富山県射水市の高付加価値サクラマスで地域活性化!
西日本旅客鉄道株式会社と射水市による
「サクラマスの陸上養殖における連携に関する協定」の締結について
西日本旅客鉄道株式会社
射水市
西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」)と富山県射水市(以下、「射水市」)は、サクラマスの陸上養殖の推進を通じた産業振興による地域活性化をめざし、「サクラマスの陸上養殖における連携に関する協定」を締結しましたので、お知らせいたします。
1 本取り組みの概要
JR西日本グループは、「JR西日本グループ中期経営計画2017」において掲げた「地域共生企業」となるべく、西日本の新たな地域産品の開発に取り組み、新たな産業を振興し雇用を創出することにより地域活性化に貢献することをめざしています。これまで地下海水を使って陸上養殖した高付加価値マサバ「お嬢サバ」と高付加価値カキ「オイスターぼんぼん」を手掛けており、今回はその取り組みに続くものです。
射水市は、かつて富山県の名産品「ます寿司」に多く使われていたサクラマスを復活させ、サクラマスを活用した産業振興による地域活性化をめざしています。射水市内の養殖事業者と連携し、庄川の伏流水と富山湾の水深100メートルから汲み上げた海水を使い陸上で養殖することにより、寄生虫が付きにくく新鮮なまま生で食べられる高付加価値サクラマスの陸上養殖に取り組んでいます。
このたび、産業振興による地域活性化への取り組み趣旨が一致したことから、両者は連携を強化し、高付加価値サクラマスを新たな地域産品に育て、サクラマスの陸上養殖を推進して地域活性化に貢献してまいります。なお、JR西日本は4月27日(木曜日)から高付加価値サクラマスのニーズを探る市場調査を行います。
2 協定の概要
(1)締結日
2017年4月14日(金曜日)
(2)目的
サクラマスの陸上養殖の推進と地域活性化および水産業振興に向けた相互協力
(3)主な協力事項
・サクラマスの養殖・販売に関すること
・サクラマスのマーケティング・ブランディングに関すること
・サクラマスのプロモーションに関すること
3 高付加価値サクラマスの概要
富山県で昔から親しまれてきたサクラマスは、川で生まれて育った稚魚(ヤマメ)が海に下り成長して大型化し、産卵時に川を遡上する生態を持っています。その名前と遡上する時期から「春」の季節になじみが深く、漁獲量の減った現代においては希少な魚とされています。
射水市では、2015年に悲願であったサクラマスの完全養殖に成功しました。それ以降、大門漁業協同組合が射水市を流れる庄川の伏流水を使って採卵・ふ化・ヤマメの陸上養殖を行い、その後場所を移し、堀岡養殖漁業協同組合が富山湾の水深100メートルから汲み上げた海水を使ってサクラマスの陸上養殖を行ってさらなる養殖技術の向上を図っています。
伏流水と水深100メートルから汲み上げた海水を使って陸上養殖することにより、寄生虫が付きにくく新鮮なまま生で召し上がっていただけるほか、サケ科特有の臭味が少ないのが特長です。また、伏流水を使って陸上養殖することにより、稚魚が海水に適用できるようになる銀化(ぎんけ)現象が起きやすいため早くサクラマスになり、養殖期間1年半程度で春から出荷できます。
4 協定に基づくJR西日本の主な取り組み
富山県射水市の新たな地域産品として多くの方々に知っていただき、召し上がっていただけるよう、主に以下の取り組みを行ってまいります。
○市中の飲食店様などと提携し、本サクラマスの特長を生かした提供方法を試行することで、ニーズの把握を行います。
○ご提供にあたり、本サクラマスに新たなネーミングを付け、ブランド育成を図ります。
○メディアとのタイアップやイベントへの参加などのプロモーション活動を行います。
<高付加価値サクラマスのネーミング・ロゴ>
漁獲量が少ないという希少性に加え、陸上育ちで寄生虫が付きにくく新鮮なまま生で食べられる「特別品」に仕立てたことや、伏流水と富山湾の水深100メートルから汲み上げた海水という2種のきれいな水の中で「美しさ」に磨きをかけて育ってきたことから、2つの意味を込めて「べっ嬪(ぴん)さくらます」と名付けました。また、「のどかでおっとりとしたさま」、「晴々として楽しそうな様子」という意味を持ち、「春」を連想させる「うらら」という言葉が、サクラマスの大切に育てられた様子と立派に成長して晴れ舞台を迎える姿にふさわしいことから、愛称を付けております。