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JR西日本

D&Iレポート

インタビュー

カンパニー長が語るJR西日本グループの人財とミライ

※所属・役職は取材当時のものです

JR西日本グループは、鉄道・物販飲食・ショッピングセンター・ホテル・不動産といった多様な事業を展開しています。
「中期経営計画2030」が始動する2026年度、それぞれの事業におけるダイバーシティ&インクルージョンや
社員への期待・メッセージについて、カンパニー長にインタビューを行いました。

鉄道カンパニー

多様な視点と発想こそ
ミライへ挑む鉄道の原動力

鉄道カンパニーでは3つのチーム観――「部署や区所、課などの最小単位のチーム」「鉄道カンパニーというチーム(会社やサブユニット・部門を超えたチーム)」「JR西日本グループというチーム」――を大切にしています。このチーム観を大切にすることが、結果的に多様性を高めることにつながると考えています。

鉄道カンパニーの新しい中期経営計画におけるテーマの1つが「技術で、次代の鉄道を築き上げる。」です。安全性向上を第一に、技術の深化・革新や設備の更新により、鉄道の構造改革と持続的な事業運営の実現を目指しています。

技術革新や設備更新は1つ1つが、複雑につながっています。20年先の鉄道を見据えた時には、それらの複雑なつながりを踏まえて何をすべきかプロジェクト的に構想し、従来の枠を超えたマネジメントをすることが求められていきます。

複雑な状況へ対応するうえで、そのマネジメントは多様だと考えています。それぞれ状況も、ともに取り組むメンバーも、そのバックグラウンドも多様だからこそ、プロジェクトとチームに合ったやり方を発見することが大切です。そのためには、多様な専門技術や視点、課題認識、ニーズを、グループ会社や系統を超えて組み合わせ、活かしていくことが必要不可欠です。そうすることで、これまでになかった発想が導き出されると考えています。

また、安全性向上の面においても、多様な視点はとても重要です。閉鎖的になるとリスクを見逃しやすくなるものです。多様な意見や視点、他社からの学びが心理的安全性のもと活かされることで、気づけなかったことに気づくことができ、安全性の向上につながります。すでに現場では、グループ会社や系統連携の安全点検などを実践いただいており、今後も大切にしていきたい観点です。

D&Iは、一人ひとりが持つ経験や個性が失敗も含めて活かされることです。そして、一人ひとりが他者を受け入れ、他者に受け入れられる「人間性」を持っているかが問われるものだと私は考えています。社員の皆さんには自分のこれまでの経験を大切にし、従来の枠にとらわれずチャレンジをしていってほしいと願います。未来は今です。

鉄道カンパニー長
(西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役副社長兼執行役員 鉄道本部長)
井上 啓

物販・飲食カンパニー

自分の多様な価値観を信じ
挑戦を楽しむカンパニーへ

物販・飲食カンパニーにとって、多様な人財の活躍は「なくてはならないもの」です。コンビニエンスストア、飲食、アパレル、ビジネスホテル等業態は異なりますが、ご利用になるお客様は、シニア、子育て世代、学生、働き盛りの方など非常に多様で、ニーズもさまざまです。お客様のニーズを捉えた商品やオペレーションにするには、多様な視点やスキルを持った人財が必要不可欠になってきます。

ただ、お客様の嗜好をいつも的中させることはできません。見通しがない中で事業を行うからこそ、多様な視点を持った人財がいるだけではなく、自分の意見が言えて、上手くいかなかった時に代案を出し、活かすことができる組織でなければなりません。これまでも、仲間の多様な意見・アイデアに何度も助けられてきたと思っています。

また、我々のお取引先も多様です。社風や文化、事業の考え方の異なる相手と連携し挑戦していく関係になるには、相手の多様性を受容できることも大切です。多様な視点を持ち、相手の価値観や考えを尊重できる人財と、意見が言えてそれを活かすことができる環境が、物販・飲食カンパニーにとって、なくてはならないD&Iです。

物販・飲食カンパニーの社員は皆、さまざまな視点を持ってくれています。その多様性をより活かしてもらうために、まずは無意識に持っているバイアスや固定観念を解きほぐす必要があります。加えて、安心して活躍してもらううえで必要なスキルや働き方を会社としてサポートしていくことも必要です。

女性活躍を例にすると、「今まで女性がやったことのないポストだから無理だ」と決めつけて道を閉ざすのではなく、必要なスキルを習得できる機会を提供し、さまざまな働き方に配慮した環境整備をしたうえで、挑戦を後押ししたいと考えています。そして、会社として、その人が何に挑戦したいか、どういうことに困っているかを、対話を通じて知ろうとする努力が何よりも大切です。

多様なアイデアを出して、上手くいったら皆で喜び、失敗したらまた挑戦し、それを繰り返していくことが、社員の活躍に繋がり、それが最終的にお客様から支持いただくことに繋がります。社員の皆さんには自分の価値観や多様性を信じて連携しながら挑戦を続けていただきたいと思います。カンパニーとしてサポートを惜しまないので、お客様の『暮らし』と『旅』の未来を共に創っていきましょう。

物販・飲食カンパニー長
(株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネット 代表取締役社長)
中西 豊

ショッピングセンター
カンパニー

「まち一番の楽しさ」を創る
社員の多様性と挑戦

私たちのショッピングセンターは、そのまちで一番大きい駅に立地し、そこで多様な“楽しい”を提供しています。まさに、まちの一部であり、まちと共に成長していくものだと考えています。そして、さまざまなテナント様と共に、お客様に多様な価値を提供するには、社員の多様な経験、思考、感性が不可欠です。

ショッピングセンターカンパニーでは、「人の力が自然に湧き上がる組織をめざす」というビジョンを掲げています。一人ひとりのやりたいこと(WILL)を安心して言葉にできる環境を整え、対話によって“私の思い”から“私たちの思い(Collective Will)”に昇華することで、組織が自律的に動き出し、新しい価値を生み出すことを目指しています。そのためには、インクルージョン――属性比率や優しさだけの概念ではなく、「異なる視点・経験・価値観から、新しい意味と価値を生み出す力」――が大切になってきます。

異なる視点・経験・価値観を活かすために、まず機会の公平を整えていきます。例えば、ショッピングセンターカンパニーで働く社員の多くは女性ですし、カンパニーに属するそれぞれの会社で採用された人や中途採用者など多様な採用ルートを経て働く社員も多くいます。ただ、管理職や経営層における比率はまだ低いのが現状です。ライフイベントや採用形態に関わらず管理職や経営層へより挑戦できるよう、当事者の声を聞きながら制度や仕組みを整えるとともに、マネジメントや経営のスキルを身につける機会を提供します。

また、街へどのような価値を提供するか、事業をどのように変革するかはショッピングセンターごとに異なります。事業ポートフォリオに応じて、求められる能力や感性や得られる経験も異なるので、多様なキャリアステップにより成長の選択肢を複数設ける「複々線キャリア」を実装していきます。さまざまな経験を積みそれぞれのWILLを育てることが、組織としての力に繋がると考えています。

このような理想に向かううえで、社員の皆さんには過去のやり方に固執せず思い切って変えてみて、そしてそれを楽しんで取り組んでもらいたいと思っています。ショッピングセンターは楽しいところです。働いている私たちも楽しまなければ、お客様は楽しむことができません。どうか、挑戦を一緒に楽しんでくれることを期待しています。

ショッピングセンターカンパニー長
(JR西日本SC開発株式会社 代表取締役社長)
竹中 靖

ホテルカンパニー

多様な価値観を活かし
「心動かすホテル」へ

ダイバーシティ推進の本質は、多様な価値観や経験、背景を持つ人々がチームで働くことで、さまざまな視点や意見が生まれ、より良いものを創り出せるところにあると考えています。

ホテルカンパニーでは、グループコンセプトである「この街いちばんの笑顔で寄り添いたい」「食のディスティネーションホテル」の実現に向けて、食や地域文化体験、笑顔のサービスを通じて、お客様の心を動かし、ホテルのファン=地域のファンを増やし、ホテルと地域が共に発展することを目指しています。それが、ホテルカンパニーとしての「私たちの志」実現です。

ホテルを利用されるお客様は、属性だけでなく、誰と来るか、何のために来るか、どんな日に来るかなど実にさまざまです。朝食一つとっても、日本人でも好みは異なりますし、国や文化、目的が違えば求めるものが変わってきます。私たちが当たり前と思っていることもお客様にとっては違いますし、お客様が何を期待されているのか常に想像力を働かせないと心を動かすことはできません。ホテルカンパニーには多様なバックグラウンドを持つ素晴らしい社員たちが多数いて、お客様に日々真摯に向き合ってくれています。だからこそ、その多様な属性・経験・価値観を活かせる環境と組織文化づくりが重要です。

そのための取り組みとして、第一段階は環境づくりを進めます。時間単位年休の導入、外国人財むけ帰国休暇制度の整備のほか、ライフステージに応じた柔軟なキャリア選択を可能にしていきます。また、職場の風通しを良くするため、管理職等の360度診断やマネジメント研修も導入し、ハラスメントの抑制はもちろん、管理職も含めた社員自身が「チームで協働する力」を伸ばす支援をしていきます。

第二段階として、多様な経験値や価値観から来る意見の違いを力に変えて、チーム・組織の力として結集しながら、挑戦と失敗、学習のサイクルを回す、その機会を増やすことで、チームで学習する組織文化をつくっていきたいです。まずは、お客様にどのような体験を提供するのかを改めて自分たちで議論し、チームとして目指す方向を共有していきます。

社員自らの心が動いた経験があってこそ、お客様の気持ちを想像し、心を動かすことができる。だからこそ社員には、「自分の経験や価値観を仕事に活かすこと」「チームの中で多様な価値観を尊重し合うこと」「自らの経験の幅を広げること」を大切にしてほしい。その先に、お客様の心を動かし、笑顔を生み出すサービスがあると信じています。

ホテルカンパニー長
(株式会社ジェイアール西日本ホテル開発 代表取締役社長)
坪根 英慈

不動産カンパニー

一人ひとりの多様な
「気づき」が価値創造の起点

不動産カンパニーにとってD&Iは、人事施策や制度の話にとどまらず、私たちが価値を創造し続けていくための考え方そのものです。私たちが事業を通じて向き合う社会や地域の困りごとは、子育てや高齢化、暮らしの不安、孤独の広がりなど、多様化・複雑化しています。また、考え方や立場の違いが分断につながりやすい環境にもあります。こうした状況の中で、私たちは、人と人とのつながりを生み出し、社会課題の解決とカンパニーの持続的な成長を同時に実現していくことを目指しています。

不動産カンパニーには、職種や経歴の異なる多様な社員が多く在籍しています。その中には、社会や地域と同じような困りごとや違和感を、自らの仕事や暮らしの中で感じている社員が必ずいます。そうした一人ひとりが、「自らの」違和感や問いを起点に考え、「自らの」課題として向き合い、考動し、その学びを組織として共有していく。その積み重ねこそが、社会や顧客の困りごとを可視化し、新たな解決策や価値を生み出す力になります。

一方で、こうした実践を一部の社員の頑張りや一過性の取り組みに終わらせてしまっては意味がありません。社員一人ひとりが自分ゴトとして考え、動き、その経験が組織の学習として定着していくことが重要です。多様性は、自然に任せておけば価値に転じるものではなく、協働と学習につながる構造があってこそ、はじめて力になります。そのため、社員一人ひとりの意志や関心が、理念・戦略・制度と結びつき、組織の実践として活かされるよう、挑戦を後押しする制度と環境を整えていきます。仕事やキャリアにおける選択の自由、対話や学びが生まれるコミュニケーションの場、そして多様な働き方や価値観を尊重する人事諸制度は、社員が安心して考え、挑戦するための土台です。私たちは、こうした仕組みをさらに磨き続けていきます。

価値観や立場の違いは、ときに難しさを伴います。しかし、敬意をもって耳を傾け、対話を重ねることで、その違いは分断ではなく、共創と挑戦の源泉になります。JR西日本グループの「私たちの志」やカンパニー各社の理念も、完成されたものではありません。多様な人財一人ひとりが主体的に関わり、考動し、学びを重ねることで、少しずつ育ち、進化していくものです。

皆さん一人ひとりが現場で感じる小さな違和感や問いこそが、価値創造の出発点です。その気づきを大切にし、仲間や組織とつながりながら、ぜひ一歩踏み出してみてください。その一人ひとりの考動が重なり合うことで、私たちは、より柔軟に、より強く、新たな価値を生み出し続ける組織へと、これからも進化していきます。

不動産カンパニー長
(JR西日本不動産開発株式会社 代表取締役社長)
藤原 嘉人

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