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ニュースリリース

2016年11月16日
経営関連

11月定例社長会見
駅ホーム柵新たに15駅整備、新ブランドホテルの開発、駅への宅配ロッカー設置など

詳細

1 最近の営業・輸送概況
【取扱収入】
 10月の直営の取扱収入において、主に当社の駅などで発売した収入実績は、体育の日の三連休を中心にご利用が好調でありましたために、近距離券、中長距離券ともに前年を上回る結果でありました。定期券が107%と増えていますが、これは10月1日が土曜日で、発売が前月から少し移ったことによるものです。
収入状況
 ※注釈 駅などでの取扱高(消費税を含む)を示します。
 ※注釈 直営の速報値です。(旅行会社発売分などを除きます)

【ご利用状況】
 10月のご利用状況は、三連休を中心に観光のご利用が好調でありました。山陽新幹線、在来線特急、そしてアーバンネットワークで前年を上回った結果でありました。北陸新幹線は90%と引き続き前年を下回っているところであります。昨年度の開業効果や、昨年10月にJR6社共同で実施した「北陸ディスティネーションキャンペーン」による反動が出ているのではないかと思っています。これから冬に入るわけではありますが、北陸の魅力をJR東日本様とともにお伝えし、ご利用を図ってまいりたいと考えております。
 また、10月21日の鳥取県中部地震により、一部ご利用減がみられたところでありましたけれども、影響は軽微だったとみています。先日、鳥取県の平井知事がお越しになり、当社と共同で大阪駅での観光PRを行いました。引き続き鳥取県の魅力をお伝えし、より多くのお客様にお越しいただきたいと考えてございます。
ご利用状況
 ※注釈 実績は速報値です。

2 ホーム安全の取り組み
 ホームの安全は、私ども鉄道事業者にとっては重要なテーマであります。当社では「安全考動計画」において「ホームにおける鉄道人身障害事故3割減」を到達目標とし、ハード・ソフト両面での取り組みを進めいるところであります。過去10年間の事故件数は、全国的に増加の傾向がございますが、当社では「安全考動計画」がスタートした3年前から取り組みを強化して進めており、ここ数年は減少してきている状態であります。
 ホームからの転落を原因別で見てみますと、飲酒によるものが一番多く、次いで体調不良によるもの、スマホなどの使用中によるものが多いという状況でございます。当社といたしましては、このような背景や、昨今発生している事故の状況などを踏まえ、今後も引き続き、ホームからの転落事故防止に努めてまいります。
 本日は、今後の取り組みについてご紹介いたします。

【ホーム柵の整備方針】
 まずは、ハード対策として「ホーム柵の整備」をご説明します。当社では「可動式」と「昇降式」の2種類の柵の整備を進めているところであります。これまでに在来線と新幹線合わせて11駅に設置してまいりました。来年春には、大阪駅、京橋駅で可動式ホーム柵が使用開始となる予定です。
 当社の整備方針は、国の方針を踏まえつつ「『乗降10万人以上の駅』と、『ホームからの転落事象や列車との接触事象の多い駅』から順次整備していく」というものです。当社管内には、大阪駅をはじめとして乗降10万人以上の駅が14駅ございます。この14駅について、優先して整備すべき「のりば」を選定し、精力的に整備を進めてまいりたいと考えてございます。特に、京都駅と三ノ宮駅につきましては、車両扉枚数が不統一で扉位置が異なる環境にありますが、「昇降式ホーム柵」を整備することで具体的に進めているところでございます。
 また、乗降10万人未満の駅についても、ホームからの転落事象や列車との接触事象の多い駅として、まずは西明石駅への整備を検討しているところであります。ホームからの転落などの事故を防止する手段として、ホーム柵の整備は極めて有効な手段と考えておりまして、今後とも国や関係する自治体の皆様のご協力をいただきながら、精力的に計画を進めてまいりたいと考えております。

【内方線付き点状ブロックの整備方針】
 ハード対策の2点目は、「内方線付き点状ブロック」の整備です。現在、当社管内全駅のうち、474駅について整備が完了しております。乗降1万人以上の駅で整備対象となっている駅は192駅ありまして、平成32年度末までに整備を完了させる計画でございました。今年度末には、整備率が50%となりますが、昨今、目のご不自由なお客様が駅のホームから転落される事象が相次いで発生していることを受けまして、私どもは、乗降1万人以上の駅におきます整備完了時期を3年間前倒しし、平成29年度末までに整備することをめざして取り組むことといたしました。
ホーム安全

【遠隔セキュリティカメラの導入拡大】
 また、当社独自の取り組みとして、「ホームベンチの設置方向の改善」や、「CPラインの整備(ホーム端部を赤色にして視認性の向上を図るもの)」などを行っておりますが、今回は「遠隔セキュリティカメラ」をさらに拡大導入するということでございます。以前、3駅目となる三ノ宮駅への導入はお知らせしましたが、来月2日から使用開始させていただきたいと考えてございます。
 これまでに導入した京橋駅、新今宮駅では、平均して2日から3日に1件の割合で、転落の危険性があるお客様への対応を行っている状況でございまして、本システムによるお客様の安全確保については、一定の効果があるものと認識してございます。今回は、さらに西明石駅、天王寺駅、鶴橋駅へ導入を拡大することといたしました。これらの駅は、乗降人員が多く、過去にホームからの転落事象や事故が発生していることから設置を決定したものであります。今後も、ホーム柵以外の取り組みについても積極的に進めてまいります。

【ソフト対策の取り組み】
 当社におけるソフト対策として、駅構内で働くグループ会社も協力して、駅係員などによるお客様へのお声かけといった取り組みに力を入れております。特に、お身体の不自由なお客様への対応では、まずは社員によります適切な介助や応対、および積極的なお声かけが大切であると考えております。平成16年より全駅社員に対して「バリアフリーマニュアル」を配布し社員教育を実施しているところであります。また、平成27年度からは駅社員を対象に「サービス介助士」の取得を積極的に進めております。
 一方、我々といたしましては、お客様にもご協力をいただく「共助」は必要であると考えており、キャンペーンなどを通じてお客様への呼びかけなどを行っているところであります。
バリアフリー

【冬期のホーム事故防止キャンペーン】
 酔客によるホーム上の事故が多くなるシーズンを前に、ホーム安全に関する意識を高めていただくため、啓発キャンペーンを実施いたします。今年も「鉄拳さん」とコラボレーションし、オリジナルパラパラ漫画を作成いただきました。こうした動画を、駅や車内のディスプレイなどで展開してまいります。

【「共助」の呼びかけ】
 また、「共助」の呼びかけを「駅、車内の放送」や「静止画による啓発」を通じて継続的に実施させていただこうと思います。静止画による啓発は11月4日から「駅の異常時ディスプレイ」で放映をしているところであります。今後も関西の鉄道会社様などと協力をしつつ、こうした組みを広げていきたいと考えています。従来からの取り組み、「さわやかマナーキャンペーン」では、マナーブログにおいてお客様からいただいたマナーに関しますエピソードを紹介しています。この中から、今年度も動画を作成し、駅や車内などで放映しています。
啓発キャンペーン

 今後も、ホーム柵やセキュリティカメラなどのハード対策と、お客様への啓発活動を含めたソフト対策の両面から取り組んで、ホームの安全性向上に努めてまいります。

3 新たなホテル業態の開発
 当社では、「中期経営計画」に則りまして、事業創造分野の拡大を進めているところです。とりわけホテル事業については、宿泊特化型ホテルの新規開発や、外部企業からのホテル事業の取得(M&A)により拡大を図ってきているところです。このたび、解体工事を進めている大阪弥生会館の跡地で、当社グループ直営で新たなホテルを開発することといたしました。
 今回のホテルは、周辺立地の特性を踏まえまして、「ハイクラスな宿泊特化型ホテル」として開発いたします。建物は8階建て、客室は約400室として検討を進めているところです。平成30年春の開業予定としております。新しいブランドのターゲットは、ビジネスマンや個人レジャーのお客様を想定しており、それらのお客様に満足いただける上質な客室や空間を提供できるホテルを目指しています。また、宿泊特化型として広めの客室を中心に構成し、2名以上の利用者にも対応することで、ご利用の促進、売上の増大を図れればと考えております。
 今後も市場を見ながら、すでに展開している「グランヴィア」ブランド、「ヴィアイン」ブランドと同様に、JR西日本グループホテルの主力ブランドのひとつに育てていければと考えております。新しいブランドの名前や、具体的なサービス内容については、詳細を詰めてまいりますので、あらためてお知らせさせていただきます。
ホテル

4 駅構内における新しいサービスの開始
 続きまして、生活関連サービス事業の拡大を目的とした取り組みについて、2点お知らせさせていただきます。

【宅配ロッカーの設置】
 1点目は宅配ロッカーの設置です。これにより、通勤、通学の途上で荷物を受け取ることが可能になるなど、駅をより便利にご利用いただけるとともに、宅配事業者による再配達の回数削減にもつながり、二酸化炭素排出量削減に寄与できるのではないかと考えています。
 宅配ロッカーは2種類であり、ヤマト運輸様、日本郵便様のご協力のもと、12月15日、芦屋駅を皮切りに順次設置いたします。なお、日本郵便様の宅配ロッカー「はこぽす」については、西日本エリア初の設置となります。
宅配ロッカー

【大阪駅コインロッカー空き情報検索サービス】
 2点目は、大阪駅のコインロッカーの空き情報の検索サービスです。コインロッカーの設置場所や空き情報を確認できるものです。このサービスは、当社管内では初めてであり、12月14日から、大阪駅構内に検索端末を新たに3台設置いたします。空き情報は、スマホなどからも検索でき、また外国人のお客様にもご利用いただきやすいよう2カ国語対応となっています。今後、設置後のご利用状況を踏まえ、他駅への展開も検討してまいります。
コインロッカー

5 「おとなび」2周年を記念した取り組み
 「おとなび」とは、50歳からをたのしむ大人の旅クラブのことですが、このたび、サービス開始2周年を目前に控える中、会員数が「80万人」を突破いたしました。これを記念いたしまして、「『今だけ』『ここだけ』『あなただけ』」をコンセプトにした新たな旅行商品とプロモーションを展開いたします。

 ※注釈 詳細はこちらをご覧ください。

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