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ニュースリリース

2014年7月16日
経営関連

7月定例社長会見

詳細

 冒頭に1点お話させていただきます。
 5月に見通しを発表させていただきました山口線、山陰線の復旧工事でございますが、運転再開の見込みが立ちましたので、お知らせさせていただきます。
 山陰線につきましては8月10日、山口線につきましては8月23日、三江線につきましては先日発表させていただきましたとおり、7月19日の始発から運転を再開する予定でございます。
 早く復旧ができるようになりましたのは、地元の皆様のご支援や自治体のご配慮をいただいたためです。運転再開時には地元の皆様による式典やイベントもございます。地元の皆様と一緒に運転再開を盛り上げていければと思っております。

1 最近の営業・輸送概況
 6月の運輸取扱収入は前年比104.0%でした。近距離券が104.6%、中長距離券が105.3%、定期券はまだ消費増税の影響が残っており、98.5%でした。中長距離券ですが、新幹線のご利用が好調に推移したことに加えまして、海の日の3連休をはじめとした7月の前売りきっぷの発売が好調で、前年実績を上回りました。
 7月は14日現在で、前年比100.1%で推移しています。

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間 収入計 近距離券 中長距離券 定期券
6月 104.0% 104.6% 105.3% 98.5%
第一四半期 96.4% 103.8% 101.9% 76.0%
7月
(7月14日まで)
100.1% 101.2% 100.5% 98.4%
26年度累計
(7月14日まで)
96.9% 103.5% 101.7% 79.4%

 ※注釈 駅などでの取扱高を示します。
 ※注釈 直営の速報値です。

 6月のご利用状況は、前年比で新幹線104%、在来線特急103%、アーバンネットワーク101%でした。在来線特急は、北陸線で発生した強風による運休などがございましたが、中旬以降のご利用が好調に推移しました。
 7月は14日までで、対前年100%を下回っておりますが、順調に来ているのではないかと思っております。海の日の3連休が1週間後ろにずれている影響、7月のはじめに台風が接近した影響が出ております。

○新幹線・在来線特急・アーバンネットワークのご利用状況(前年同日比)
対象期間 新幹線 在来線特急 アーバンネットワーク
6月 104% 103% 101%
7月
(7月14日まで)
93% 92% 99%

※注釈 7月の数値は速報値です。

 夏に向けまして、昨日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(R)の新エリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(TM)」がオープンしました。開業前にも関わらず、弊社エリア発で約20,000枚の商品発売がありまして、関心の高さを実感しているところでございます。大変な混雑が予想されておりますが、弊社では「入場確約券」付きの「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン・スペシャルきっぷ」を発売しておりまして、待ち時間なくスムーズに入場いただけます。
 博多方面からの臨時の新幹線とも接続いたします新大阪〜ユニバーサルシティ駅間の直通列車の運転も計画しておりますので、ぜひご利用いただければと思います。

 また、山陽新幹線500系こだま号の「プラレールカー」につきましても、7月19日から運転を開始いたします。この夏、ぜひ西日本各地へ、お急ぎでないお客様やお子様連れのお客様は、こだま号をご利用して足を運んでいただければと思っております。

 商品につきまして、もう一つございます。
 今年は東海道新幹線が開業して50周年でございます。JR東海ではさまざまな記念企画が実施されております。私どもも一緒になりまして、50年間のご利用に感謝いたしまして、開業当時の約5,000円に近い大変おトクな価格でご利用いただける「超☆超IC早特」を発売いたします。新大阪〜博多駅間、新大阪〜東京駅間が5,400円、博多〜名古屋駅間が7,560円、博多〜東京駅間が9,720円などと大変おトクな商品となっております。ご利用期間は、開業日の10月1日を中心とした16日間でございます。

超☆超IC早特の例

2 JR大阪三越伊勢丹の状況について
 ノースゲートビルディング西館につきましては、話題性の高い専門店と強みを発揮できる分野に特化した百貨店を融合させ、ノースゲートビルディング全体を一体的に運営できるように、現在、準備を進めております。本日は、東館(ルクア)の開業後初めての大規模リニューアルと、西館へ入居いただく核テナントについて発表させていただきます。

リニューアルのイメージ

 JR大阪三越伊勢丹では、改装工事前のセールを5月から実施しておりますが、多くのお客様にご利用いただいております。期間中の売上高は対前年125%と堅調でございます。
 7月28日から地下2階食料品売場と10階レストラン街を除き、改装工事に入ります。本日より「在庫一掃の売りつくしセール」が始まっております。残り2週間弱、ぜひとも多くのお客様にご来店いただければと考えております。

 まず、東館のリニューアルについてご紹介させていただきます。
 東西の館を一体化したブランド戦略と運営を行っていくということでございますが、このたび、西館に先立ち、東館「ルクア」のリニューアルを行い、8月28日に開業する予定でございます。
 開業後、初めての大規模リニューアルでございまして、全199店の約3割にあたる58店舗がリニューアルオープンいたします。このうち、全国初出店が7店舗、西日本初出店が17店舗、関西初出店が3店舗など、話題の多い店舗が数多く出店いたします。
 また、今回の東館のリニューアルは、西館の店作りと将来的に連動できるよう計画しておりまして、その一環として、10月からは、東館(ルクア)で「JR MICARD」ご利用時のポイント付与率のアップを実施いたします。

 続きまして、西館リニューアルの状況についてでございます。
 西館につきましては、平成27年春の東西両館のグランドオープンに向けてテナントとの交渉が概ねまとまってきておりまして、現在、詰めの交渉を行っている段階でございます。個別のテナントやネーミングなどにつきましては、決定次第発表させていただきます。
 本日は核テナントのひとつである「代官山T-SITE」の「代官山 蔦谷書店」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の出店が決定していることをご紹介させていただきます。
 カルチュア・コンビニエンス・クラブには、幅広いお客様に支持されている「代官山 蔦屋書店」のスタイルを源流にしたライフスタイル提案型の店舗を、西館9階ワンフロア全体、約4,000平方メートルを使って実現していただけるということでございます。
 「代官山 蔦屋書店」は、平成23年12月にオープンした代官山T-SITEの中核施設です。書籍のほかに、映画、音楽といったカルチュア・コンテンツを中心に豊かな生活を提案する「ライフスタイル提案型商業施設」でございます。書籍を売るだけでなく、そこで過ごしていただくお客様の「時間」を大切にし、居心地のよい「家」を意識した空間が、幅広い層のお客様に支持されております。国際的な建築賞のショッピングセンター部門で最優秀賞を受賞し、またニューヨークの人気カルチャー系サイトが選定した「世界でもっとも美しい書店」に日本で唯一選出されるなど、国内外から高い評価を受けております。

写真は、代官山T-SITE内 「代官山 蔦屋書店」 です。

 本日は、東館(ルクア)の大規模リニューアルと西館へのカルチュア・コンビニエンス・クラブの出店を紹介させていただきました。こういった集客力、話題性の高い店舗が出店することで、ノースゲートビルディング、大阪ステーションシティ全体、あるいは梅田の賑わいの創出につながればと思っております。

3 新幹線保守用車運転支援装置の開発
 新幹線のメンテナンスは機械化が進んでおり、「高速確認車」や線路の突き固めを行う「マルチプルタイタンパ」、レールの傷を探す「レール探傷車」などのさまざまな保守用車を使用しています。本日は、こうした保守用車の運行の安全性を高める新たな支援装置を開発いたしましたので、ご紹介いたします。

さまざまな保守用車

 まず、開発の経緯ですが、保守用車には、運転操作を行うオペレーターを支援するさまざまな装置が取り付けられております。これらは、国鉄時代よりトラブルがあるたびに使いやすさや安全性の向上に向けて増設してきたものでございます。これらの支援装置の置き換えのタイミングがきておりましたので、平成21年ごろから新たな支援装置の開発に取り組んでおりました。そのさなかの平成22年7月に、山陽新幹線の新神戸〜西明石駅間で、保守用車同士の追突事故を発生させてしまい、早朝から多くのお客様にご迷惑をおかけいたしました。この事故を受けて、さらに新たな課題を認識し、その解決に取り組むとともに、リスクアセスメントを実施することで、さらなる支援機能の向上を進めてまいりました。開発には当社の安全研究所での人間工学的観点からの研究成果も生かそうということで、このたび、新しい支援装置の投入に至りました。

 開発のポイントは4つございます。このうち「衝突防止機能の警報機能向上」と「支援装置の一元化」は、人間工学的観点から機能を向上させたものです。3つめの「無線伝送方式の採用」は、追突事故の反省から位置情報の把握方法を変更させたものです。4つめの「制限速度超過防止」につきましては、新しく追加した機能です。

今回の開発の4つのポイント

 保守用車には、従来から警報やブレーキをかける「接近警報装置」「衝突防止装置」「居眠り防止装置」などの衝突防止の機能がありました。しかしながら、これまでの「接近警報装置」は、前方の保守用車を検知すると、それが遠くにいても近くにいても同じ種類の警報音を継続的に発するものでした。また、保守用車同士の距離を把握しづらいものでした。
 そこで、安全研究所の人間工学的な観点からの研究成果も踏まえ、距離と速度に対応した危険度に応じた警報音、警報表示が出るようにいたしました。保守用車同士が近付くごとに警報レベルが上がり、音声も単発から連続になります。また「停止」の際は男性の声を使用するなど、危険度を認知しやすくなっています。この警報でも止まらずに、さらに進んだ場合は、自動的に非常ブレーキがかかります。

 また、平成22年の追突事故の際に、トンネル内のばい煙により赤外線センサーが機能せず保守用車同士の距離を検知する性能が落ちることが判明いたしましたので、位置情報を把握する方法として、相互に無線伝送する方式を採用することといたしました。

装置の特徴(衝突防止機能 警報機能向上・無線伝送方式)

 さらに、従来の装置は、後からその都度増設したものであり統一性がなく、現場オペレーターからも操作性の改善を求める声が上がっていました。そこで、安全研究所の研究を生かし、装置を一元化し、機能ごとに整理し、エラーを発生させにくい画面配置としております。また、文字や図の大きさ、色についても、分かりやすく使いやすいように工夫をしております。これは、安全研究所において、どうすればブレーキ操作の遅れが減るか、いくつかの画面配置を設定し、ブレーキ操作が遅れる回数などを調査した結果に基づくものでございます。

 そのほか、制限速度を超過した時に、自動的にブレーキがかかる仕組みを導入しております。この機能は、保守用車としては日本で初めての機能となります。

装置の特徴(支援装置の一元化、制限速度超過防止)

 現在、これらの機能は、相生〜新尾道駅間で作業を行う保守用車約30台に導入しており、山陽新幹線で使用する保守用車190台すべてに整備を進める予定をしております。
 新幹線のさらなる安全、安定輸送の実現に向けて、今後とも安全研究所の知見や現場の声を生かしながら、設備を保守する現場の安全性向上にも努めてまいりたいと考えております。

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