京都鉄道博物館 来春開業に向け
SLスチーム号の新たな客車が完成!
8月30日に惜しまれながら閉館いたしました梅小路蒸気機関車館において運行していたSLスチーム号客車につきまして、京都鉄道博物館開業に合わせた新製客車が完成しましたので、お知らせいたします。
※注釈 SLスチーム号:京都市における平安遷都1200年記念事業のひとつとして、平成6年9月23日から約2カ月間開催された第11回全国都市緑化フェアの会場の一部であった梅小路蒸気機関車館で運行を開始
1 コンセプト:「レトロ」
京都の歴史・優美さと「人が集まって楽しむ」雰囲気の演出という設計思想に基づき、けん引する蒸気機関車と同年代に製造され、活躍していた客車イメージを取り入れ、レトロ感を演出します。
2 仕様
京都鉄道博物館の開業に合わせ、既存客車を一新することにより、京都の歴史・優美さを感じながら動くSLを体感していただける客車に置き換えることとしました。
また、京都鉄道博物館開業後には、数多くの来館者の方々に動くSLを体感していただくため、着席定員を80席から208席に大幅に増加し、車いす定員も2台から4台に倍増しています。
<客室内イメージ>
3 特徴
・明るく広々とした開放的な車内空間の提供、動くSLを体感できる乗り心地の提供
・京都の歴史・優美さと「人が集まって楽しむ」雰囲気を演出する「聚楽(じゅらく)ぶどう色」を採用
・往年の特急車両のヘッドマーク図柄をモチーフとしたデザインをボックス席ごとに配置
・京都駅寄り客車は往年の特急列車展望車をイメージし、梅小路のシンボルである梅をあしらったテールマークを掲出
4 産学連携
京都で生活し、京都で学んでいる大学生の豊かな感性を形にするため、製造を依頼した企業のお力をお借りし、京都造形芸術大学と産学連携を実施、大学内にデザインプロジェクトを立ち上げていただき、創造性豊かなデザインをご提案いただきました。
デザイン創作にあたっては、旧梅小路蒸気機関車館の視察をはじめ周辺地域のフィールドワークもあわせて実施していただき、博物館と地域社会との関係性について検討していただきました。
その後、プレゼンされた多数の作品を製造依頼企業と当社で厳正に審査を実施し、基本デザインを決定しました。