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ニュースリリース

2013年2月13日
経営関連

2月定例社長会見

詳細

 昨日、山陽電鉄の踏切で列車とトラックの衝突事故がございました。私どもも同じ鉄道事業者としまして、踏切問題につきましては重大な関心を持ち、真剣に取り組まねばならないと思っております。
 特に今月7日には、私どもの学研都市線の踏切におきまして、遮断が完了していない状態で列車が通過するという事象が発生しております。一歩間違えれば大事故につながる恐れのある事象であり、大変申し訳なく思っております。
 今回の事象を受け止め、原因の徹底調査、再発防止に努めてまいりますが、現時点で把握しておりますのは、信号ケーブルの一部損傷によりまして、この踏切が通常と異なる動作を行ってしまったということです。今後、再発防止に向けまして、早急に対策を実施したいと考えております。具体的には、ケーブルに今回と同様な不具合が発生した場合でも、列車が通過するまで踏切の鳴動が継続するような対策を早急に講じていくこととしております。

1 最近の営業・輸送状況
(1) 運輸取扱収入の状況
 1月の収入計は対前年比101.0%でした。近距離券が、年末年始と成人の日を含む3連休のご利用が好調に推移いたしました結果、前年実績を上回っております。
 2月につきましても、建国記念日を含みます3連休がございましたので、中長距離券、近距離券ともにご利用が増えておりまして、前年実績を上回りまして、好調に推移しております。

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間 収入計 近距離券 中長距離券 定期券
1月 101.0% 102.4% 100.7% 100.3%
2月(12日まで) 105.9% 108.6% 106.4% 100.8%

※注釈 駅などでの取扱高を示します。
※注釈 直営の速報値です。

(2) 新幹線・在来線特急・アーバンネットワークのご利用状況
  こちらにつきましても、運輸取扱収入の状況と同じ理由で、同様の推移をしております。

○ご利用状況(前年同日比)
対象期間 新幹線 在来線特急 アーバンネットワーク
1月 101% 98% 101%
2月(12日まで) 108% 111% 106%

 ※注釈 数値はすべて速報値です。 

2 紀勢線 津波対処訓練の実施について
 当社はこれまでも、地震・津波に対する取り組みとして、耐震補強対策および紀勢線津波対策を順次、着実に継続しております。咋年3月以来、地震・津波対策として、紀勢線につきましては、運転士のGPSを活用した運転支援装置に、浸水区域内に入るとそのことが表示される機能を追加しております。その他に、乗務員への携帯ラジオの配布や、避難はしごを各車両に整備するなどしてまいりました。また、5月には耐震補強と紀勢線の津波対策として従来の対策を前倒しいたしまして、10年間で総額約1,000億円という対策を行っていくことを発表いたしました。この中に紀勢線の津波対策も含まれております。9月には「津波避難誘導心得」を制定いたしました。津波避難の際には、基本的に乗務員に判断を任せてもよいと定めましたが、乗務員に判断を任せる以上、訓練が必要であり、訓練に取り組んでまいりました。

平成24年3月 紀勢線における地震、津波対策を発表
GPS運転士支援装置に浸水区域内在線警報機能を追加、乗務員に携帯ラジオを配付、列車運転台に避難はしごを整備、線路から国道に上る階段の整備など
平成24年5月 東海・東南海・南海地震に備えた地震、津波対策を発表
耐震補強対策と紀勢線津波対策に総額約1,000億円
平成24年9月 「津波避難誘導心得」の制定を発表
平成24年10月 帰宅困難者対策としての食料などの備蓄を発表
平成25年2月末までに全58駅の備蓄完了予定

 

 今回、具体的な訓練をさらに深度化し、2箇所において地元の高校生や教員、自治体、地域の住民の方々にもご参加いただき、一緒に万一の場合の対応を体験していただきながら問題点についての意見交換なども実施してまいります。3月9日の午前中に、紀勢線の紀伊姫〜串本駅間と下里〜紀伊浦神駅間の2箇所において臨時列車を走行させ、緊急地震速報が出たという設定で緊急停止から訓練を開始いたします。あわせて約150名の方に参加いただき実施いたします。
 訓練のポイントといたしましては、まず、「津波避難誘導心得」を制定後、この心得を用いての初めての大規模な訓練ということです。また、乗客数もこの種の訓練で最大であります。さらに、現在建設中ではございますが、下里〜紀伊浦神駅間に、今回、新たに降車設備を設置いたします。5メートル幅の階段付きの仮のホームを2つ設置しております。このような降車台を使用して降車していただきます。その後、線路から国道に上る階段を使用して、高台へ避難していただきます。

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  紀伊姫〜串本駅間では、避難はしごを設置します。その際に、運転士は緊急地震速報を受け、まず列車を停止し、移動すべきかの判断を行います。そして、移動を行わずにその場に停車し、車外への避難訓練を実施いたします。簡易はしごの使用などを乗客の皆さまにも協力依頼いたします。また、車いすの方もいらっしゃるという設定で、その方の降車にどの程度の時間がかかるのかという検証も行います。さらに、この区間は、最短で津波が10分以内に到達する可能性があることから、迅速に避難するにはどうすべきかを検証します。

避難はしご 

  また、意見交換会も実施いたしますので、この意見交換会で出た意見を取り入れて参考にしていきたいと考えております。

 3 山口県厚狭地区の当社所有地における太陽光発電事業への参入について
 電力問題につきまして、当社は一昨年の夏から夏季の節電の取り組みを実施してまいりました。省エネ運転や、電力需給逼迫時には新快速の一部を運転休止するなどの検討に取り組んでまいりました。その他にも、駅照明へのLED化の導入という取り組みも行ってまいりました。さらに、蓄電の取り組みとして、小浜線で電力貯蓄装置を使用した実験を実用化に向けて平成24年の6月から始めているところであります。
 このような取り組みをしてまいりましたが、さらに、今後の環境負荷の低減という観点から、遊休地を活用しまして、メガソーラーを建設し、太陽光発電事業を行います。発電規模は、約5,000キロワット(5メガワット)で、年間の発電電力量にしますと約510万キロワットアワーということで、一般家庭の約1,000世帯程度になります。新幹線全体の電力使用量から比べますと少ない規模ではございますが、CO2排出削減量にしますと年間約3,700トンの削減になりますので、取り組んでまいりまいりたいと思います。平成25年夏ごろから着工し、平成26年度の冬ごろの稼動を目指していきたいと思っております。
 すでに経済産業省の設備認定許可と中国電力への接続許可をいただいております。
 電力・エネルギー問題が注目されている中、小規模なものからでも、当社としても少しでも取り組めるものは取り組んでまいりたいと思います。

※注釈 プレスリリースについてはこちらをご覧ください。

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