮らし文化に触れることのできる滞在体験を提供する(株)NOTEの理念が共鳴し、(株)NOTEの手掛ける「NIPPONIA」事業を起点としたまちづくりプロジェクトが始まりました。

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町 NOMATSU棟の外観

そこに、地域をさらに盛り上げていくための施策を検討していた伊賀市が加わり、「地域の暮らしや文化を未来につないでいきたい」という共通の想いを持った3者が連携して取り組んだのがNIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町の開発プロジェクトです。

まちづくりに取り組むもの同士の志が重なれば、これからの未来へよりいっそう力強く動いていけるはず。「人々が行きかう、いきいきとしたまち」の持続発展のため、企業を横断するNIPPONIAのビジョンの下に集う一つのチームとして、これからもまちの文化を未来につないでいきます。

maco maretsが伊賀上野の街を歩いている様子

まちを巡り、伊賀上野の文化に触れる

「NOMATSU」で穏やかな時間を楽しんだ後は、VMGコンシェルジュお薦めの名店で特典を受けられる「VMGパスポート」を持ってまち歩き。まちの人々との交流しながら見えてきた、「観光」の一歩先にある深い体験がそこには待っていました。

maco maretsさんが感想を述べている様子

NIPPONIA HOTELはもちろん、今回訪れたどの場所においてもこの土地を愛し、前世代から受け継いだものを守り生かしていこうという意識を強く感じました。全てを新品の、モダンな様式のものにつくり替えてしまうのは、やろうと思えば簡単なことかもしれません。しかし、伊賀上野の人々はこの地に根付く伝統やまちのあり方を尊重しながら、過去と未来をつなぐビジョンを組紐のように撚り合わせることで新たな模様を創出しようとしている。古きも、新しきも愛おしむ。思慮深くもおおらかな気風に触れてはじめて、この伊賀の空が広く開放的に感じる理由は建物の高さだけではないのだ、と気づきました。

  • 静寂の中の自然の美に
    身を委ねる

    松尾芭蕉の門弟である服部土芳(どほう)の草庵で、松尾芭蕉が伊賀に帰省した折に滞在した芭蕉五庵の中で唯一現存している庵です。貞享5年(1688年)3月に庵開きの祝いとして松尾芭蕉が贈った句「みのむしのねを聞きにこよくさの庵」にちなんで名付けられました。

    maco maretsさんが蓑虫庵を眺める様子

    「みの虫の音が聞こえてきそうなほど静かな場所」という言葉どお通り、庭園の石畳を歩く足音や、水琴窟から響く音色、木の葉が風にそよぐ音や、虫や鳥の声が聞こえる場所。静寂の中の自然の美に身を委ねることができます。
    蓑虫庵の床に掛け飾られている軸の句も絵も松尾芭蕉が描いたもの(複製)。足が残った達磨大師の後ろ姿が描かれており、「辛抱つよく修行に励んでほしい」という門弟への想いが込められています。

    maco maretsさんが蓑虫庵の庭園を眺める様子
    蓑虫庵内のダルマの掛け軸
    水で手を濡らしている様子
    maco maretsさんが蓑虫庵の庭園を眺める様子
    芭蕉堂の木製看板

    蓑虫庵

    住所
    伊賀市上野西日南町1820
    開館時間
    8:30〜17:00(最終受付は16:30)
    休館日
    火曜日(祝日の場合は直近の祝・休日でない日)
    及び12月29日から翌年1月3日まで
    URL
    https://www.basho-bp.jp/?page_id=46

    ※2025年1月15日時点の情報です

  • 子どもたちにも養肝漬や伊賀を
    愛してもらいたい

    慶応元年(1865年)創業の宮崎屋では、六代にわたり養肝漬を造りつづけています。「肝(こころ)を養う」という意味である養肝漬は、戦国時代の武士たちの精神を癒せるほどおいしい漬物として愛されてきました。

    maco maretsさんが宮崎屋のスタッフと話す様子

    若い世代や、普段漬物を食べない方にも気軽にたまり醤油の美味しさを楽しんでもらえるようにと作られた、たまり醤油のアイスクリームが人気。VMGパスポートを見せると、無料で試食できます。近所の子どもたちも休みの日に食べに来るほど、飽きずに最後までおいしくいただけるこだわりの逸品です。

    宮崎屋の養肝漬
    maco maretsさんが宮崎屋スタッフにVMJパスポートを見せる様子
    maco maretsさんが宮崎屋のスタッフと話す様子
    maco maretsさんが宮崎屋の養肝漬を手に取る様子
    宮崎屋のたまり醤油アイスクリーム
    宮崎屋の外観

    養肝漬 宮崎屋

    住所
    伊賀市上野中町3017
    営業時間
    9:00〜18:00
    ※日曜 9:00〜17:30 12月31日は正午まで
    定休日
    毎月第2第3木曜日(8月と12月を除く)、1月1日
    URL
    https://www.ict.ne.jp/~myzky/

    ※2025年1月15日時点の情報です

  • 湯を楽しむ人々の営みを守る
    古くて新しい銭湯

    大正15年(1926年)から続く一乃湯は、昔からの常連さんだけではなく若い世代にも人気の銭湯。現在店長を務める石井さんは、「銭湯を日本から消さない」をモットーに銭湯の継業を行うゆとなみ社所属です。

    maco maretsさんが一乃湯のソファでくつろぐ様子

    前の経営者である中森さんは、若者の興味を引くような「昭和レトロ」な演出を建物に施すなど、銭湯業界を盛り上げるためにさまざまなアイデアを取り入れていたそう。夜になると門で輝くネオンは70年前からあったとか。自分の体力がまだあるうちに情熱のある若者に一乃湯を引き継ぎたいという想いから、石井さんにお店が受け継がれました。
    「古き良き銭湯の魅力をより多くの若い世代にも知ってもらうために、銭湯プラスアルファの価値もつくっていきたいんです。週末には隣にあるイチノユプラスでDJイベントやプチマルシェを行っていて。最近は伊賀上野城の近くにある「伊賀の京丸屋」さんとコラボしたグッズを作りました。歴史ある一乃湯や銭湯の本来の魅力と合わせて、この地域の新しいカルチャーも発信していく場所にしていきたいと思っています。maco maretsさんにもぜひイベントに出てほしいですね」

    maco maretsさんが一乃湯のソファで瓶牛乳を開ける様子
    一乃湯の浴室内
    一乃湯の物販コーナー
    一乃湯の物販コーナー
    一乃湯の外観

    一乃湯

    住所
    三重県伊賀市上野西日南町1762
    営業時間
    14:00〜23:00
    定休日
    木曜日 ※臨時休業などの情報はSNSでご確認ください
    URL
    https://www.instagram.com/ichinoyu_ninja/

    ※2025年1月15日時点の情報です

  • 診療所から
    一人でも居心地のいい
    ブックカフェへ

    一乃湯さんから徒歩3分の場所にあるブックカフェである月灯りの書斎では、スローなジャズを聴きおいしいコーヒーをいただきながら、さまざまな本に出合うことができます。

    maco maretsさんが月明かりの書斎で本を読む様子

    城下町である伊賀上野で13年営業を続けるブックカフェで、店主さんの家族3世代が本を持ち寄り、店内には2000冊以上の本がずらりと並んでいます。近所の方からも寄付があり、現在はさまざまなジャンルの本が立ち並んでいるそう。あえて本のジャンルを括っていないのは、「本との偶然の出会いを提供したい」という想いから。「一人でふらっと立ち寄っても居心地よくいられる場所にしたかった」と店主さんは語ります。
    店主の父親が営んでいた診療所を改装しており、ガラス窓や本棚は特注、店内のランプやインテリア雑貨も、店主さんが雑貨屋に足を運んで選んだこだわりの品々。誰かの孤独にそっと寄り添ってくれる体温を感じるような暖かいカフェです。

    月明かりの書斎の看板
    maco maretsさんが月明かりの書斎で本を読む様子
    maco maretsさんが月明かりの書斎で本を読む様子
    月明かりの書斎の内装 レコードと黒板のメニュー
    月明かりの書斎の本棚

    月灯りの書斎

    住所
    三重県伊賀市上野忍町2580
    営業時間
    11:00〜18:00 (L.O 17:30)
    定休日
    日曜日 ※臨時休業などの情報はSNSでご確認ください
    URL
    https://www.instagram.com/book_cafe_tukiakari/

    ※2025年1月15日時点の情報です

  • 忍者の末裔である店主が出す
    抹茶で一息

    本来は伊賀茶を扱う老舗の茶屋。お店では、日本茶アドバイザーの資格を持つご主人に、伊賀茶のおいしい飲み方を教えてもらうこともできます。

    伊賀茶の抹茶と羊羹

    先々代が最後の伊賀流忍者を研究し、忍者塾を開いていたことでも有名。店内には忍者コーナーも設けられており、手裏剣打ち体験サービスも行っています。忍者の末裔であるという気さくなご主人や親切なご家族の皆さん、そして可愛らしい白猫の茶々ちゃんもお店の魅力の一つ。素敵な伊賀焼の茶陶と忍者グッズに溢れた店内で伊賀茶をいただきながら、伊賀の茶の湯文化に想いを馳せます。

    maco maretsさんがむらい萬香園に訪れる様子
    むらい萬香園の内観 店で販売されている伊賀茶
    むらい萬香園の愛猫 茶々のカード
    むらい萬香園の内観 店で販売されている茶器

    むらい萬香園

    住所
    三重県伊賀市上野小玉町3130
    営業時間
    10:00〜18:00
    定休日
    木曜日、第1・3水曜日
    URL
    https://www.instagram.com/muraibankouen/

    ※2025年1月15日時点の情報です

  • 愉快なご主人の軽快なトークとともに
    こだわりの町鮨を楽しむ

    昭和40年(1965年)創業の町鮨である「忍び寿し」。元々は魚屋を営んでおり、先代から始まったそう。先代は大阪で多くの弟子を抱えている大師から、こだわりのすし酢を伝授されました。現在の忍び寿しでも、そのすし酢の旨味を味わうことができます。

    maco maretsさんと会話する忍び寿しの大将

    食材の仕入れ場所や調理にもこだわりがあり、特に伊賀の酒でふんわりと炊いた穴子は絶品。仕入れの際は大阪だけでなく豊洲にも足を運び、上質な魚を伊賀で提供しています。北海道産の白鮭生いくらも、自家製にこだわっています。
    お寿司だけでなく、ご兄弟で営まれている大将たちの軽快なトークも魅力。伊賀の地酒とこだわりのお寿司をいただきながら、伊賀のまちの歴史と移ろい、その中にある文化を感じることができるスポットです。

    忍び寿しの大将が魚を捌く様子
    忍び寿しの大将が付け台に穴子の握りを置く様子
    忍び寿しの大将とご兄弟
    忍び寿しの外観
    忍び寿しの大将と会話するmaco maretsさん

    忍び寿し

    住所
    三重県伊賀市上野忍町2674
    営業時間
    18:00〜23:00
    定休日
    日曜日
    URL
    https://www.ict.ne.jp/users/sinobisusi/

    ※2025年1月15日時点の情報です

「大人だけなく、未来を担う子どもたちにも愛してもらえるまちにしたい」
「地域で長く愛されてきた老舗商店と一緒に、このまちの名品や文化を未来につなげていきたい」
NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町を起点にまちをゆっくりと巡り、人々と交流する中で見えてきたもの。それは、長い歴史で育まれた文化的な魅力を今後も発展させていきたいという人々の想いと、それぞれの場所で「まちの未来」について考えてアクションを起こしていくエネルギーでした。

maco maretsさんが宮崎屋のスタッフと話す様子

いい明日ってなんだろう?

「一日からの村人」として伊賀上野の地域文化を体験したmaco maretsさん。
「自分もキャリアを重ねていく中で、停滞はしたくないんです。
来年30歳、もうすぐデビュー10年目を迎えるアーティストとして、
これからもっと新しいことにも挑戦していきたい。
でも、進化していきたいからこそ、自分にとっての本質は大切に守り続けたい。
まさに伊賀上野で感じた、『古きも、新しきも愛おしむ』の考え方かもしれません」
と話します。

どんなまちにもある、「なつかしい」地域文化を知ってもらうための入り口として
まちを巡る仕掛けを伴った「新しい」まちづくりができれば、訪れてみたい、暮らしてみたいと思ってくれる人たちをもっと増やしていけるのではないか。
そんな期待とともに、これからもJR西日本は企業との共創やさまざまなかたちでの
支援に取り組んでいきます。

maco maretsさんが伊賀上野城の麓から街を眺めている様子
NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町 フロント棟の外観

NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町

・アクセス
フロント棟「KANMURI」
三重県伊賀市上野相生町2842
チェックイン 15:00/チェックアウト12:00

レストラン「LE UN」
・営業時間
ランチ 11:30〜15:00(LO 14:00)
ディナー 17:30〜22:00(LO 20:00)
URL:https://www.vmg-igaueno.com/

株式会社NOTEの運営するNIPPONIAメンバーシップサイトに登録すると、会員限定の宿泊プランの予約やモニターツアーへの応募が出来、また地域の情報をお伝えする定期的なニュースレターをお届けします。
「一日からの村人」になって、一緒に地域を楽しみましょう。
URL:https://murabito.nipponia.or.jp/join/

※2025年1月15日時点の情報です

栗田支配人よりコメント

「京都や大阪にお越しの際には、是非もう一足伸ばし伊賀上野までお越しください!」

JR WEST ACTION

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    https://fh-park.jp/

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    https://sites.google.com/view/sacostation

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