鉄道MMSによる地上検査の車上測定の取り組み
当社では、中期経営計画で基本戦略の一つに掲げた「生産性向上」において、新しい技術を使った「メンテナンスのシステムチェンジ」に取り組んでいます。
これまでも線路設備診断システムや車両状態監視装置などを取り入れ、これまで人手がかかっていた検査をIoT機器に置き換えることで、労働人口が減少するなかでも安全で持続可能な鉄道の実現を目指してきました。
今回は、道路分野で普及しているMMS(※)技術を応用した鉄道MMSの導入についてお知らせします。
※注釈:MMS(Mobile Mapping System):レーザスキャナやデジタルカメラなどのセンサ、GNSSなどを組み合わせて車両に搭載し、移動しながら周囲の3次元計測を行う技術
1 鉄道MMSの概要
・道路分野で普及しているMMS技術を鉄道分野に応用したもの
・線路上を走行しながら鉄道および周辺設備の3次元位置情報を取得することができる
2 導入効果
線路設備管理業務の効率化や高度化
<建築限界確認、ホーム限界測定>
従来は人手で測っていた建築限界やホーム限界などを車上でそのまま測定するとともに判定の自動化も予定している。
<工事に必要な現場調査・測量>
現地に行かなくても机上で現場調査や測量が可能となったり、仮想空間での工事計画や安全対策の検討や図面、台帳作成の効率化などが期待できる。
3 導入箇所と時期
・新幹線、在来線の全エリア
・2021年度春、運用開始予定