2008年度 地球温暖化防止の取り組み
さらなるエネルギー効率の向上
さらなるエネルギー効率の向上
照明・信号機のLED化
信号機や照明の効率向上も重要な課題と位置づけています。信号機を電球式からLED(発光ダイオード)式にすることで、乗務員の視認性が向上し、消費電力の観点からも省エネルギー化が図られます。平成19年度末までに全体の信号機の約20%をLED化し、今後も拡大を進めていきます。 事務所やホームなどの照明についても高効率な機器への取り替えを進めています。

LED式信号機
白熱電球の電球型蛍光灯への置き換え
当社及びグループ会社の現場や事務所において使用されている白熱電球約20,000個を省電力・長寿命性に優れた電球型蛍光灯へ置き換えを進めています。 これによりCO2排出量は1年間あたり、約1,000トン削減できるほか、使用済電球の発生も少なくなることから、1年間あたり、約900キログラムの廃棄物削減にもつながると考えています。
代替エネルギーの活用
太陽光発電
従来からある機器のエネルギー効率を高めるだけでなく、自然エネルギーを活用し、CO2削減に取り組んでいます。
これまでに、太陽光発電を網干総合車両所や北陸本線福井駅に設置しています。

太陽電池

福井駅の太陽光発電
風力発電
湖西線近江舞子駅に平成20年12月1日から風力発電を導入しています。ホーム端部に約6メートルの高さに設置し、ホーム照明や駅事務所内の電力として活用しています。この付近は風が強く、その地理的な特性を活用しようという社員の発想に基づいたものです。

近江舞子駅の風力発電
エコステーション構想の推進
環境にやさしい「エコステーション」をめざし、今後、太陽光発電や屋上緑化、省エネ照明などをとりいれた環境に配慮した駅づくりを進めていきます。

エコステーションのイメージ
CO2以外の温室効果ガスの管理
CO2以外にも、HFC(ハイドロフルオロカーボン)、PFC(パーフルオロカーボン)、SF6(六フッ化硫黄)など、地球温暖化の原因となるガス類に対しても使用から廃棄に至るまでの状況を把握し、大気への放出防止や厳重な管理を行なっています。
HFC、PFCについてはオゾン層破壊物質(CFC、HCFC)の代替品として使用されています。また、変電所の整流器などの冷却材としても使用されていますが、2004年12月に電化開業した加古川線では、自然空冷式の整流器を使用した変電所を建設しています。
大阪駅開発プロジェクトにおける環境への配慮
新北ビルとアクティ大阪をつなぐドームやビル本体、ホーム等にできる限り環境に配慮した仕組みを取り入れていきます。
- 太陽光が当たりやすいホーム西側の屋根約2,000平方メートルに太陽光パネルを設置し、駅や新北ビルの電力使用に充てる予定です。
- ドーム下の広い空間にはドライミストを設置します。
- ドームに降り注いだ雨水を集め、中水としてトイレや植物への散水に利用します。
- 地域冷暖房を積極的に取り入れ、エネルギーの効率化を図ります。
- 中階の屋上の屋上緑化に取り組みます。

大阪ステーションシティに関する詳細は、「大阪ステーションシティ」ホームページをご覧ください。
職場で取り組む「考動」エコ
社員一人ひとりが、社会的課題である地球環境保護(省エネルギーや省資源によるCO2削減)について、自ら考え、自ら具体的な行動を展開する取り組み「考動エコ」を展開しています。
使用量の「見える化」で削減推進

大阪駅では、ガスや水道などメーターで管理できるものを毎月把握してグラフ化しています。そのグラフを掲示板に掲げるとともに、職場での取り組み目標を設定しています。
ホーム照明のこまめな消灯
阪和線堺市駅では、従来は気がついた社員が消していたホーム照明を、作業ダイヤに組み込んで確実に消灯チェックを行うようにしました。また、季節や天候による点灯パターンの変更を行い、お客様へのサービスレベルを維持しながら点灯時間の最適化を図っています。

照明スイッチと点灯早見表
夜間照明のセンサーライト化
小倉新幹線電気区では業務用自動車の駐車場の照明を蛍光灯の常時点灯からセンサーライトに交換しました。必要なときだけ点灯するようにしたので、年間約4,000kWh(キロワット時)、約2トンのCO2削減になりました。また、防犯効果もアップしました。

センサーライト
グループ会社の取り組み
グループ会社においても地球温暖化防止をはじめ地球環境保護に配慮した取り組みをおこなっています。
百貨店でのパーク&ライドの取り組み
株式会社ジェイアール西日本伊勢丹(京都)では、京都駅から7駅離れた琵琶湖線草津駅そばにある草津駅前地下駐車場と提携してパーク&ライドのサービスを実施しています。

ジェイアール京都伊勢丹でのパーク&ライド
デジタルタコグラフ活用したCO2削減の取り組み
株式会社ジェイアール西日本マルニックスでは、業務用自動車にデジタルタコグラフを装備して走行管理を行ない、アイドリング時間の低減と急発進、急加速を排除した燃費の向上でCO2の排出削減を図っています。

ジェイアール西日本マルニックスのデジタルタコグラフ装備車
電気推進船の就航
世界遺産登録の厳島神社への船渡しをしている宮島航路(1.8キロメートル)では、2006年5月より、エンジンで発動機を回し電気モーターの力で推進力を得る電気推進船「みやじま丸」の運行を開始しています。この環境面に優れた次世代船は、在来船に比べ窒素酸化物(NOx)を約35%、CO2を約5%削減し、燃費向上で燃料消費量を大幅に抑えることができます。
こうした環境性能や静かな船内、広いバリアフリー客室、高い操船性能などが評価され、社団法人 日本船舶海洋工学会より「Ship of the Year 2006(小型客船部門)」を受賞しました。
当社の宮島航路は2009年4月に「JR西日本宮島フェリー株式会社」に営業譲渡いたしました。(4月1日から)

電気推進船「みやじま丸」