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ニュースリリース

2014年5月21日
経営関連

5月定例社長会見

詳細

※注釈 「新たな寝台列車」のイメージムービーはこちらをご覧ください。

 冒頭に3点ほどお話させていただきます。  まずは山口線・山陰線復旧見込みについてです。19日に広島地区で発表させていただきましたが、昨年7月の集中豪雨で大きな被害が発生して以降、運転を見合わせております山口線と山陰線について、8月中に運転を再開できそうな見通しとなりました。残りの期間、全力で復旧工事に取り組んでまいります。
 次に、先般発表しました、株式会社セブンイレブンジャパンと当社、株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネットとの駅店舗事業についての業務提携についてです。先日、お知らせしたところですが、6月4日に、第1号店となる5店舗(京都・岡山・下関・博多の4駅)をオープンすることとなりました。当日は各駅においてセレモニーも開催させていただきます。
 3つ目は、先月、北陸新幹線用新型車両であるW7系が搬入され、現在、車両所構内で試運転を行うなど、各種試験を行いながら、来春の開業に向けて、準備を進めております。6月22日には、このW7系と白山総合車両所を報道公開させていただきたいと考えております。
 また、昨日は橋本龍太郎元内閣総理大臣が国鉄分割民営化当時に着用された制服などを弊社にご寄贈いただきました。今後、建設中の京都鉄道博物館に展示させていただきたいと考えております。

1 最近の営業・輸送概況
  4月の運輸取扱収入は前年比85.6%でした。3月は増税前の先買いの影響もあり前年比125.5%で、定期券だけに限ると191.0%でしたが、4月は定期券が57.3%と反動が大きく出ております。ただ、決算上はご利用月に割り振って計上されますので、実際の収入はおおむねご利用状況に近い数字になるのではないかと見ております。
 5月は19日現在で、前年比101.8%で推移しています。今年のゴールデンウィークは、曜日配列の関係で前半と後半の2回に分かれてしまい、期間トータルのご利用は96%だったものの、前半が86%、後半が104%と前半・後半で明確な違いが出ましたので、取扱収入にも4月、5月ともにその影響が出ているのではないかと思います。

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間 収入計 近距離券 中長距離券 定期券
4月 85.6% 98.2% 97.9% 57.3%
5月
(5月19日まで)
101.8% 104.6% 104.3% 91.0%
26年度累計
(5月19日まで)
91.2% 103.0% 99.4% 66.2%

 ※注釈 駅などでの取扱高を示します。
 ※注釈 直営の速報値です。

○新幹線・在来線特急・アーバンネットワークのご利用状況(前年同日比)
対象期間 新幹線 在来線特急 アーバンネットワーク
4月 99% 102% 100%
5月
(5月19日まで)
101% 103% 101%

※注釈 5月の数値は速報値です。

 4月のご利用状況は、前年比で新幹線が99%、在来線特急が102%、アーバンネットワークが100%でした。5月は19日現在で、新幹線が101%、在来線特急が103%、アーバンネットワークが101%となっており、取扱収入同様、ゴールデンウィークの曜日配列の影響などが出ています。

 新年度はまずまずのスタートを切れたと考えておりますが、今後は、夏のおでかけに便利なさまざまな商品を投入する予定であり、特に、ご家族やグループでご旅行できるものを用意したいと思っております。

2 新たな寝台列車の導入について
 
中期経営計画も2年目に入りました。今年度は、取り組みをしっかりと形にする年にしたいと考えております。「地域共生企業」となることを掲げていますが、その実現に向けて、鉄道の強みを活かした、地域と一体となった観光振興の推進に取り組みたいと考えております。その一つとして準備を進めてまいりましたのが、新たな寝台列車です。本日はそのコンセプトと特徴の概要を発表させていただきます。

 新たな寝台列車の外観のイメージ

 (1)コンセプト
 列車のコンセプトは「美しい日本をホテルが走る 上質さの中に懐かしさを」です。弊社のエリアには、関西、特に京都から山陰線に入りますと、鳥取のジオパーク、大山、松江といった名所がありますし、萩・津和野から下関にかけての長門の海岸線、瀬戸内側は多島美ということで宮島やしまなみ海道、尾道などの観光をお楽しみいただくことができます。こうした弊社エリア内の美しい景色、美しい日本を鉄道の旅を通じて多くのお客様に楽しんでいただきたいと考えております。
 鉄道の旅の醍醐味は、車窓からの風景、車内の食事や宿泊といった日常と違った体験をしていただくことですが、昨今お客様のニーズも変化しており、単なる場所の移動から、移動そのものが旅としての楽しみになりつつあります。これまでも、「ホテルのような列車」はありましたが、美しい日本を再発見していただくということで、私どものエリアの景色や地域の伝統芸能、食材をお楽しみいただき、上質でわくわくする旅にしたいと考えております。また、団塊の世代以上の方にはどことなく懐かしさを感じていただけるような、「ノスタルジック・モダン」テイストの、心が安らぐような、懐かしくてほっとするような空間をご用意したいと考えております。
 今後の当社エリアの人口減少の状況をみますと、これまで以上に観光需要喚起の取り組みが重要となります。地域の方々と手を携えて地域の特色や魅力をあらためて世の中に発信することが重要であり、新たな寝台列車を地域の盛り上げに使っていきたいと考えております。

 (2)列車の特徴
 鉄道の旅の醍醐味を感じていただくために、車両や食材などに拘り、各界の第一人者にご監修いただく列車といたしました。車両のインテリアデザインや車内のレイアウトは、高いホスピタリティが求められるホテルなどを手がけられ、京都迎賓館の建築にも携わるなど、空間デザインにも造詣が深い建築家である浦一也 (うらかずや)氏に依頼しました。車両の外観は、N700系などの数多くの列車のデザインを手がけてこられた工業デザイナーの福田哲夫(ふくだてつお)氏に、旅でご提供する食事は、料理雑誌「あまから手帖」の編集顧問を務められている門上武司(かどかみたけし)氏に依頼しました。

 列車の特徴のイメージ

 車両は10両で、先頭と一番後ろの車両は機関車ですが、どのエリアでも運転できるようにディーゼル発電機で発電した電力とバッテリーで走行するハイブリッド方式とします。また、客室は2種類ご用意しています。一つは、1車両に1室のタイプ(1両)、もう一つは1車両に3室のタイプ(5両)です。真ん中の2両は食堂車とラウンジです。
 1車両に1室しかない最上級の客室は、バスタブやシャワーが付いたバスルームなどを備えた世界にも希少な客室です。1車両に3室のツインの部屋は通路側の壁が開くようになっており、通路を歩く方を気にされないお客様は壁をフルオープンにして両側の景色を楽しんでいただくことができます。
 外観については、ヘッドライトやヘッドマーク、エンブレムが付いてくると、列車のイメージも変わってこようかと思いますが、特徴は、列車の両端に屋外展望デッキを設けており、高速で走行しないときには、後方のデッキに出ていただいてその土地の空気を肌で感じていただけることです。2階部分は展望車になっており、展望部分は前後ともにご利用いただけます。

 (3)スケジュール・運行エリア
 列車の運行エリアは、京阪神から山陰側、あるいは山陽・瀬戸内側を周遊することを考えており、2017年春の運行開始を予定しています。

 本日は列車のコンセプトと内観、外観をご紹介させていただきましたが、これからも節目節目に決まりしだい、お知らせいたします。

 最後に、5月31日、6月1日に、大阪駅の「時空(とき)の広場」で、地域の皆様に協力いただき、「地域伝統芸能フェスティバル」を開催する運びとなりました。地元以外ではなかなか見ることができない西日本エリアのさまざまな伝統芸能を見て、感じていただくことができますので、ぜひ、足を運んでいただきたく思います。

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