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地域、自然との共生の取り組み
〜環境に配慮した工事計画〜

中国統括本部 米子土木技術センター
係長 津田 満
施設管理係 石倉 敏幸

自然豊かな地だからこそ

 私たちが担当するエリア・沿線は自然に囲まれており、オオサンショウウオなどの天然記念物や希少野生動植物種も生息しています。そのため、日ごろから、これらの生態系に影響を及ぼさないように配慮することを意識しており、工事の計画段階から対応を検討するなど、生物多様性保全に取り組んでいます。
 特に河川の工事においては、汚濁水により生態系が変化することが考えられるため、まず、現地調査に出向き、地形などを把握するとともに、国・地方自治体の河川管理者へ生物の生息域のヒアリングを行っています。また、漁協組合や教育委員会などの関係機関も確認し、条件を考慮した工事計画を立て、施工場面では、発見した生物を施工箇所の上流へ放流したり、汚濁防止フェンス設置による水質維持に努めるなど、生態系への影響の低減を図っています。災害時などの緊急工事の場合においても、鉄道の早期復旧を考えながら、限られた時間で関係する方々にご理解をいただき、生態系の保全をしっかり意識して対応しています。
 この取り組みは、グループ会社、さらにはその先の取引先の方々も一体となって、日々意識を高めながら進めています。

地域の皆さまとのコミュニケーションも大切に

 長期間の工事の場合などは、地域の皆さまと一緒に、工事現場周辺の河川の草刈りなども行うなど、地域の皆さまと積極的にコミュニケーションを図り良好な関係作りに取り組んでいます。また、どのような工事を行っているのか、完成時期、イメージを掲示するなど、地域の皆さまにご理解を深めていただく取り組みも行っています。
 河川以外の、例えば橋梁などの建築物の塗り替え工事の際には、剥離する元の塗料の成分を事前に確認して塗装材料の飛散防止対策を取って作業を行うとともに、景観条例のある地域においては、塗装色にも配慮しています。

未然防止と速やかな対応が一番

 さまざまな工事を行うなかで、やはり「未然防止」が大事であると強く感じます。列車を安全に、安定して運行するためには、適切な維持・管理が必須です。自然災害が発生した際の速やかな対応とあわせて、落石や斜面崩壊などへの対策を立てて、いかに未然に防ぐことができるかということが私たちの使命であり、特に力を入れていることです。地域の皆さまにもご協力をいただきながら、自分たちのできることをコツコツと、そしてスムーズに工事を進めて行きたいと思います。
 2022年度からは、特にSDGs達成への貢献を意識した取り組みに力を入れています。このような活動を今後も継続していくことで、関係者の意識をさらに高めていきます。

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