2008年度 環境マネジメント
ISO14001認証と当社独自の環境管理システム
環境管理は、環境法令の遵守、環境事故防止及び環境負荷低減のために有効な手段であり、当社では、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001を環境負荷が比較的高く大規模な事業所(4事業所)で取得するとともに、ISO14001に準拠した当社独自の環境管理システムを駅やメンテナンス部門(209事業所)で、グループ会社と一体となって展開しています。

当社独自の環境管理システムの推進
環境審査
当社では、ISO19011に基づく監査員のための教育を行っています。また、試験に合格した間接部門の環境指導者が、毎年、事業所の取り組み指導を兼ねた社内審査を実施しています。審査の結果、取り組みが優秀な箇所及び著しい改善が見られた箇所については、表彰を行っています。

環境審査
環境事故報告
平成15年の排出水処理装置のオーバーフロー事故を教訓に、油・化学物質・廃棄物等の取り扱いや管理について、法令等への抵触や取り扱い誤り、行政機関等の立入検査などの報告要領を定め、事象の範囲・大小に関わらず、関係機関や社内への報告を行っています。平成19年度は、149件の報告がありましたが法令違反や重大事故はありませんでした。
環境教育
「法令遵守を基本に、環境の視点から自分たちの日常業務を見直していく人材」の育成をめざし、本社・支社において、環境指導者が中心となり、グループ会社の従業員もあわせて体系的に教育を実施しています。 また、当社独自の環境管理システムにあわせた教材「環境管理テキスト」をもとに、現場に即したわかりやすい教育を行い、環境に精通した人材育成に努めています。


環境管理エキスパート研修意見交換会

環境管理責任者研修

グループ会社のISO認証取得
9社がISO14001認証を取得し、地球環境保護に積極的に取り組んでいます。京都ステーションセンター株式会社(ポルタ)は、平成20年6月に電力の有効活用など省エネルギー化の取り組みを積極的に行ったとして、近畿電力利用合理化委員会から表彰を受けました。
ISO14001認証を取得しているグループ会社は2009年2月現在以下の9社です。
認証取得会社名 | 認証取得日 | 主な事業内容 |
---|---|---|
株式会社ジェイアール西日本メンテック | 2000年1月21日 | 駅・車両清掃 |
株式会社ジェイアール西日本総合ビルサービス | 2000年11月30日 | ビルメンテナンス、警備保障 |
大阪ターミナルビル株式会社 | 2000年12月21日 | ビル管理 |
株式会社ジェイアール西日本金沢メンテック | 2002年11月1日 | 駅・車両清掃 |
株式会社ジェイアール西日本広島メンテック | 2005年4月22日 | ビルメンテナンス |
大鉄工業株式会社 | 2005年6月30日 | 線路・土木・建築工事 |
株式会社ジェイアール西日本テクノス | 2005年12月22日 | 環境関連の測定分析・調査 |
西日本電気システム株式会社 | 2007年6月11日 | 電気設備の設計・施工・メンテナンス |
京都ステーションセンター株式会社 | 2008年3月13日 | ショッピングセンター |
環境管理優秀職場の表彰
2007年度の環境審査は法令順守を基本に、環境汚染事故の防止や環境負荷低減に向けた各系統の業務に合った取り組みがなされているかを評価する環境審査を実施し、取り組みが優秀な箇所及び著しい改善が見られた箇所について表彰を行ないました。

支社 | 箇所 |
---|---|
大阪支社 | 鳳駅 |
神戸支社 | 神戸保線区 |
部門 | 支社 | 箇所 |
---|---|---|
鉄道部 | 広島支社 | 山口鉄道部 |
駅 | 大阪支社 | 大阪駅 |
車両 | 米子支社 | 後藤総合車両所 |
保線 | 岡山支社 | 備前保線区 |
土木・設備 | 米子支社 | 米子施設区 |
電気 | 新幹線管理本部 | 小郡新幹線電気区 |
支社 | 箇所 |
---|---|
和歌山支社 | 新宮鉄道部 |
広島支社 | 三原駅 |
広島支社 | 岩国駅 |
支社 | 箇所 |
---|---|
福知山支社 | 篠山口鉄道部 |
福知山支社 | 西舞鶴駅 |
神戸保線区の取り組み(平成19年度JR西日本環境大賞受賞)
神戸保線区は、常にコミュニケーション活動を大切にし、日々の仕事の中から気づきを得、職場全体で地球環境保護に向けた改善活動に取り組んでいます。

仕事の中で、気づいたことはないか常に問いかけ、よいアイディアにはどんどん挑戦するように言っています。
これからも地域に密着し、パートナー会社とともに、地球環境問題に取り組んでいきたいと思います。
区長 山脇 浩
【事例1】保線工事で発生する軌道パッドを踏切路盤材としてリサイクル
産業廃棄物処理されている軌道パッド(合成ゴム)を再利用できないか、工事のパートナー会社と検討を重ね、環境に優しく、保守にも効率的な踏切路盤材としてリサイクルしました。平成19年度までに12.27トンをリサイクルし4箇所の踏切で「ゴムチップ踏切」として実用化しています。

【事例2】熱湯を活用した環境にやさしい除草対策
沿線の皆様からご要望の大きい線路脇の除草について、熱塩湯をかけることで草を枯らすことができないか検討を重ね、「可搬式熱塩湯製造装置」を試作しました。現在は、熱湯を活用する形で実用化に向けた検証を行っています。
社員の声
平成16年に台風が直撃した際、山陽本線須磨・塩屋駅間で海水により草が枯れたことにヒントを得て、実験を重ね、試作品を作りました。自分のアイディアが形になることにやりがいを感じています。
