京都大学寄付講座の開設について
JR西日本では、鉄道の安全性向上に資する長期的な観点からの研究を支援するとともに、研究成果を通じて社会に貢献することを目的に、平成20年4月より5年間、京都大学に寄付講座「社会基盤安全工学(JR西日本)講座」を開設してきました。その意義と成果を踏まえ、平成25年4月1日からあらたな寄付講座「災害リスクマネジメント工学(JR西日本)講座」を開設いたしますので、その具体的な内容をお知らせいたします。
1 寄付講座開設の趣旨
巨大化、広域化、長期化する近年の自然災害に対しては、広域にわたるインフラ設備を維持・管理する事業者にとって、既設防災インフラに対する総合的な管理技術の確立が重要な課題である一方で、今後のより一層の安全性の向上に向けては、避難などのソフト対策を含む減災や早期復旧・復興などに有効な多面的な防災対策が必要です。
このように幅広い自然災害を対象として統合的リスクマネジメントに関する研究を推進することは、防災インフラを有する事業者のほか当社をご利用になるお客様や地域社会に還元できる部分が大きいと考えられることから、あらたな寄付講座を開設することといたしました。
2 寄付講座の概要
(1)講座名
災害リスクマネジメント工学(JR西日本)講座
(2)設置箇所
京都大学大学院工学研究科
(3)設置期間
平成25年4月1日から平成28年3月31日(3年間)
(4)寄付額
総額 9,000万円
(5)担当教員(予定)
杉山 友康 特定教授
大島 義信 特定准教授
(6)研究内容
・自然災害(巨大地震、大津波、ゲリラ豪雨、竜巻など)におけるリスクマネジメントに関する研究
・災害時の情報伝達、避難などのソフト対策に関する研究
・防災インフラの管理に関する研究
3 期待される効果
本講座の研究により、自然災害に対する防災、減災、早期復旧・復興を図り、より安全な市民生活に貢献するとともに、道路、鉄道、河川など、防災インフラを有する分野へ展開、活用されることで、社会貢献に資することが期待されます。
4 講演会の開催
当該研究分野に関わる成果を社会に還元するために、寄付講座ならびに関連する分野の研究者を講師とした講演会の開催を計画しています。詳しくは、決まり次第お知らせいたします。
※注釈 平成20年4月からの「社会基盤安全工学講座」のうち平成22年4月からの3年間は、公益財団法人 JR西日本あんしん社会財団から寄付を行っております。