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ニュースリリース

2011年9月14日
経営関連

9月定例社長会見

詳細

 

 

1 台風12号に関する今後の取り組みについて
 台風12号により各地に大きな被害が発生いたしました。当社管内においても、白浜駅および新宮駅の冠水や、橋梁の流失、車両が一部使用不能となるなどの被害が発生し、14日現在、白浜〜新宮駅間において運転を見合わせております。今後の復旧計画についてお話しさせていただきます。
 まず、現在使用不能になっております紀伊日置〜周参見駅間の橋梁を9月17日より使用再開いたします。現在、関西方面からは白浜駅まで運行しておりますが、使用再開後は串本駅までの運行が可能となります。
 次に、現在使用不能になっております紀伊浦神〜下里駅間の橋梁を9月26日より使用再開いたします。これにより、串本〜紀伊勝浦駅間において運行が可能となります。これにあわせ、京都・新大阪〜紀伊勝浦駅間において特急列車を2往復運行させたいと考えております。関西方面からは、京都駅8時36分発で紀伊勝浦駅12時42分着、および新大阪駅13時発で紀伊勝浦駅16時38分着の2本を設定します。観光のお客様が旅館にちょうどよい時間帯に到着することができるよう、時刻を設定しております。
 2往復しか設定できないのは、大雨の影響により、現在使用できない車両があるためです。白浜駅に留置中のオーシャンアロー編成については、床下への浸水のため当分の間使用不可能であると考えております。新宮駅に留置中のオーシャンアロー1編成およびスーパーくろしお2編成については、線路寸断の影響により回送ができない状態です。線路復旧後はこれらを早く回送させ、特急列車の運行本数を増やしたいと考えております。
 紀伊勝浦〜新宮駅間約15キロメートルの区間においては、現在被害状況を調査中です。今後、和歌山県とも協議し、できるだけ早い復旧を目指し取り組みたいと考えております。しかし、調査、設計、着工という手順が必要である以上、復旧までは時間を要すると考えております。復旧まではバスによる代行輸送を行います。お客様にとっては不完全な輸送状態が続きご迷惑をおかけしますが、一刻も早い正常化を目指します。

※注釈 詳しくは「9月17日以降の運転計画および代行バス時刻表」をご覧ください。

2 最近の営業・輸送状況

○運輸取扱収入の状況(前年同日比)
対象期間収入計近距離券中長距離券定期券
8月 104.1% 103.5% 105.5% 100.1%
9月(13日まで) 101.3% 96.3% 103.5% 99.4%
23年度累計 101.8% 100.3% 102.8% 100.4%

※注釈 駅などの取扱高を示します。
※注釈 9月、23年度累計は直営の速報値です。

○ご利用状況(前年同日比)
対象期間新幹線在来線特急アーバンネットワーク
8月 105% 99% 104%
9月(13日まで) 106% 90% 97%

※注釈 9月の数値は速報値です。

(1) 運輸取扱収入の状況
 まず運輸取扱収入についてご説明いたします。運輸取扱収入とは当社管内の駅において発売された金額です。一方、運輸収入とは、例えば広島駅において広島〜東京駅間の乗車券を発売した場合、当社には広島〜新大阪駅間の運輸収入が帰属し、新大阪〜東京駅間の運輸収入についてはJR東海に帰属します。したがって、運輸取扱収入は決算時における運輸収入とは異なるものであるという点にご注意ください。
 8月の直営の運輸取扱収入計は対前年比104.1%となりました。近距離券の収入は同様に103.5%、中長距離券の収入は105.5%、定期券の収入は100.1%でした。
 9月は13日までで、対前年101.3%となっております。8月に比べ落ち込んでおりますが、台風12号関連の大雨の影響と考えられます。天候が一定程度回復した9月6日から13日までの収入計は対前年比106.6%であり、同様に近距離券が105.8%、中長距離券が107.1%、定期券が105.7%となっております。天候回復後の期間については好調を維持できていると認識しております。

(2) 新幹線・在来線特急・アーバンネットワークのご利用状況
 8月の新幹線のご利用状況は対前年比105%、在来線特急が99%、アーバンネットワークが104%となっております。
 9月については、大雨の影響により、13日までで新幹線が対前年比106%、在来線特急が90%、アーバンネットワークが97%となっております。運輸取扱収入と同様、天候が一定程度回復した9月6日から13日のご利用状況は、新幹線が対前年比110%、在来線特急が102%、アーバンネットワークが104%となっており、天候回復後の期間については好調を維持できていると認識しております。

(3) 山陽・九州新幹線直通運転開始半年のご利用状況について

○小倉〜博多間のご利用状況(3月12日〜9月11日)
 同年同曜比
上下計 120%

 九州新幹線の効果が大きく表れる小倉〜博多駅間(開業後から9月11日まで)のご利用状況は対前年比120%となっております。
 個人型旅行商品の発売実績において、当社管内から九州全域へ向けての旅行商品の売り上げが前年比190%と好調です。とりわけ、熊本方面は約5倍、鹿児島方面は約15倍の伸びとなっております。さらに、4月から6月の航空機による輸送人員と、自動改札機の入場実績により計上した新幹線の輸送人員を合算すると、京阪神〜熊本方面において対前年比137%、京阪神〜鹿児島方面において126%となっており、旅行のお客様のパイが約3割拡大していると考えられます。私どもも各種キャンペーンを行うことにより九州地区の魅力を訴求してまいりましたが、その効果が新幹線のみならず航空機においても現れ、旅行のお客様全体のパイが拡大したものと考えております。

3 「熊本・宮崎・鹿児島デスティネーションキャンペーン」の開催について
のんびり過ごす極情の旅熊本宮崎鹿児島ロゴマーク
 6月から「九州新幹線でいこう!キャンペーン」を、7月からは「帰省キャンペーン」を展開してきましたが、10月から南九州3県とJRグループがそろいぶみし、旅行会社の方々にご協力いただき「熊本・宮崎・鹿児島デスティネーションキャンペーン」を開催します。キャッチフレーズは「のんびり過ごす極情の旅」です。最近、デスティネーションキャンペーンの対象となった地域では旅行のお客様が増加するという実績があります。当社としても観光団体や旅行会社と連携を取りながら成果をあげてまいりたいと考えております。

4 JR京都線、JR神戸線における列車折り返し設備の新設について
 安定輸送対策として、JR京都線、JR神戸線において列車折り返し設備を新設し、ダイヤの乱れを局所化する取り組みを行います。
整備箇所は尼崎駅、吹田駅、灘駅です。整備完了予定は、尼崎駅が平成24年1月、吹田駅が同年2月、灘駅が同年3月です。
 整備により輸送がどのように改善されるかについて吹田駅を例にご説明いたします。
京都〜吹田駅間において大規模な輸送障害が発生した場合、大阪駅以西における運行について、これまでは普通列車と快速列車を大阪駅で折り返し運転させ、これにより新快速列車は折り返しができず1本も運転させることができませんでした。
 そこで、吹田駅に折り返し設備を新設することにより、普通列車の大阪〜吹田駅間の運転が可能となり、快速列車も吹田駅折り返しとして大阪〜新大阪駅間における運転を確保し、新快速列車については大阪〜姫路駅間の運転を確保することが可能になります。このような設備を尼崎駅と灘駅にも設置します。
 当社の場合、輸送障害の発生によりダイヤの乱れが広域へ拡大することがありますが、輸送障害発生時にその影響を限定的にすることにより、ご利用のお客様への影響を低減することを目的としております。
 輸送障害発生時の影響を低減するための施策としては、導入してから半年たった「折れにくいしゃ断棹」があります。導入後の実績については来月ご報告できると思います。

 ※注釈 吹田駅の折り返し設備に関するビジュアルはこちらをご覧ください。(PDF形式 41キロバイト)

5 節電の取り組みについて
 関西電力からの要請では、節電は今月22日で終了ということでしたが、冬季のことも考え、基本的にはこれまでの取り組みを継続させていただきたいと考えております。
 これまでから、駅での消灯の取り組みを一律に実施すると、ホームの一部が他と比べて非常に暗くなる箇所もあり、そのような箇所は消灯をやめるようきめ細かい対応に努めています。とりわけ季節が夏から秋に変わるため、照明の問題もこれまでと同じでよいか検討し、お客様にご不便をかけることのないようきめ細かい対応をしてまいりたいと思います。

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