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取り組みの3本柱のうち「地球温暖化防止・気候変動対策」の対応として環境長期目標「JR西日本グループ ゼロカーボン2050」を策定し、2050年に「実質ゼロ」、2030年度に50%削減(いずれも2013年度比)を掲げています。さらに、2025年2月に日本のNDC(国が決定する貢献)において、2035年度、2040年度の中間目標が追加されたことを契機とし、JR西日本グループとしても2050年の「実質ゼロ」の実現に向けて、2035年度に60%削減、2040年度に73%削減(いずれも2013年度比)の目標を追加で設定し、取り組みを進めています。
2050年カーボンニュートラルに向けては下記の2軸で取り組んでいます。
※図の下部はイメージであり、特定の割合等を正確に表したものではありません。
主にオフサイトコーポレートPPA(※1)による列車運転用電力への再生可能エネルギー由来電力の導入を進めています。
大阪駅のノースゲートビルディングおよびサウスゲートビルディングは2024年4月から、2024年7月開業のイノゲート大阪においても使用電力の100%再エネ化を実現しました。また、2025年3月に開業した、大阪駅(うめきたエリア)では、環境に配慮したまちづくりを行っており、薄型・軽量の次世代型太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」や自然採光とその明るさに応じた照度へ調整する「自動照明調光」、「地域冷暖房」などを採用することに加え、再生可能エネルギー由来電力を活用し、当社初の電力由来CO2排出実質ゼロの駅を実現しました。さらに、うめきたグリーンプレイスをはじめとしたうめきた2期区域においては、自然との共生を考慮した緑地整備として、うめきたグリーンプレイスの屋上・壁面を約1,900u緑化、広場では約1,600u緑地整備を行い、緑被率約30%のデザイン面でも自然共生を感じさせるシンボリックな空間を形成しました。この取り組みによるCO2吸収効果は年間約40tを見込んでいます。また、通常の舗装時と比較し、約10%の雨水流出抑制効果が期待されます。
消費エネルギーの大部分を占める列車運転用エネルギーの削減のため、省エネルギー型の車両への置き換えを進めています。近年では、VVVFインバータに電流オン/オフ時の電力損失がより少ないフルSiC(炭化ケイ素)半導体を採用した323系電車(大阪環状線・JRゆめ咲線)、227系電車(和歌山線・万葉まほろば線・きのくに線等)、271系電車(特急はるか)、N700S新幹線電車(山陽新幹線)を投入し、一層の省エネ化を進めています。そのほか、駅設備等においても、高効率機器導入、自然光を活かした設計と調光照明といった工夫等を通じた省エネにも取り組んでいます。
駅などの鉄道アセットに総合水素ステーションを設置して、燃料電池列車やバス、トラック、乗用車に対する水素供給および水素輸送の拠点としての活用を検討しています。姫路地区、倉敷市水島地区から津山市にわたる岡山地区、山口・周南地区において、総合水素ステーションの設置による各種モビリティへの水素の供給、貨物による水素輸送などの実現可能性について調査の実施を始めています。
姫路地区においては、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業に採択され、関西電力株式会社、日本貨物鉄道株式会社、NTT株式会社、NTTアノードエナジー株式会社、パナソニック株式会社と共に、2024年度から2025年度にかけて、水素需要の創出と効率的な水素のサプライチェーンの構築に向けて、グリーン水素の大規模輸送、利活用に向けた調査・検討を進めています。岡山地区では、国土交通省の令和5年度と令和6年度の鉄道技術開発費補助金(鉄道脱炭素施設等実装調査)の交付を受け、ENEOS株式会社、日本貨物鉄道株式会社と連携して調査を実施しています。山口・周南地区では、2024年4月に当社の水素利活用計画内容が反映された「第2次周南市水素利活用計画」が公表されました。
当社は、公益財団法人鉄道総合技術研究所とJR7社で構成する共同技術開発体を通じて、国土交通省の「鉄道技術開発・普及促進制度令和4年度新規技術開発課題」(鉄道車両におけるバイオディーゼル燃料の導入に向けた技術開発)に参画し、2022年度・2023年度に性能試験や走行試験、2024年度は岩徳線・山陽本線において営業列車を使用した長期走行試験を実施し良好な結果を確認したため、現在保有するディーゼル車両(気動車)の燃料を100%次世代バイオディーゼルに置き換えることを目標に、2025年度、100%次世代バイオディーゼル燃料による営業列車を岡山エリアにて運行開始しました(国内初)。
ディーゼル車両(気動車)の置換えについては、燃料電池車両の導入の検討も開始しています。燃料電池システムや水素貯蔵システムは、国内外の標準化を想定した汎用性の高いものを採用し、さらに、モーターを制御する主回路システムは、燃料電池車両と同様に非電化区間への導入を対象とした電気式気動車との共通化を図り、車両更新時等に燃料電池化が可能な構成での検討を進めていく予定です。関係各社と連携して開発を進め、2030年代の早い時期に営業運転をめざしています。
大阪・関西万博にあわせ弁天町駅にて、空気中のCO2を直接回収し活用するm-DAC®※技術を利用した植物工場の実証実験を実施しました。本プロジェクトは、未来のCO2削減モデルとして社会実装をめざすもので、小型かつ分散配置が可能な技術特性を活用しながら、CO2を回収してその場で利活用する仕組みを一般の皆様に身近に感じてもらうことを目的としています。m-DAC植物工場では、空気中のCO2を回収し、それを活用して野菜を栽培しています。この実証実験は、大阪府の「令和6年度 カーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助金」を活用し、Carbon Xtract株式会社やスパイスキューブ株式会社と共同で実施しており、CO2回収量などのモニタリングを行いました。本実証実験で得られた結果を分析し、技術の改善を図りながら、今後、この技術を駅や都市部各所に展開し、新しいCO2削減モデルを普及させることをめざしています。
我が国の運輸部門の脱炭素化の実現のためには、各輸送モードの脱炭素化の推進とともに、鉄道など相対的に低炭素な輸送機関へのモーダルシフトもあわせて必要です。そのために当社では、「WESTER」アプリ等のデジタルも活用し、鉄道・公共交通の利便性向上や都市圏・都市間輸送における鉄道の環境優位性の訴求強化を通じた旅客輸送のモーダルシフトの推進に取り組んでいます。
モーダルシフトの一環として、法人のお客様に対しては、法人出張ネット予約サービス「e5489コーポレートサービス」における契約企業様向けの「カーボンオフセットプログラム」や、エクスプレス予約法人会員様向けにCO2フリー電気を活用した新幹線での出張移動に伴うCO2排出量が実質ゼロとなるサービス「GreenEX」を提供し、地球環境保全に関心のある法人企業様と一緒に、鉄道利用を通じ、CO2排出量の削減や持続可能な社会の発展に積極的に取り組んでいます。
また、自動車から鉄道への行動変容を促すデジタルスタンプラリーの実施や、小学生向けの環境教育への協力など、自治体と連携した取り組みも進めています。
都市圏・都市間輸送における鉄道の環境優位性の訴求強化を目的に、
鉄道業界共通のロゴマーク・スローガンを作成しました。
鉄道業界一丸となって、鉄道の環境優位性のPRを進めています。