福知山線列車脱線事故の鉄道事故調査報告書に対する取り組み
調査報告書の建議・所見など(2007年6月)
- 「建議」とは、航空・鉄道事故調査委員会が調査結果に基づき、事故の防止または事故の被害の軽減のため講ずべき施策について、国土交通大臣または関係行政機関の長に対して措置を講じるよう求めたもの。鉄道事業者に対しては、国土交通省から地方運輸局を通じて通達される。
- 「所見」とは、航空・鉄道事故調査委員会が事故の調査結果に基づき、事故を発生させた鉄道事業者が講ずべき措置として示したもの。
建議に対する措置
No | 細目 | 主な取り組み状況 | |
---|---|---|---|
1 | インシデント等の把握 及び活用方法の改善 |
(1)報告制度の改善 |
|
(2)客観的な原因分析 及び再発防止策の 検討と適確な対策 の実施 |
|
||
(3)事故等の情報を共有 する仕組みの整備 |
|
||
2 | 列車無線による交信 の制限 |
(1)走行中における無線 交信等の禁止 |
|
(2)列車無線交信の 必要性を低減する 方法の検討 |
|
||
3 | メーカー担当者等への 関係法令等の周知徹底 |
()メーカー担当者等 への周知徹底 |
|
(2)外部委託先担当者 への周知徹底 |
|
||
(3)安全上重要な機器等 の機能確認の徹底 |
|
所見に対する措置
No | 細目 | 主な取り組み状況 | |
---|---|---|---|
1 | 運転技術に関する教育 の改善 |
(1)運転技術 |
|
(2)事故等再発防止教育 |
|
||
2 | ブレーキ装置の改良 | (1)ブレーキ性能の改善 |
|
(2)ブレーキハンドルの 改善 |
|
||
3 | 人命の安全を最優先 とした運行管理 |
(1)福知山線列車脱線 事故後の「人命の安全 を最優先とした運行 管理」への取り組み |
|
(2)インシデントに対する 対策 |
|
||
4 | 標識の整備 | (1)曲線速度制限注意 喚起標 |
|
(2)曲線指示標 |
|
||
(3)速度制限標識 |
|
||
(4)下り勾配制限標 |
|
||
(5)セクションゾーン・ クリア看板 |
|
||
5 | 事故発生時における 車両の安全性向上方策 の研究 |
(1)衝突安全性の向上 |
|
(2)吊り手の増設等 |
|
||
(3)車両異常挙動検知 システムの搭載 |
|
その他に対する措置
No | 細目 | 主な取り組み状況 | |
---|---|---|---|
1 | 列車ダイヤに関する 事項 |
(1)ダイヤの見直し及び 検証 |
|
(2)宝塚駅におけるダイヤ の見直し及び開通時分 の調査方法の改善 |
|
||
(3)ダイヤの管理 |
|
||
2 | ATSに関する事項 | (1)曲線へのATS整備等 |
|
(2)ATS-P整備状況 |
|
||
(3)ATS-Pデータの 設定方法の改善 |
|
||
(4)停車駅通過防止機能 |
|
||
(5)ATS-SWの制約解消 に向けた取り組み |
|
||
(6)線区最高速度超過 防止対策 |
|
||
3 | 運転士の勤務、行路の 見直し等に関する事項 |
(1)運転士の勤務、行路 の見直し |
|
(2)採時及び乗務中の 報告の改善 |
|
||
(3)標識、運転諸標類等 の管理 |
|
||
4 | 車両及び設備管理に 関する事項 |
(1)速度計の取扱いに 関する改善策 |
|
(2)地理情報システムの 活用によるデータ等 管理精度の向上 |
|