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プロフェッショナル職採用

施設

近畿統括本部 施設課 清水谷 美佳 2008年 入社

Career Step

  1. 2008年京都支社 吹田保線区
  2. 2010年近畿統括本部 京都土木技術センター
  3. 2015年(株)レールテック 出向
  4. 2017年近畿統括本部 施設課

新たな分野の仕事で出会った、
鉄道を支える使命感

近畿統括本部 京都土木技術センター

入社から2年間、保線の仕事を担当し、ひと通りの業務を覚えて「さあこれから!」と意気込んでいた3年目のことです。保守土木部門へ異動となりました。最初は仕事内容もまったくわからず、戸惑うばかり。でも保守土木の役割が分かるにつれて、気持ちがどんどん盛り上がっていきました。というのも、保守土木の業務はとてつもないスケール感だからです。300キロ超の管轄範囲に、一晩で橋桁を架け替えて翌朝には列車を通す大工事、大小合わせて年間250件ほどの工事件数。予算規模も桁違いでした。「こんなに大きな仕事を任せてもらえるんだ」という驚きとともに、「やってやる!」という気持ちが湧き上がってきました。後に、当たり前のことかもしれませんが、保守土木が担当する大規模な仕事も日々の小さな仕事の積み重ねで成り立っていることを知りました。それは、線路が敷設されている盛土や橋梁などの構造物を1カ所ずつ検査し、修繕の必要性を検討し、修繕方法や費用、工事の優先順位を考えて中長期的な計画を組むという仕事を担当したときです。日々の業務と全体としての大スケールの仕事が私の頭の中で結びつき、「こんなにも責任とやりがいのある仕事を、必ずやり遂げたい」という使命感が生まれました。

成長を支えたもの

たくさんの素晴らしい先輩や上司と出会えたことが、今の私を支えてくれていると思います。保守土木の仕事に移った頃、ベテラン社員の皆さんは私を何度となく現場に伴ってくれ、現物を見ながら仕事を教えてくれました。学会への参加や大学との共同研究を後押ししてくれたり、困ったときや悩んだときにはいつも励ましてくれました。また、当社には、結婚や出産後も仕事の第一線で活躍する女性社員がたくさんいます。そういった女性の先輩が間近にいてくれることで、「私もこうなりたい。私もできるはず」と思うことができます。自分にとってのロールモデルとなっていただける女性社員の皆さんがいることも、私を勇気づけてくれています。

災害による運休を経験。
それは、新たな挑戦のスタート

近畿統括本部 京都土木技術センター

線路は場所によっては、土を盛って周囲より高くした「盛土」の上に敷設されます。また、川などを渡るには橋を造り、その上に線路が敷設されます。それらは通常の線路以上に、雨や風などの自然の脅威にさらされています。そのリスクが現実のものとなったのが、2012年と2013年の東海道線における降雨災害です。豪雨によって線路が敷設されている盛土が崩れて電車を運休させるという出来事は、私にとって初めての経験でした。このとき、応急処置による早期復旧にはじまり、根本的な原因の究明、そして同様の事態を防ぐための新たな方策の検討と、さまざまな取り組みに携わりました。その過程で、鉄道土木に関わる技術者として多く知見を得ることができました。また、私自身、「今回の災害を防ぐために、自分にできることはなかったのか?」と考えました。そして導き出した答えが、「自分が感じる不安や疑問は、妥協せずに主張しよう、議論しよう」ということです。もしかしたら、被災場所の防災工事をもっと早く行うように私が主張していたら、災害は防ぐことができたかもしれません。そういった、「もしかしたら」から目をそらさず、事前に解消しておくことが、技術者としての私の責任だと思ったのです。また一歩、次のステージに進んで仕事を見つめられるようになった出来事でした。

私の地域への取り組み

当社では、京都大学と共同で市民講座を開催しています。テーマは自然災害と暮らしの安全に関するものが中心です。この講座で私は、会場案内や受付のお手伝いなどをしています。大学などの研究機関と私たち鉄道会社が得た知見に興味を持ってもらい、少しでも社会に還元できたら、と思いながらお手伝いをしています。また、土木の仕事は防災と密接に関わっていますから、日々の仕事そのものが、地域の安全な暮らしにつながっているとも感じています。また、構造物の素材を変えることで騒音対策になるなど、土木が地域社会に貢献できる可能性はとても大きいです。今後、さらに知識と技術を磨いて地域社会に役立てていきたいです。