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総合職採用

施設(建築)

中国統括本部 施設部 課長長谷川 貴則2004年 入社

Career Step

  1. 2004年大阪支社 大阪設備区
  2. 2007年岡山支社 施設課
  3. 2009年施設部
  4. 2012年広島支社 広島建築区 係長
  5. 2016年施設部企画課付 海外研修生
  6. 2018年近畿統括本部 施設課 担当課長
  7. 2020年広島支社 広島建築区 区長
  8. 2022年中国統括本部 施設部 課長

1日も休むことなく稼働する
駅施設の維持管理の大切さを学ぶ

大阪支社 大阪設備区

入社後、大阪設備区にて1年間にわたり駅施設の検査業務を担当しました。検査の仕事というと、決められたことだけを行う単純な作業と思われがちです。しかし、実際は奥が深いうえ、建物の修繕や更新を行う前提として大切な仕事なのです。検査業務では施設の状態を定期的に観察、記録します。当時の職場で管理していたのは数十駅、数百棟という規模であり、一つずつ効率よく検査していかねばなりません。建物そのものの構造や過去の増改築や修繕の履歴、さらには直近の検査結果など、さまざまな情報を的確に把握し、データ化することが求められます。また、駅施設は毎日絶えずお客様が利用されることから、常に万全の状態を維持する必要があります。地域の気候や環境によって施設の状態が大きく変わることへの配慮も欠かせません。1年目に奔走したのは雨漏れへの対処でした。1カ所の雨漏れが生じるだけでもお客様にご迷惑をかけかねません。検査担当者として、駅のコンコースなどにおける雨漏れに対して原因を突きとめる必要があります。梅雨時に雨漏れが生じた際は、上司の指示のもと「一刻も早く止めなければ」と現場に駆けつけました。脚立をもって現場に赴き、ヘルメットをかぶって天井内を汗だくになってはい回りました。原因を特定してグループ会社や協力会社の方々に修繕方法を指示し、雨漏れを止めた時はほっとしたものです。入社して1年、駅施設の特殊性や求められる機能についてしっかり学ぶ機会を得たとともに、1日も欠かさず大勢のお客様が利用される施設を管理することの大切さ、難しさを痛感しました。

成長を支えたもの

駅施設の維持管理やリニューアル工事など多岐にわたる業務を一通り経験することができ、それらのすべてが学びに結びつきました。さまざまな経験の中では成功したことばかりではなく、失敗という苦い経験もあります。しかし、そこからもまた学ぶことが多いといえます。また、仕事の中で困難に直面したときに、上司や先輩、協力会社の方々などから貴重なアドバイスをいただくことが多々ありました。その一つひとつが建築分野の技術者として成長に欠かせないものばかりでした。入社当初から恵まれた人間関係のもとで学べたことが、私にとって何よりの財産だと思っています。

新型車両の導入にともなう
検修車庫の改築工事という
組織横断プロジェクトの成功

広島支社 広島建築区 係長

広島建築区に移動となり、実務リーダーとして初めて部下を持ちました。仕事を通じて部下の育成を図りつつ、さまざまなプロジェクトに挑戦する日々でした。それまでは、岡山支社にて計画担当者として数多くの改良工事を経験してきました。工事をとりまとめるリード役として、大勢の工事関係者に情報を伝えることの難しさと、それを伝えるための丁寧な対応が必要であることを学んだのです。その後、本社にて建築の企画業務なども経験しました。さまざまな業務を経て仕事に自信があったものの、広島に着任した際は土地勘がなく、人間関係もないなかで緊張したことを覚えています。ここでは保全業務の担当係長として、修繕計画を立案するのが主な仕事でした。同時に、小中規模の改良工事に関して、グループ会社とスケジュール調整を行いながら、設計・工事の発注を行いました。自らが所属する建築区だけでなく、グループ会社や協力会社も含めた一つのチームを意識して仕事を進め、調整役として奔走したのを覚えています。中でも印象に残っているのが、広島地区に新型車両を導入するという、組織を横断して取り組んだプロジェクトでした。JR西日本の発足後、当エリアに新型車両を導入するのは初めてのこと。これに際しては、定期検査のための検修車庫の増築および全面的な改修が必要だったのです。当時はバリアフリー化工事など、さまざまな工事が重なって多忙を極めました。そこへ新型車両の導入という広島建築区ではだれもが未経験のプロジェクトが加わり、決まった期限という重圧と闘うこととなったのです。私自身は建築部門の担当でしたが、プロジェクトを確実に進めていくため、軌道や土木、電車線、車両、通信部門などの工程表をすべて預かり、一つに取りまとめていきました。また、土木部門とは特に綿密に調整したほか、グループ会社においてもコミュニケーションを密接に図りながら、各工程を進めていったのです。これによって、検修車庫の増改築工事は計画通りに完了しました。建物の使用開始の当日の朝、大勢の関係者が集まり、工事の完成を祝うとともに車庫の前で記念写真を撮ったのを覚えています。

私の地域への取り組み

駅施設の更新や新設は鉄道事業者だけで進められるわけではありません。自治体や土地を保有する事業者、地域にお住まいの方々などさまざまな関係者との調整が欠かせません。施設の仕事は多数の人々との信頼関係のもとで成り立つものであり、日々協議を行いながらより良い成果を上げようと努めています。これまで私が手がけてきた駅施設の更新においては、市長など地方自治体のトップの方々と直接会話をさせていただくこともありました。住民の代表者の声に真摯に耳を傾け、意見を交わすなかで、新たな視点を得て駅施設の更新に反映させてきました。常に地域の思いに応える仕事を追求する。それが施設課の使命だと思います。

海外大学院派遣に選出され、
2年間にわたり米国にてMBAの資格を取得

施設部企画課付 海外研修生

本社の施設部の仕事を経験したことをきっかけに、より広い視野から業務に取り組む必要性を実感して、一念奮起で勉強して海外研修の社内選考に応募し、無事選考に通過。2年にわたり米国のカリフォルニア州の大学に留学し、MBA(経営学修士)のコースを履修しました。留学する前から覚悟はしていたものの、家族を連れての海外生活は分からないことばかり。そして、ネイティブの学生や社会人たちとの英語による会話にずいぶん苦労しました。1年目は財務や会計学、統計学、組織論やストラテジーなど、経営に関わる基礎分野を履修し、2年目はリーダーシップ論や企業経営・事業経営に関わるマネジメントや、ソフトウェアを利用した経営分析などを学びました。建築工学以外のことを学んだことがなかったので、学んだこと一つひとつが新鮮でした。各科目において多数の課題が課され、その多くがチームでの取り組みでした。世界中から集まった優秀な人々と議論を熱く交わし、交流できたことはかけがえのない経験となりました。海外において最も学んだのは、何事もすべては「人」が原点だということです。海外研修を経験して、仕事に対する発想が大きく広がったと思います。駅施設のあり方にしても、鉄道事業の先を見据えたうえでどうあるべきかという視点で考えるようになりました。今後、若い社員と共に魅力ある空間としての駅施設の創出に挑戦していきたいと思います。