9月定例社長会見
1.最近の営業・輸送概況
2.電柱建替作業の安全性向上・省力化「電柱ハンドリング車」の導入
3.ホテル事業の取り組み
1 最近の営業・輸送概況
【取扱収入】
7月は、九州の豪雨災害の影響があったものの、海の日3連休を中心として多くのお客様にご利用いただき、101.9%と前年を上回りました。
8月は、8月7日の台風5号の影響などによりお盆期間前は低調に推移したものの、お盆期間に多くのお客様にご利用いただいたことなどから、前年を上回りました。
9月は、台風18号の影響により、前年を下回る実績で推移しています。
※注釈:駅などでの取扱高(消費税を含む)を示します。
※注釈:直営の速報値です。(旅行会社発売分などを除きます)
【ご利用状況】
7月のご利用は、山陽新幹線対前年101%、北陸新幹線同97%、在来線特急同100%、アーバンネットワーク同102%と堅調に推移しました。
8月のご利用は、山陽新幹線対前年102%、北陸新幹線同100%、在来線特急同100%、アーバンネットワーク同102%と、こちらも堅調に推移しました。
9月のご利用は、台風18号によるお客様のご利用減があるものの、ネット予約の利用促進、山口デスティネーションキャンペーンなど各種キャンペーンの展開、ならびに、曜日配列の影響(休日1日増)により、山陽新幹線対前年102%、北陸新幹線同99%、在来線特急同99%、アーバンネットワーク同101%で推移しています。
※注釈:実績は速報値です。
【山口デスティネーションキャンペーン】
9月1日より、山口県とJRグループ6社で開催する大型観光キャンペーン「幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン」が始まりました。
このキャンペーンでは、来年の明治維新150年に向けて、幕末の志士「高杉晋作」をメインキャラクターに、歴史や自然、食、温泉、体験など、県内各地に拡がるさまざまな観光素材を刷新し、山口の魅力を存分にお楽しみいただける旅をご提案しています。
当社も、キャンペーンに合わせて、SL全盛期の客車を復刻した新しいレトロ客車を人気のSL「やまぐち」号に新製投入したほか、美しい海岸線が続く山陰線に新たな観光列車「○○(まるまる)のはなし」を新たに運行することにより、県内を広く観光周遊いただけるような仕組みづくりに努めています。
ぜひ、多くのお客様に足を運んでいただければと考えています。
2 電柱建替作業の安全性向上・省力化「電柱ハンドリング車」の導入
【「電柱ハンドリング車」の導入】
国内の鉄道業界で初めて電柱を直接つかむ技術を採用した電柱建替車「電柱ハンドリング車」について、お知らせします。
【開発の背景】
JR西日本グループ中期経営計画2017では、3つの基本戦略として「安全」、「CS」とこれらを支える「技術」を掲げています。
「技術」の具体的取り組みとして「鉄道オペレーションのシステムチェンジをめざした技術開発を推進」しています。労働力人口の減少が見込まれる中、人手のかからない仕組みを作っていくことは、非常に重要な課題と捉えています。このうちの1つとして、電柱という長くて重い物を取り扱う「電柱建替作業」を安全に、かつ効率的に行うことができないか、検討してきました。そしてこのたび、JR西日本のグループ会社で電気工事を行っている西日本電気システムが、建設用クレーンメーカーである株式会社タダノ様と共同で、電柱を直接つかむ技術を採用した電柱建替車を開発しました。下の写真は、「電柱ハンドリング車」が搭載されたアームで建て替える電柱をつかみ、持ち上げている様子です。
【システムの概要】
「電柱ハンドリング車」の導入により、これまでクレーンでつり上げていた電柱を、短いアームで直接つかむことができるため、以下の3点が実現でき、安全性の向上、作業の省力化が図れます。まず、「吊り金具の取り外し・取り付け」という高所作業が不要になります。次に、ほかの設備との接触範囲が狭くなりますので、これまで必要であった電線の移設作業が不要になります。最後に、電柱の横揺れが発生しなくなるので、横揺れを抑えるための補助者が不要になります。
【今後の計画】
2017年10月より訓練設備にて作業員の教育訓練を開始します。その後、在来線の電柱建替作業に使用していく予定です。
3 ホテル事業の取り組み
【ハイクラス宿泊主体型ホテル ヴィスキオ】
第1号店となる「ホテルヴィスキオ大阪 by GRANVIA」の開業日が2018年6月6日に決定しました。
また、同日に「ホテルホップインアミング」を「ホテルヴィスキオ尼崎 by GRANVIA」にブランド変更します。なお、「ホテルヴィスキオ大阪」の予約受付は2017年10月5日から開始します。客室正規料金につきましては、税金を含みシングルが約2万円からとなっています。
【ヴィアイン】
このたび、「福岡」、「大阪」、「東京」の3大都市で新規出店します。いずれも2019年の開業を予定しています。
福岡博多での出店においては、JR西日本グループのホテル事業として初の九州出店となります。この新規3出店によって、ヴィアインホテルチェーン全体で客室数は約6400室、全26棟となります。
JR西日本のホテル事業は、今後も大都市部を中心とした宿泊需要とお客様の多様なニーズに対応するため、立地に応じた業態を取りそろえ、当社沿線内に加え、沿線外・エリア外への積極展開を進めてまいります。