七尾線観光列車「花嫁のれん」のロゴおよび内装について
平成27年10月より実施する北陸デスティネーションキャンペーンに合わせ、JR西日本が七尾線(金沢〜和倉温泉駅間)に導入する観光列車のロゴデザインおよび内装デザインが決定いたしました。
1 ロゴデザイン・ロゴタイプ
石川の伝統工芸である加賀水引をモチーフに、花嫁のれんをくぐる神聖で幸せな気持ちを表現し、「女性の幸せを願う列車」であることを表現しています。水引の淡路結びには、簡単には解けないことから末長くお付き合いしたいという意味があり、互いの輪が結び合い全体に和をなすカタチにしていることで、北陸への旅が仲良く和やかで楽しい旅になるよう願いを込めています。
すべての文字が切れずにつながるロゴタイプは、人と人、心と心を結ぶ列車を表現しています。
2 内装デザイン
1号車は8つの半個室と物販スペースがあり、ゆったりとくつろぎの旅を楽しめる空間としました。通路は日本庭園の飛び石をイメージした絨毯(じゅうたん)を敷き、各部屋はそれぞれ一般社団法人石川県繊維協会の協力のもと選定した友禅のオールドコレクションをあしらった空間に。
2号車は催し物を実施できるスペースを用意し、にぎやかに旅を楽しめる空間としました。通路は流水のイメージ、いすは紅色の生地と背面の木の格子が特徴的なオリジナル回転いすにしました。内装は伝統的によく使用される輪島塗の図柄を表現しました。
車両全体で、北陸の和と美を感じ、満喫できる列車としました。
※注釈 詳細はこちらをご覧ください。(PDF形式 3,240キロバイト)
(参考)
○加賀水引(かがみずひき)
石川県金沢市の希少伝統工芸。それまでの平面的な水引飾りから立体的な水引へと独自の発展をとげた加賀百万石らしい美しく豪華絢爛(けんらん)な贈答品の梱包技術を総称したもの。
○花嫁のれん
婚礼の際、大切に育て上げた娘の幸せを願って、色鮮やかな暖簾(のれん)を嫁ぐ娘に持たせるもので、幕末より明治にかけて始まった旧加賀藩の加賀・能登・越中に見られる風習です。嫁ぐ娘を慈しみ育てあげた両親の無償の愛が鮮やかに染め込まれた「花嫁のれん」は、暖簾が風になびくように、婚家の家風に早くなびきますようにと願いを込め、花嫁に渡されます。婚礼の当日、嫁ぎ先の仏間の入口に掛けられたのれんを花嫁がくぐりご仏前でお参りをすることで先祖へのあいさつとし、花嫁とその家に新たな絆が生まれます。
○友禅オールドコレクション
石川県工業試験場がサンプルとして、大正・昭和初期に友禅を集めたもの。
<内外装に関する協力団体>
公益社団法人 石川県デザインセンター
一般社団法人 石川県繊維協会
輪島漆器商工業協同組合
協同組合 加賀染振興協会