このページの本文へ移動

ニュースリリース

2015年5月20日
経営関連

5月定例社長会見

詳細

【福知山列車事故追悼慰霊式の振り返り】
 4月25日に福知山線列車事故追悼慰霊式を開催いたしました。
 本年の追悼慰霊式には、391名のご遺族様、323名のお怪我をされた方を含めまして、1,179名の方にご出席いただきました。また、式典終了後には3,000名を超える方に献花していただきました。
 事故から10年が経過しました。繰り返しになりますが、10年というのは、節目というよりはきちんとお詫びと安全を誓っていく機会にしたいと考えておりまして、私どもが重大な事故を惹き起こしたという事実と責任は変わるものではありません。引き続き、安全の取り組みをしっかりとやってまいります。特に、その中でも風化防止が大切になってまいります。新入社員も約1カ月の研修を終え、5月より配属先で業務に就いております。事故後入社の社員が全体の3分の1を占めている中、引き続き、事故後入社の社員も含めまして、事故を忘れない取り組みをしっかりとやってまいりたいと思っているところでございます。

【中期経営計画2017のアップデート】
 先般、私どもは中期経営計画をアップデートし、発表させていただきました。
 中期経営計画の5カ年の折り返し点となる3年目にあたって、安全考動計画、中期経営計画ともにこれまでの振り返りをしながら、安全性向上、企業価値向上に取り組んでまいりたいと思っております。
 特に、中期経営計画の中でも「北陸新幹線と北陸エリアの活性化」「新生LUCUA osaka」「訪日観光客需要の獲得」を新たな戦略トピックスとして3つ掲げました。これにより、財務指標と一部の到達目標については上方修正をしてしっかりと取り組んでいく、そのスタートの年という位置づけでございます。これらのトピックスにつきましては、私どもも柱として掲げながらやってまいりたいと思います。
 あわせまして、平成26年度の期末配当金については、1株あたり65円に増配予定であり、6月23日の株主総会の場であらためてご審議いただきたいと考えております。


1 最近の営業・輸送概況

 4月の運輸取扱収入は、前年比128.5%と大変大きな数字となっております。昨年4月が消費税率改定前の駆け込み需要の影響を受けて85.8%でしたので、その反動分が入っております。また、北陸新幹線開業の効果も3ポイント程度押し上げているとみております。残りの増加分は、ゴールデンウィークご利用分の先買いや新幹線・在来線特急のご利用が好調であったことが合わさっております。先買い影響の反動増を除いた実勢値としては、近距離、中長距離をあわせた定期外で107.7%とみております。いずれにしましても、足下のご利用は好調ということでございます。
 定期券につきましても、前年比178.8%と前年を大きく上回っておりますが、まだ消費増税の反動の影響で大きく数字がぶれているというところでございます。
 5月は18日現在で、前年比109.1%で推移しています。

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間 収入計 近距離券 中長距離券 定期券
4月 128.5% 110.2% 117.9% 178.8%
5月
(5月18日まで)
109.1% 106.3% 109.9% 109.6%
27年度累計 121.8% 105.8% 112.9% 155.1%

 ※注釈 実績は直営の速報値です。駅などでの取扱高(消費税を含む)を示します。

 ご利用状況も運輸取扱収入と同じようなところですが、北陸新幹線は、前年の在来線特急「はくたか」「北越」との比較で321%でした。
 平日、休日ともにこの期間は大変好調にご利用いただきました。
 5月は18日現在で、山陽新幹線対前年107%、在来線特急104%、アーバンネットワーク105%、北陸新幹線333%で推移しております。

○新幹線・在来線特急・アーバンネットワークのご利用状況
対象期間 山陽新幹線 在来線特急 アーバンネットワーク
4月 106% 104% 106%
5月
(5月18日まで)
107% 104% 105%
北陸新幹線 ご利用者数(万人) 前年比
4月 68.6 321%
5月
(5月18日まで)
53.1 333%

 ※注釈 実績は速報値です。
 ※注釈 北陸新幹線は「上越妙高〜糸魚川駅間」のご利用実績です。
 ※注釈 北陸新幹線の前年比は在来線特急「はくたか・北越」(直江津〜糸魚川駅間)のご利用実績との比較です。

【北陸新幹線のご利用状況】
 開業から5月18日までの平均で1日あたり約2万6千人(上越妙高〜糸魚川駅間のノリホ)のお客様にご利用いただいております。概ね土曜日・日曜日がピークで2万7千人から3万人弱、月曜日・火曜日は2万人前後、水曜日・木曜日・金曜日と上がっていく傾向でございます。金曜日には2万6千から2万7千人まで上がるというカーブを描いております。少し時間をかけてみなければならないと考えておりますが、昨年の特急「はくたか・北越」との比較では約3倍となっておりますので、ゴールデンウィーク期間ではございましたが、大変多くのお客様にご利用いただいたのではないかと思っております。
 関西・北陸の流動としましては、「サンダーバード」は105%のご利用で、ゴールデンウィークを含めて大変活発に動いていただいていると思っております。長い目で見て、関西と北陸の交流をしっかりと意識しながら両エリアの流動を大事にしていきたいと考えております。

【ゴールデンウィーク期間のご利用状況、ルクア1100の状況】
 ゴールデンウィーク期間のご利用は、先般お知らせしましたとおり、山陽新幹線で180万人(前年比109%)、北陸新幹線で39万人(前年比311%)、在来線で81万人(前年比105%)、あわせて300万人(前年比118%)と前年を大きく上回りました。
 ルクア大阪につきましても、先般、開業1カ月の実績として、前年のルクアとJR大阪三越伊勢丹の合計と比較し、売上は5割増、来館者数は6割増とお知らせしましたが、ゴールデンウィーク期間、5月3日から5日まで113万人のお客様にお越しいただきました。前年比4割増のお客様にお越しいただきました。
 5月8日には「梅田 蔦屋書店」が開業し、ルクア1100が全館オープンとなりました。全体として好調なスタートを切れましたが、今後も大阪ステーションシティ全体でさまざまなイベントなども考え、ご利用の勢いを定着させていきたいと考えております。


2 京都鉄道博物館の収蔵車両などについて
 京都鉄道博物館の開業まで、およそ1年となりました。
 「地域と歩む鉄道文化拠点」を基本コンセプトに、博物館運営を通じて地域の活性化に貢献し、地域経済・文化の発展に貢献できる企業となれるよう、先人の偉業を継承し、後世に伝えてまいりたいと考えております。
 2012年12月に博物館建設を発表し、翌年12月には施設名称およびロゴマークを決定しお知らせいたしました。その後2014年1月末に起工式を行い、これまでに博物館本館建物が完成し、現在は博物館の入口部分にあたるプロムナード部分の建設を進めております。
 車両につきましては、今年3月にJR貨物からDD51形ディーゼル機関車などをお譲りいただいたほか、4月には「トワイライトエクスプレス」の客車搬入を行いました。旧京都駅上家へも電気機関車と客車の搬入が無事終了し、開業に向けた準備は順調に進んでおります。

 収蔵・展示する車両数は、蒸気機関車から新幹線電車まで合計53両です。梅小路蒸気機関車館で収蔵してきた19両に加え、交通科学博物館から17両、金沢や吹田・京都・網干・博多の車両所から計13両、JR貨物・JR東日本からお譲りいただいた4両で構成いたします。また、53両のうち19両が車両の1号機で「トップナンバー」と呼ばれる、とりわけ希少価値の高い車両です。蒸気機関車につきましては、動態保存、すなわち動かせる状態での保存車両を8両収蔵しており、蒸気機関車のダイナミズムを五感で感じていただけます。
 なお、SLはメンテナンスが大変ですが、今回併設するSL専用の検修庫についても9月以降に稼動し、動態保存の維持に向けた一元管理もスタートする予定です。

1階鳥瞰・旧京都駅上屋

※注釈 展示場所別の収蔵数、展示車両の内訳、配置につきましては、京都鉄道博物館のウェブサイトをご覧ください。

 また、公式キャラクターも検討しております。
 ロゴマークについては、2013年12月に「京都鉄道博物館」という施設名称とあわせて発表いたしました。このロゴマークは、「地域」「人」「鉄道」という博物館にこめた思いをもとに原案を決定し、最終的にプロのデザイナーにデザインをお願いしました。

 公式キャラクターについては、「地域とともに歩む鉄道文化拠点」のコンセプトにあわせ、この博物館が地域の皆様に愛され、より身近に感じていただけるものにしたいとの思いから、地元にゆかりのある若い感性を持った芸術系の5大学(京都嵯峨芸術大学、京都市立芸術大学、京都精華大学、京都造形芸術大学、成安造形大学)の大学生にデザインの検討をお願いしたいと考えております。検討いただいた案を、地域を中心とした多くの皆様にインターネットやはがきを通じて審査・投票いただきたいと考えております。
 デザインの検討にあたっては、「ゆるキャラ」「鉄道」というイメージありきではなく、歴史や伝統といった「京都」にふさわしいものであること、博物館のコンセプトである「地域とともに歩む鉄道文化拠点」を感じられるものであることを重視していただきたいと考えております。
 審査・投票は、はがき・インターネットのほか、梅小路蒸気機関車館や京都水族館、梅小路公園内の各施設にご協力いただいて専用応募箱も設置したいと思っております。
 7月中旬に審査・投票を実施し、秋ごろに公式キャラクターを決定したいと考えております。

審査の流れ

 この京都鉄道博物館では、鉄道の技術の発達や安全の仕組みをわかりやすく伝える工夫をしております。例えば、車両のメンテナンスについて、車両の屋根上からご覧いただいたり、運転士が訓練で使用するシミュレータを訓練さながらに体験いただけるなど、「体験」を通じて鉄道にふれていただく機会をご用意しております。また、不定期の取り組みとなりますが、踏切や信号の役割や仕組みを現役の社員が解説することなども検討しております。
 来年春の開館にご期待いただきたいと思っております。

ニュースリリース一覧に戻る

以下のカテゴリから検索できます

以下の詳細カテゴリからも検索できます(2017年度以降のニュースリリース対象)

エリアを選択

年度・月を選択