取り組み・制度
ダイバーシティ&インクルージョン
を私たちが働く土壌へ。
性別や障がいの有無、性指向、国籍を問わず誰もが強みを発揮できるよう
「多様な人財の活躍」支援と、すべての社員が立場や状況、属性などにかかわらず
最大限に力を発揮できるよう「多様な働き方」の支援を推進しています。
多様な人財の活躍
女性活躍推進
女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、
女性社員が、自身の描くキャリアを実現できるよう、様々な取り組みを推進しています。


女性活躍推進法に基づく行動計画
計画期間:2025年4月1日〜2028年3月31日
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目標1
新卒採用における女性採用割合を下記のとおりとする
事務系
(総合職事務創造)50%
技術系(総合職技術、高専卒採用、
プロフェッショナル職)20%
- 主な取り組み
- 女性向けセミナーの実施、女性向けコンテンツの充実、
SNSを活用した情報発信
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目標2
社会人採用における
女性採用割合を
2024年度の1.3倍
とする- 主な取り組み
- 女性向けコンテンツ・特集記事等の充実、SNSを活用した情報発信
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目標3
管理職に占める女性の割合、
リーダーに占める女性の割合を
それぞれ10%以上とする- 主な取り組み
- 個別育成計画に基づいた成長支援(社外研修派遣等)、
ロールモデルの提示、女性同士のネットワーク強化
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目標4
管理職登用割合
(新規登用者数/リーダー数)を
男女同率とする- 主な取り組み
- ロールモデルの提示、女性同士のネットワーク強化、
社外研修派遣によるキャリア開発
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目標5
採用10年前後の女性労働者の
継続雇用割合を
男性労働者の8割以上
とする- 主な取り組み
- 仕事と家庭の両立支援の周知強化、
新たなキャリアステップによる多様なキャリア形成支援
取り組み
女性活躍推進は「キャリア開発」 「環境整備」 「成長支援」の観点で取り組みを進めています。併せて、女性社員採用活動にも注力しています。
キャリア開発
キャリアステップの見直し
ライフイベントとキャリア形成を両立しやすいよう、キャリアアップに向けたルートを複数パターン示すなど、柔軟なキャリアステップへ見直しを行いました。
多様なロールモデルの提示、女性同士のネットワーク構築
キャリアアップの具体的なイメージを持てるよう、女性の先輩社員との交流機会や他社とのワークショップを設定しています。

女性社員交流会

他社とのワークショップ
環境整備
女性特有の健康支援
女性社員のライフステージに応じたキャリア継続支援として、社員専用婦人科外来の設置、健康相談会の開催、婦人科検診車の派遣等を行っています。心身共に充実することがキャリアの継続、働きがいの向上につながると考えています。
女性社員に対して、自身の健康課題に気付き、気軽に相談や医学的な対策を行えるようにするため、フェムテック※アプリを導入しています。
また、マネジメント層を対象に、女性の健康について理解を深め、医学的対策や職場のマネジメントに役立てるための研修を実施しています。
※フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(技術)をかけ合わせた言葉であり、女性特有の健康課題に先進的な技術を用いた製品・サービスで対応するものを指します。
詳しくは「多様な働き方」をご覧ください。

社員専用婦人科外来

婦人科検診車

健康相談会
成長支援
メンター制
管理職の登用前後の女性社員を対象として、定期的に社内メンターと面談を行い、キャリアについて相談できる体制を整えています。

メンター制交流会
キャリア研修の実施
女性社員を対象として今後のキャリアを自ら描いていくための研修を実施しています。また、女性社員を部下に持つ上司向けにも、ダイバーシティを活かしたマネジメントスキルの向上を図る研修を実施しています。

総合職女性社員への研修
社外研修への派遣
リーダーや管理職に向けてのスキルアップや人脈形成のため、社外研修にも女性社員を積極的に派遣しています。
グループでの取り組み
グループキャリア研修の実施
JR西日本グループ各社における管理職候補層の女性社員を対象に、具体的な将来のキャリアイメージを持てるよう、グループ内におけるロールモデルの提示や女性特有の健康課題に関する内容を含むキャリア研修を実施しています。
女性社員採用活動
女性の学生を対象とした採用活動の実施
女性の学生に対して、当社で働くキャリアイメージを持ってもらうために、キャリア形成の考え方やキャリアアップを支援する制度を積極的に発信しています。

女性の学生を対象とする説明会
Girls Meet STEMへ協賛
(公財)山田進太郎D&I財団様が主催する女子中高生向けのSTEM(理系)領域のオフィス体験プログラム「Girls Meet STEM」に協賛し、当社施設見学や女性技術系社員との交流会を実施しています。

設備体験の様子
社員の声
●メンター制(メンティとして参加)
不動産系グループ会社(出向)所属 課長
管理職登用への覚悟はしたものの、経験不足や子育てとの両立への不安が大きく、メンター制でその不安感が払拭できればと考えていました。メンターとの対話を通じて、大局的な視点や「失敗はつきもの」といった前向きな考え方を得られ、悩みや不安ともうまく折り合いをつけようと思えるようになりました。自身が管理職となった今でも、メンターから教わったことは折に触れて思い返しています。また、社内に女性が少ない中、同じ境遇のメンティ同士のつながりができたことは、自分のモチベーションになっています。
●グループキャリア研修
不動産系グループ会社所属 課長
自身のステップアップへの意欲はあまり持てていませんでしたが、自分らしいキャリアの実現の参考になればと思い研修に参加しました。研修ではグループ各社の女性活躍やキャリアに対する姿勢、成功体験を知れて、自分の職業人生を主体的に設計していきたいという考えがより強くなりました。また、自分がロールモデルとなれるような努力をすることが、後輩女性社員のモチベーション向上につながるのではないかという思いも芽生えました。
ホテル系グループ会社所属 課長代理
研修への不安や緊張はあったものの、異業種の方々との交流を通じた学びへの期待もありました。グループ各社の先輩社員の話から「管理職の在り方に正解はなく、千差万別で良い」と思えるようになり、自分なりのキャリアを見出そうと考えられるようになりました。また、ワークキャリアだけではなく、ライフキャリアも含めた考え方に触れ、自分の価値観や強みを見つめ直す機会にもなりました。今後は、同じようにキャリアに悩みを抱える方が、自分の強みに気づき、活躍できる環境づくりを目指していきたいです。
障がい者の活躍促進
JR西日本では、障がいの有無にかかわらず、多様な人財が個性や能力を発揮し、
いきいきと活躍できる企業グループを目指し、障がい者の雇用と活躍推進に積極的に取り組んでいます。


取り組み
(株)JR西日本あいウィル
JR西日本あいウィルは、約180名の障がいのある社員が、印刷事業をはじめ、ビジネスサポート事業やヘルスケア事業、ビルクリーニング事業、グリーン・アグリ事業等で活躍するなど、 障がいの有無に関係なく、社員一人ひとりがいきいきと活躍できる場を作り出しています。
2021年には、新規事業を専門としたプロジェクトチームを立ち上げ、社員の活躍できるフィールドの拡大に向けて取り組んでいます。障がい者や障がい者雇用への理解を深めていただくことを目的とした会社見学には752名(2022年度)受け入れるとともに、職場での体験実習生を83名(2022年度)受け入れました。また、社員が各種研修や講演における講師も務めています。
2023年1月には、障がい者の雇用の促進および雇用の安定に関する取り組みを実施している優良な中小事業主を厚生労働大臣が認定する「もにす認定」を取得しました。


(株)JR西日本あいウィル

ビルクリーニング事業

印刷事業

グリーンアグリ事業

ヘルスケア事業
LGBTQ+理解促進
多様性の掛け合わせを通じて新たな価値を生み出すことができる組織づくりの一つとして、
LGBTQ+に関する風土醸成の取り組み、社内制度等の整備、社会貢献活動を行っています。


取り組み
行動宣言
2019年に制定された「JR西日本グループ人権方針」では、性的指向および性自認による差別やハラスメントの禁止を明記しています。
風土醸成の取り組み
啓発教育
LGBTQ+に関する正しい理解促進を目的として、全社員を対象としたe-ラーニング教育や人事担当者向け等の研修を実施しています。
希望者へのALLYステッカー配付
LGBTQ+を理解し支援することを積極的に表明するための「ALLY(アライ)※ステッカー」を作成し、希望者への配付を行っています。
※ALLY(アライ):「味方」を意味する単語。転じて「LGBTQ+を理解・支援する人」を指します。
社会貢献活動
地域や社会のLGBTQ+への理解促進を目的に、NPO法人虹色ダイバーシティが運営するLGBTQ+関連施設プライドセンター大阪へ協賛をしています。
外部評価
Work with Pride(ワーク・ウイズ・プライド)が策定する企業・団体等におけるLGBTQ+等の性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標」において、最高評価「ゴールド」(評価三段階の最高位)を5年連続で受賞しました。
制度
同性パートナーを対象とした各種制度等の適用
2020年10月より、戸籍上の性が同一である「同性パートナー」も「結婚に相当する関係」であると認められた場合は、社内制度における「配偶者」の取り扱いと同様に適用対象とする制度を整備しています。結婚休暇や扶養手当、社宅利用等婚姻関係と同様の制度を広く利用することができます。
相談窓口の整備
LGBTQ+に関する制度利用や働く上での相談に対応するため、社内と社外に専用の窓口を設置しています。特に社外相談窓口では、LGBTQ+当事者の相談員が対応を行うなど、LGBTQ+の方が安心して働ける環境を整備しています。
外国人財の活躍
JR西日本グループでは、多様な個性を組み合わせて新たな価値を創出することを目的に、
外国人財の採用およびサポート体制の整備を進め、外国人財の活躍を推進しています。


取り組み
幅広い分野やグループ会社で積極的に採用
JR西日本は2016年度から外国人財の採用を開始し、現在26名の外国人財の総合職およびプロフェッショナル職社員が幅広い分野で活躍しています。また、グループ会社においても、高度な専門知識を持つ人財に加え、技能実習生や特定技能外国人の採用も活発に行っています。
安心して働くことのできる職場環境を整備
外国人財が「同じ働く仲間」として活躍し続けることは、ダイバーシティ(多様性)およびサステナビリティ(持続可能性)、さらにはグループの発展において多くの意義があると考えています。このため、国籍を問わず、全ての従業員が長期にわたり安心して活躍できるグループの実現を目指しています。
人権尊重とコンプライアンス体制づくり
特に、技能実習生や特定技能外国人においては、人権尊重やコンプライアンスの観点から適切な採用と雇用管理が重要であるため、基礎知識や法令などをまとめた資料を外国人財を雇用するグループ会社と共有し環境整備に努めています。また、人権尊重や適切なコミュニケーションに特化した教材等も社員向けの職場内教育に取り入れています。
トピック
●グループ初の技能実習生が鉄道車両整備の新たな力に!
JR西日本テクノスでは、2025年6月より、鉄道車両整備の職種において、初めてとなるベトナム人技能実習生6名の受け入れを開始しました。
2022年に鉄道分野で新設された職種であり、当社グループにとっては初めての技能実習生の採用となります。技能実習生の皆さんは、異文化の中で日本の鉄道技術を学び、高い学習意欲をもって日々取り組んでいます。彼らの活躍は、JR西日本テクノスおよび当社グループに、新たな視点と活気をもたらしてくれています。


●多様な価値観を尊重するグローバルホスピタリティの実現!
ジェイアール西日本ホテル開発では、多様な価値観を尊重し、グローバルなおもてなしを実現するため、従来より技術・人文知識・国際業務(技人国)の外国人をホテルフロントに採用してきました。さらにダイバーシティ推進を強化すべく、2024年より特定技能外国人の採用を開始しました。現在は宿泊および外食分野において、特定技能外国人5名のスタッフが、現場で活躍しています。今後もホテル事業での多様な人財の活躍を支援してまいります。


多様な働き方
次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画
計画期間:2025年4月1日〜2028年3月31日
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目標1
男性の育児休業取得率を
80%以上とする- 主な取り組み
- 仕事と家庭の両立支援の周知強化、
男性育休に対する方針の策定・発信
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目標2
各月の法定時間外労働および
法定休日労働の
合計時間の全社平均を
13時間30分以下
とする- 主な取り組み
- 需給改善に向けた社会人採用の積極実施、業務量の適正化、
フレックスの拡大など柔軟な働き方の推進
柔軟な働き方
それぞれの立場や置かれている状況、属性などにかかわらず、最大限に力を発揮することのできる環境整備として、
時間や場所にとらわれることのない多様な働き方を進めています。


制度
フレックスタイム制・テレワーク制度
間接部門(本社・統括本部・支社等)や一部の直接部門(現業機関)の社員はコアタイムのないフレックスタイム制を導入しており、個人の生活や仕事の繁閑等に合わせて出社や退社の時間を決めることができます。また、テレワーク制度を導入しており、フレックスタイム制と組み合わせて、子どもの送り迎えの時間まで自宅で働く、といった社員が場所にとらわれず、柔軟に働ける環境を整え、実際に多くの社員が活用しています。
年次有給休暇
入社と同時に年次有給休暇が付与され、勤続年数に合わせて年間最大20日まで取得できます。誕生日や記念日、ブリッジホリデー(祝日に合わせて年次有給休暇を取得すること)等の利用例を示すなど、気軽に使いやすい雰囲気づくりにより、平均取得日数は世の中の水準を大きく上回る約18.7日となっています。
選択的週休3日制
フレックスタイム制で働く社員を対象に選択的週休3日制を導入しています。月間で労働時間を調整することで1日の労働時間をゼロとし、社員自らが実質的に「週休3日」を選択することができます。
ライフイベントとの両立
様々なライフイベントとキャリアを両立できるように、当社事業の特徴に即した制度を整備しています。
また、制度だけでなく、両立に対する風土醸成や環境づくりも推進しています。


制度
当社ならではの制度をピックアップしてご紹介します。
短日数勤務制度(育児・介護)
(育児)適用期間中のひと月の労働日数を2日・4日(小学校6年生まで)又は8日(小学校3年生まで)減らして勤務することが可能。
(介護)制度利用開始から3年間、ひと月の労働日数を2日又は4日減らして勤務することが可能。
配偶者同行制度
配偶者等の転勤や、結婚により転居が必要となった場合、異動もしくは休職の申請が可能。
取り組み
両立支援・環境づくり
男性育休
育児に関する休暇を柔軟に取得できるよう制度を改めたこと等により、男性が育休を取得しやすい環境がますます整いつつあり、取得者数は年々増加しています。(24年度実績:72%)
社外への発信も含め、男性社員が育児休業を取得しやすい環境・社会の構築にこれからも貢献していきます。
育児中社員を対象としたキャリアデザイン研修や休職中・復職前面談の実施
育児をしながらも、いきいきと活躍してもらいたいとの思いから、両立における悩みや不安を共有することで自身の働き方を考えていく機会を提供することを目的に研修を実施するなどし、取り組んでいます。また、休職中や、復職前には面談を実施し、スムーズな復職を支援します。

育児中の社員を対象としたセミナー

復職セミナー
支援冊子の作成
出産・育児を経験した有志メンバーが中心となり、自分たちや、様々な職場の先輩社員の経験をもとに、妊娠から出産、復職までの手続き等について、解説した冊子を作成しました。いつでも冊子を閲覧できるように社員専用サイトで公開しています。

支援冊子「『子育て×仕事』応援BOOK」
社員の声
●男性育休
電気区所 係長
第一子誕生時に育児休職を取得しました。先輩男性社員の先例もあり、取りやすい雰囲気だったと思います。育休取得意思を1年前から箇所長へ伝え、時期や業務の調整を行っていきました。自分が休むことで迷惑をかけてしまうのではという懸念はありましたが、メンバーのおかげで業務への影響を最小限に抑えられ、改めて「仕事は個人ではなく、チームとして進めている」と実感しました。家庭でも妻との役割分担を事前に決め、育児や家事と向き合う中でその大変さを実感しつつ、子どもの成長を間近で見ることができ良かったです。
●短日数勤務制度
乗務員区所 係長
短日数勤務制度は2度活用しています。初回は妻の仕事復帰時に活用し、現在は子どもたちの習い事等サポートのために再度活用しています。働く中では自分の仕事を効率よくこなしていくために事前に計画や時間配分を立てるようにしています。家庭でも妻とスケジュールを共有して行事や地域の仕事にも参加できています。今後、指導業務に挑戦したいと思っていますし、現場で働く人が家庭と仕事を両立できるよう、自分の経験を活かしたサポートができたらと思っています。
駅 係長
間接部門から駅に配属されたときに短日数勤務制度を活用し始め、その後係長となり、今でも活用しています。妻も当社で働き、同じく短日数勤務を活用しています。お互いに家事や学校、保育園対応を行うことで、より子育てを自分ごと化できるようになったと感じています。また、これまで上司の方が育児制度を推進いただいたおかげで自分自身のキャリアステップを描けたと思います。今後は、自分が育児制度を有効活用して働きがいの持てる職場づくりを進める要となっていきたいです。