2007年度 環境報告書
鉄道はエネルギー効率に優れた輸送機関です。地球環境への影響をさらに低減するために、鉄道のエネルギー効率の向上やエネルギー節約に取り組んでいます。
エネルギー消費の現状
2006年度にJR西日本が消費したエネルギー総量は331.8億メガジュール。そのうちの94%は電力が占めています。また列車運行のために消費されるエネルギーは全体の83.6%となっています。
2006年度の消費エネルギー

消費エネルギーの推移

2006年度より電気のエネルギー換算係数は
10.25(MJ/kWh(メガジュール毎キロワット時))から9.76(MJ/kWh(メガジュール毎キロワット時))に変更
列車運行のエネルギーの削減
当社では、新しく導入する車両については、VVVF制御機能や回生ブレーキなどの高効率型機器を導入した省エネルギー型車両としたり、地上側では送電設備を見直し、送電ロスを削減したりしています(2006年度は、京阪神地区で321系通勤型車両を133両をはじめとし、205両の省エネ型車両投入を行ないました。)また、列車運行を見直し回送列車の運転本数を削減したり、お客様のご利用にあわせて編成両数を増減したりするなどの取り組みを行なっています。2006年度の車両キロ当たりの消費エネルギー(1両を1キロメートル走行させるのに必要なエネルギー)は21.6メガジュールとなっています。
列車運行エネルギーと車両キロあたりの消費エネルギーの推移

省エネルギー車両の導入推移(営業車)
[新幹線]

700系ひかりレールスター
[在来線 電車]

321系
[在来線 気動車]

キハ187系
列車運行以外のエネルギーの削減
駅施設等で使用されるエネルギーは、列車を走らせるエネルギーにくらべれば少ないですが、自動改札機やエレベーターなどで54億メガジュール消費されています。これらのエネルギーは列車の安全・安定輸送のため、あるいはお客様の利便性向上のために必要不可欠でありますが、施設の充実や駅施設のバリアフリー化のためにエネルギー消費量は増加傾向となっています。当社では、使用中の機器については、老朽取替えなどに合わせて現在の設備規模にあった高効率型の機器に順次変えていくと共に、新規に導入する機器についても省エネルギー化の配慮を行なっていきます。
列車運行以外のエネルギー消費の推移

省エネルギータイプのエスカレーター
人感センサー付のエスカレーターや、インバーター制御のエスカレーターなどの導入により、無駄な運転時間を少なくしたり、利用者が少ない時間帯での微速待機運転によって消費エネルギーの削減を図っています。

京都駅ビル
地球温暖化を防ぐため、駅構内に草木を植えるなど、地球にやさしい環境づくりに努めています。
福井駅の太陽光発電
駅の屋上を利用し太陽光発電を備えています。
交通体系全体のエネルギー消費削減の推進
交通体系全体でのエネルギー使用量を抑制するために、パーク&ライド設備の充実や、駅で自動車や自転車をレンタルできるサービスをご提供しています。
今後もより多くのお客様にご利用いただけるように努めてまいります。
パーク&ライドチラシ
パーク&ライド駐車場
駅レンタカーと駅リンくん