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ニュースリリース

2011年11月16日
経営関連

11月定例社長会見

詳細

 

1 紀勢線の全線開通について
 紀勢線は台風12号により大きな被害を受けました。まずは串本駅まで、続いて紀伊勝浦駅までといった形で少しずつ復旧させ、現在は紀伊勝浦〜新宮駅間が不通となっております。この区間の復旧見込みについて、今年中の運転再開は難しいかもしれないと申し上げておりました。これは和歌山県が河川改修の構想をお持ちであったことから、川幅の変更に伴い鉄橋の長さも変わってくることとなり、これらを踏まえた上で復旧計画を作る必要があったため、長い時間が必要だと申し上げておりました。しかし10月に、河川改修とは別に、まずは紀勢線の原状復旧を目指したいとの和歌山県知事の意向をお受けし、復旧工事を進めてまいりました。河川管理者である和歌山県側が非常に協力してくださり、私どもの工事関係者の努力も実り、結果として12月3日より紀勢線全線での運転再開をさせていただくこととなりました。
 長期間にわたりご利用者の方々にご迷惑をおかけしましたことをあらためてお詫び申し上げます。
 なお、現在紀伊勝浦駅まで特急を2往復運行させておりますが、新宮駅にて留置していた特急列車3編成を東回り(名古屋方面経由)のルートを使って回送させております。結果として編成数が揃い、11月19日より紀伊勝浦駅まで6往復の特急運行を、さらに12月3日からは新宮駅まで7往復の運行を計画しております。これにより台風被害を受ける前の状態に回復することになります。
 これら輸送上の努力とあわせて、「元気です和歌山キャンペーン」を開催いたします。地元の方々や旅行会社の方々と一体となって展開し、多くのお客様に和歌山県を訪れていただきたいと考えております。

 ※注釈 復興支援キャンペーン「元気です和歌山キャンペーン」を開催します!についてはプレスリリースをご覧ください。

2 最近の営業・輸送状況

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間収入計近距離券中長距離券定期券
10月 104.7% 104.8% 105.3% 103.7%
11月(15日まで) 102.7% 100.4% 104.2% 100.3%
23年度累計 102.4% 101.1% 103.7% 100.4%

※注釈 駅などの取扱高を示します。
※注釈 11月、23年度累計は直営の速報値です。

○ご利用状況(前年同日比)
対象期間新幹線在来線特急アーバンネットワーク
10月 106% 99% 105%
11月(15日まで) 109% 101% 100%

※注釈 11月の数値は速報値です。

(1) 運輸取扱収入の状況
 10月は収入が大変好調でございました。直営の運輸取扱収入計は対前年比104.7%でございます。5月以降6カ月連続で前年を上回っております。とりわけ10月の3連休のご利用が好調でありました。また、11月に旅行されるお客様が10月中にきっぷを購入されたことも好調の理由に挙げられます。近距離収入は対前年比104.8%と5カ月連続で前年を上回っており、大阪ステーションシティの開業が貢献していると考えております。中長距離券は105.3%となっております。定期券については購入月のずれによる変動があり103.7%となっておりますが、年度累計では100.4%となっており、最終的にはこの数字に近い結果となると考えております。

(2) 新幹線・在来線特急・アーバンネットワークのご利用状況
 10月の新幹線のご利用状況は新大阪〜西明石駅間の実績で対前年比106%でした。在来線特急のご利用状況は対前年比99%でした。在来線特急のご利用については紀勢線運休の影響があったと考えております。アーバンネットワークのご利用状況は対前年比105%でした。
 また、11月は15日までで、新幹線のご利用状況が対前年比109%、在来線特急が101%、アーバンネットワークが100%となっております。新幹線、在来線特急ともに土休日のご利用が好調です。また、運輸取扱収入状況とあわせて判断しますと、「ご利用は11月、ご購入は10月」という傾向が出ているものと考えております。

3 雪害対策
 昨年の冬期は記録的な大雪がございました。長時間にわたる駅間での列車の運転見合わせなど、お客様には多大なご迷惑をおかけいたしました。
 異常気象の結果だと決めつけるのではなく、私どもの努力次第により混乱を小さくすることができたのではないかとの問題意識の中で雪害対策全般にわたり検討を重ね、反省点や課題を明確にいたしました。
 一つ目の課題は、記録的な大雪により、地域ごと、時間ごとにこまめな積雪情報の把握が十分でなく、さらに充実させなければならない点です。
 二つ目は、除雪作業に多数の社員を要したという点です。社員の中で除雪の担当をあらかじめ決めているのですが、長期にわたる除雪作業であったため、交代要員の確保ができず、結果として特定の社員が長期間にわたり作業に携わることもありました。したがって、除雪作業ができる社員を増やすことを目的として、構内除雪に必要な教育の対象社員数を拡大することを考えております。対象となる社員は、支社間接部門の社員です。除雪における安全上の注意点や、ポイント(進路を振り分ける機器)がどの位置にあるのかなど、基本的な設備の位置などを教育し、必要に応じて現地に行って除雪できる体制を整えます。
 三つ目は、ハード面の一層の整備が必要となったということです。
 そこで、これまで支社中心に行っていたハード対策を本社主導で実施することとしました。それぞれの支社がそれぞれの対策を行うと、会社全体で見た時、均衡を欠きます。したがって、必要な地域に漏れなく手を打てるような状態を心がけました。
 そのメニューの一つとして、金沢支社では古くなった除雪車の取り替えがございます。これまで、暖冬の傾向が多かった中で、万が一に備え投資を実施しました。
 また、積雪深計を金沢支社、近畿統括本部、米子支社管内で設置いたします。

積雪深計

 図のように、大きなポールの先に器具が装着されており、雪までの距離を測定し、雪の高さを計算します。現在30台ありますが、今回の増設でほぼ倍の56台に、次年度以降はさらに12台の追加を予定しています。
 さらに、気象情報提供会社と情報面で連携し、より精度の高い気象予測を目指します。これまで、当社は30台の積雪深計で情報を集め、運行の判断に使用していました。その一方で、気象情報提供会社から情報をもらっており、情報をバラバラに活用していました。今後は、57台の積雪深計で収集した情報を1時間ごとに気象情報提供会社に伝え、その情報も踏まえた専門的な気象分析をしてもらい、結果のフィードバックを受け、私どもの雪の予測にも活用していきます。
このほか、監視カメラを金沢支社、近畿統括本部、福知山支社、米子支社、広島支社管内に設置します。現在3カ所に設置しているものを計36カ所に拡大します。今後は、気象情報提供会社からの情報とテレビカメラに映った線路の状況を判断して列車運行を決定し、お客様に対してご迷惑をおかけする駅間での列車の運転見合わせをできる限り防止するとともに、適切な除雪計画につなげていきたいと考えております。
 今年も同様の雪が降るかわかりませんが、昨年の教訓を踏まえ、進歩させた形で雪害対策に取り組もうと思います。

4 大阪ステーションシティ開業半年の状況などについて
 (1) 大阪ステーションシティ全体の来館者数
 5月4日から10月の終わりまでに、7,200万人もの多くのお客様に来ていただきました。また、「大阪ステーションシティJ-WESTカード」の入会者数は現在までに5万人に到達しました。カード会員の方々の中には当社の沿線にお住みのお客様も多くいらっしゃり、商業施設と鉄道との相乗効果をさらに目指したいと考えています。

 (2) アトリウム広場仮設エレベーターの使用開始
 スタート当初はバリアフリーの問題が指摘されました。この中で、御堂筋北口側にはエレベーターを使用したルートがありますが、アトリウム広場側にバリアフリーのルートがないとお声をいただいていました。これは北ヤード地区の開発時期が遅れたことが原因でしたが、いつまでも放置できないと判断し、仮設エレベーターを設置することを申し上げておりました。
この仮設エレベーターは当然、車椅子対応となっており、通り抜けタイプで車椅子を反転させずまっすぐ出ていただけます。なお、11人乗りで、12月12日からご利用いただけるよう工事を行っております。

アトリウム広場仮設エレベーター

 (3) 大阪ステーションシティ初のクリスマスプロモーション「RAINBOW CHRISTMAS」、および「梅田スノーマンフェスティバル」の開催について
 まずは大阪ステーションシティとしての取り組みですが、11月9日よりクリスマスイルミネーション「RAINBOW CHRISTMAS」を開催しております。7つの広場に7色のスノーマンが合計で130個設置されています。すでにスタートしておりますが、お客様にお楽しみいただけるよう、今後も色々な催しを続けていきたいと考えております。

RAINBOW CHRISTMAS

 次に、阪急電鉄株式会社様、阪神電気鉄道株式会社様、うめきた開発第1期工事の中心である三菱地所様、そして当社の4社により、「梅田地区エリアマネジメント実践連絡会」を組織しております。同連絡会が主体となり、昨年実施した「梅田スノーマンフェスティバル」を今年も11月19日からバージョンアップして開催いたします。
 昨年は、私ども4社だけで実施するのではなく、関係する36社または店舗に参加していただきましたが、今年は現時点ですでに42社または店舗にご参加いただく予定で、規模が拡大します。
 また、期間中、12月15日より「スノーマンライティング」が始まります。12月25日まで、毎日18時から22時の間、ノースゲートビルディング東側壁面に巨大スノーマンが投影されます。

梅田スノーマンフェスティバル スノーマンライティング

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