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ニュースリリース

2015年10月21日
経営関連

10月定例社長会見

詳細

【北陸新幹線が各賞を受賞】
 開業以来、多くのお客様にご利用いただいております北陸新幹線ですが、この秋にさまざまな賞をいただいております。

<ブルーリボン賞>
 この賞は、前年に新作された車両に対して「鉄道友の会」から贈られる賞です。私どものW7系とJR東日本のE7系が同時に受賞し、10月24日には石川県白山市にございます当社の北陸新幹線車両基地「白山総合車両所」にて受賞式があり、私が参加させていただく予定です。ブルーリボン賞は、これまでも私どもの500系やサンライズ出雲・瀬戸、JR東海とのN700系などが受賞しております。

また、「鉄道・運輸機構、沿線自治体の皆様、JR東日本との連携」が評価され、二つの賞をいただいております。

<第14回日本鉄道賞>
 この賞は、10月14日が「鉄道の日」で、それを記念した実行委員会から贈られる賞です。このたび、私どもは「沿線自治体との緊密なパートナシップによる北陸新幹線金沢開業」というテーマで、大賞である「日本鉄道大賞」をいただきました。地域の個性に富んだ施設の整備や広域エリアによる新たな観光ルートの形成など、関係する皆様と連携して大きなインパクトを生み出したことを評価いただきました。「鉄道の日」である10月14日に京王プラザホテルにて表彰式があり、当社からは会長の佐々木が出席させていただきました。

<ベストチーム・オブ・ザ・イヤー>
 この賞は、「チームワーク」をキーワードにした賞で、「ベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会」から、北陸新幹線が関係するJR東日本や自治体なども含めまして評価されたものです。これまでも「東京スカイツリー」運営チームや東京オリンピック・パラリンピック招致委員会、妖怪ウォッチのチームなど、さまざまなチームが表彰されてきております。11月19日に東京にて表彰式があり、当社からは金沢支社長が参加させていただく予定です。

3つの賞をいただき、光栄に思っております。この賞に恥じないように安全・快適にご利用いただけるような新幹線に向けて努力してまいります。

【エヴァンゲリオン新幹線】
 山陽新幹線につきましても、今年で全線開業から40周年ということでさまざまな取り組みをしてまいりました。「エヴァンゲリオン」とのコラボレーション企画として11月7日(土曜日)より「500 TYPE EVA」車両を運転することを発表しておりますが、10月19日には、博多総合車両所にて実際の車両を報道関係の皆様にご覧いただいたところです。新幹線とアニメという少しジャンルの異なるところですが、いずれも先進的なデザインやこだわりの技術といった共通点もあり、大変おもしろい企画になったと思います。

 500 TYPE EVA

 また、今回は新幹線車両の運転だけにとどまらず、博多駅に「エヴァ・カフェ」を展開するほか、限定グッズやオリジナル弁当も発売します。今後もさまざまなコラボ企画を考えていきたいと思っております。

新幹線とEVAがコラボしたさまざまな企画

【関西・北陸交流会の実施】
 10月8日、関西と北陸の経済界あるいは観光にかかわる皆様方にお集まりいただき、グランフロント大阪で4回目となる「関西・北陸交流会」を開催しました。北陸新幹線金沢開業後初めての開催となりましたが、大変多くの皆様にご参加いただきました。平成25年8月から開催してまいりましたが、北陸新幹線が開業すると北陸と大阪、大阪と東京、東京と北陸という2時間半の時間距離の正三角形ができるわけですが、首都圏の吸引力が大変強いため、観光のみならず人のつながりといったことも含めて関西と北陸のつながりを強化しなければならないという、ある意味で危機感も持ってあらかじめ取り組んできたものです。今回は観光だけでなく、「学び」をテーマに、北陸の2つの大学、関西の2つの大学の総長・学長によるパネルディスカッションをしていただきました。各大学とも今は地元の学生ということではなく、海外も含めて広くさまざまなエリアから学生を集める努力をされていますが、新幹線ができたことで東京との結びつきは大学受験を含めて広がっていくだろうと思います。これまでは北陸の皆様は経済界を含め、関西の大学を出て北陸に帰るということが多かったわけですが、人の動きが変わってくるだろうということでパネルディスカッションをしていただきました。これからは一つの大学での授業ということではなく、交換できるような単位をお互いの大学が持って人の交流をする、さらにインターネットやテレビ会議のようなサテライトでの授業ではなく、実際に金沢の方が大阪の大学に一定期間来て単位をとるようなface to faceの交流が必要だろうといった話がされ、少し切り口が違ったところから良いディスカッションができたのではないかと思っております。今後とも「関西・北陸交流会」は私どもが機会があるごとに開催し、関係する皆様に関心を高めていただきたいと思っております。いずれにしましても、北陸新幹線の開業を機に、関西と北陸のルートにつきましても徐々に機運が高まってきており、両地域の結びつきを強くしていくような取り組みをしていきたいと考えております。


1 最近の営業・輸送概況
 
9月の運輸取扱収入は、対前年107.8%と、中長距離の113.3%を中心に大変好調でした。これは、シルバーウィーク期間(9月18日から23日)のご利用が対前年113%程度あったことが引っ張っております。北陸新幹線も大変好調でした。定期は対前年98.5%となっておりますが、前年の先買い影響の反動減が出ており、補正をした実勢値としては100.5%となっております。これを含んだ9月の運輸取扱収入の実勢値は108.3%ということで、8%台の大きな収入増につながっております。

【上期の振り返り】
 前年比は111.2%と、中長距離を中心に運輸取扱収入は好調に推移しました。消費増税による先買いの影響などを除いた実勢値は107%程度だと推計しており、上期は近年になく良い数字であったと思っております。北陸新幹線の好調さや山陽新幹線の「40周年キャンペーン」などに加え、重要なターゲットであるシニアや訪日観光客についてもご利用が順調に増加しておりますし、ベースの部分の経済の動きもしっかりしているのではないかと思っております。
 ご利用状況も運輸取扱収入とリンクしたものだと思っております。北陸新幹線も9月が308%というご利用状況になっております。10月も引き続き、19日時点ですが306%ということですので、好調さが維持されていると思います。

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間 収入計 近距離券 中長距離券 定期券
9月 107.8% 103.9% 113.3% 98.5%
9月末累計 111.2% 104.4% 111.9% 115.7%
10月
(10月19日まで)
106.9% 110.8% 109.6% 99.9%
27年度累計 110.8% 105.0% 111.8% 113.3%

 ※注釈 実績は直営の速報値です。駅などでの取扱高(消費税を含む)を示します。

○ご利用状況(前年同日比)
対象期間 山陽新幹線 在来線特急 アーバンネットワーク
9月 113% 109% 104%
9月末累計 107% 104% 105%
10月
(10月19日まで)
105% 110% 111%

北陸新幹線 ご利用者数(万人) 前年比
9月 82.0 308%
10月
(10月19日まで)
54.5 306%

 ※注釈 実績は速報値です。
 ※注釈 北陸新幹線は「上越妙高〜糸魚川駅間」のご利用実績です。
 ※注釈 北陸新幹線の前年比は在来線特急「はくたか・北越」(直江津〜糸魚川駅間)のご利用実績との比較です。


2 Think-and-Act Trainingの実施
 
乗務員対象の体験型訓練「Think-and-Act Training」につきまして、今年の取り組みをお知らせいたします。乗務員の相互の訓練は、すでに航空業界でCRM(Crew Resource Management)訓練がなされておりますが、そのようなものを基に鉄道版を開発したものです。平成25年度から実施しており、初年度は「地震・津波」が来た場合の運転士と車掌が協同した考動(こうどう)の訓練、昨年はそれに加え「線路の間に人が入られた場合」を想定した訓練を行っております。今年は列車火災をテーマにしております。
 この訓練は体験型のシミュレーション訓練で、進行役が時々刻々と変化する状況を運転士グループ、車掌グループに提示し、グループ間で情報交換しながら対応を決定していきます。その都度進行役に対応を報告し、その根拠が不足している場合や誤った対応の場合は再度グループで検討し直すというプロセスを繰り返します。約1時間のプログラムですが、なかなか1時間以内にすべての条件に合った判断をするのは難しいものです。
 今回は、トンネル内での列車火災があり、それに対して運転士と車掌がどうするかの打ち合わせをします。本来はトンネル外まで出なければなりませんが、今回のプログラムでは、停止信号が出たため一度トンネル内で止まったということです。消火活動をするわけですが、お客様がドアを開けるよう求められたり、急病の方がいらっしゃったり、さまざまなものが出てきます。指令所と打ち合わせをして運転再開をするのですが、また列車が止まる、あるいは指令所と連絡がつかなくなるなど、想定外のことが組み込まれております。それをクリアしながらお客様を避難誘導するプログラムです。
 異常時にいかにさまざまな判断をしなければならないか、自分はこう思ったが本当に条件に合っていたかなどを確認しております。体験する乗務員もこれで3年目になりますが、さまざまな場面に対して常に危機感を持って判断する気構えでいなければならない、さまざまな条件を想定しなければならないということが、気づきも多い訓練で有効だと思っております。今後ともさまざまなテーマでやっていきたいと考えております。

Think-and-Act Trainingの実施

※注釈 「Think-and-Act Training」の動画はこちらをご覧ください。


3 生活関連サービス事業の市中展開
 
当社グループの生活関連サービス事業は、駅ナカや駅周辺に保有している用地を中心に展開してきましたため、新たに活用できる用地が少なくなってきておりますし、世の中のニーズの変化もあり、市中へ積極的に出て行くという試みを始めて、着々と進んでいる部分もあります。これまで以上に積極的に戦略として進めていくということを掲げて取り組んでおります。
 「分譲マンション事業」では、はじめは当社の社宅跡地などで展開してきましたが、近年は沿線外やエリア外で市中用地を仕入れた物件も増やしており、浦和や川崎など、首都圏でも事業を展開しております。「不動産賃貸事業」でも、福岡天神NKビルなどの商業ビルや京都市北区紫野の道路沿いにあるイズミヤなど、ロードサイド型店舗などの開発を進めております。直近では、10月22日より京都府精華町に「ビエラタウンけいはんな」という商業施設が順次オープンします。また、JR塚口駅前の森永製菓の工場跡地の再開発では、駅ビルの開発と分譲マンション事業の双方にグループ会社が参画しております。「物販・飲食事業」は、雑貨店が首都圏などエリア外の商業施設への出店を進めてきております。10月30日には「新宿ミロード」に、11月19日には吹田市に開業する「ららぽーとエキスポシティ」に出店します。また、先般当社の子会社が株式を譲り受けました「からふね屋珈琲」やセブン-イレブンとの業務提携といった外部の力を活用し、市中展開を検討してまいります。

【ショッピングセンター事業の市中展開】
 このたび、私どもでは初めての「ショッピングセンター事業の市中展開」として、大阪府吹田市片山町にショッピングセンターを開発いたします。今回開発するのは、JR吹田駅から少し歩いた先の道路沿いに、低層階の店舗と平面駐車場を配置したオープンなショッピングセンターでございます。この場所には元々私どもの社宅がございました。昨年、同じ社宅跡地に大和大学を誘致いたしました。
 運営を行いますのは、「JR西日本大阪開発株式会社」という大阪駅の高架下のショッピングセンター「エスト」や「アルビ」などを運営している会社です。すでに今月より着工しており、開業は来年春を予定しております。
 施設の特徴ですが、木目調を使ったファサードにしており、コンセプトとしてはデッキと植栽を生かしたショッピング街を作るということです。テナントは、スーパーマーケット「阪急オアシス」を核に、関西初出店となります「金沢まいもん寿司」をはじめ、ドラッグストアやクリニックなどを予定しております。施設名称やすべてのテナントの紹介などはあらためてお知らせさせていただきます。
 上質なライフサポート型のショッピングセンターというものを実現したいと思っており、吹田の街のブランド向上に寄与していけるようなものをめざしていきたいと考えております。

ショッピングセンター事業の市中展開

【ビジネスホテルの市中展開の拡大】
 ビジネスホテル事業につきましては、「ヴィアイン」を展開しており、現在、計17ホテルを運営しております。それらに加え、平成29年、天王寺エリアと梅田エリアに新規出店することになりました。これにより、ヴィアインホテルチェーンは全19ホテルとなります。東京にも5カ所、大阪はこれで6カ所になります。広島は2カ所、金沢、京都、姫路、岡山、下関、そして最近では名古屋にも展開しております。宿泊特化型ホテルということで、最近のホテル需要に応えていくということでありますし、私どものエリア外を含めて展開していきたいと思っております。
 この2つのホテルは駅からのアクセスが非常に良く、私どものビジネスホテルの特徴は、立地・アクセス、周辺に多数の観光スポットがあることで、国内外問わず観光・レジャー目的のお客様にも多くご利用いただいております。
 引き続き、ビジネスホテルの拡大をしていきたいと考えております。ビジネスホテルの平成26年度の売り上げは100億円規模になってまいりました。まだ需要はあると思いますので、有力な立地を考えながら展開をしていきたいと思います。

宿泊特化型ホテルの市中展開の拡大(ヴィアイン)


4 京都鉄道博物館公式キャラクター決定
 
来春開業を予定しております「京都鉄道博物館」では、「地域と歩む鉄道文化拠点」をコンセプトに、地域に広く愛される公式キャラクターを京都の5つの芸術系大学の学生を対象に募集させていただきました。このたび、公式キャラクターが決定いたしましたので、お知らせさせていただきます。
 京都嵯峨芸術大学、京都市立芸術大学、京都精華大学、京都造形芸術大学、成安造形大学の5つの芸術系の大学から129作品のご応募をいただきました。まず事務局にて11作品に絞らせていただいた中で、WEBやはがきでの投票のほか、閉館した梅小路蒸気機関車館や京都水族館などに設置した専用応募箱への人気投票を実施し、計8,543票の投票をいただきました。この人気投票によって、「梅小路賞」を選出いたしました。また、参加大学関係者による委員会を開催し、「委員会賞」を選出いたしました。私どもは人気投票および委員会選考のそれぞれの上位2作品の中からさらに検討を進め、「京都鉄道博物館賞」として「ウメテツ」を選出し、この作品を公式キャラクターとして採用することといたしました。今回は絵ですが、着ぐるみを意識しており、これから作っていくことになります。
 作品を応募してくださった皆様、人気投票に参加していただいた皆様、ご協力いただきました大学関係者の皆様をはじめ、関係する皆様には大変なご協力をいただきましたことをこの場を借りて御礼を申し上げたいと思います。
 公式キャラクターに決定いたしました「ウメテツ」は、京都嵯峨芸術大学短期大学部の学生に応募していただいた作品です。私どもとしましても、人と自然との共存を「ツバメ」で象徴するということですし、ツバメは渡り鳥で広い地域を行き来することから、多くの皆様に京都に来ていただき、京都鉄道博物館を知っていただき、鉄道に親しんでいただく、また、鉄道文化を未来に継承していってほしいという思いも込めてこの作品にさせていただきました。

京都鉄道博物館賞:「ウメテツ」

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