総合職採用
事務・創造
デジタルソリューション本部 ビジネスデザイン部 課長 八重樫 卓真 2003年 入社
Career Step
- 2003年京都支社 京都駅 運輸管理係
- 2005年京都支社 みやこ列車区 運転士
- 2006年京都支社 営業課(営業設備)
- ※2006年度 社内ベンチャー制度(現:イノベーション創出プログラム)優秀賞受賞
- 2007年創造本部 金融ビジネスチーム(カード)
- 2014~2015年神戸大学大学院 経営学研究科(MBA) 留学
- 2015年創造本部 カード・ICグループ(電子マネー)
- 2017年総合企画本部
- (留学)京都大学経営管理大学院 アジアビジネスリーダー育成プロジェクト
- 泰国現地鉄道会社インターン派遣
- 2018年日系総合商社フィリピン現地法人 出向
- 2021年デジタルソリューション本部 ビジネスデザイン部 課長
社内ベンチャー制度
(現:イノベーション創出プログラム)への
挑戦を機に新規ビジネスの担当に。
現在も続く大きなビジネスに育てる
創造本部 金融ビジネスチーム(カード)
私は鉄道事業を担当する総合職として入社しましたが、予てから、当社が鉄道事業で培った強みや保有する資産は他の事業領域で活かすことができるはずだと考えていました。その思いをひとつのビジネスプランに落とし込んでチャレンジしたのが、入社4年目の社内ベンチャー制度(現:イノベーション創出プログラム)です。結果は、優秀賞。事業化こそなりませんでしたが、これを機に鉄道以外の事業を受け持つ創造本部へと異動し、立ち上がったばかりのハウスカード事業(J-WESTカード)を担当することになりました。当時、鉄道会社である当社に、クレジットカード事業の専門知識を持った人はほとんどいませんでした。一若手社員に過ぎなかった私でしたが、業務を通じて培った知見をもって提起する私の意見には、経営陣も真摯に耳を傾けてくれました。微力ながらも、自らのアクションの一つひとつが会社の施策として現実のものとなっていく。それは、仕事の醍醐味を存分に感じることのできるとても充実した時間でした。今振り返ると、「自分のキャリアは自分で作ることができる」と考えることができるようになったのはこの時の経験がきっかけかもしれません。また、キャリアに関係なく皆がフラットな立場で取り組むことができるという、新規事業ならではのおもしろさを実感した出来事でもありました。
成長を支えたもの
現在の仕事につながる部署への異動は、入社4年目の社内ベンチャー制度(現:イノベーション創出プログラム)への応募がきっかけでした。海外でのビジネスを経験できたことも、ABLでの学びを志願したことが始まりであり、また、入社10年目ごろに「もっと広い視野と知識を得る必要がある」と感じた時も社内留学制度を使って神戸大学大学院で学ぶ機会を得ることができました。私のキャリアを振り返ると、学びやチャレンジに関する社内制度が大きな転機になっているように思います。特に社外の人と交流して刺激を受ける機会が多かったことは、「自分には足りないことがまだまだある」と認識させてくれ、成長を後押ししてくれました。
海外現地企業でのインターンシップと
総合商社への出向経験を経て
鉄道事業の海外展開の可能性を探る
日系総合商社フィリピン現地法人 出向
国内市場が縮小傾向にあるなか、鉄道会社にとって海外展開は見据えておかなければならない重要なテーマです。しかし、当社は鉄道オペレーションそのものに関する知見、ノウハウは豊富に有しているものの、本分野における海外市場のニーズや現地情勢に必ずしも精通しているとは言えない状況にありました。今後、このギャップを埋めるための知見が必要になると考え、入社から15年目を迎える2017年に、社内公募制度により京都大学経営管理大学院のアジアビジネスリーダー育成プロジェクト(ABL)への参加を志願しました。ABLでは半年間にわたってアジア各国の大学教授からアジア各国のビジネス環境や経営・経済学の基礎に係る講義を受けた後に、単身アジアの現地企業に乗り込み、インターンシップという形で実務を経験しました。私は、タイの鉄道会社でお世話になりましたが、現地の鉄道業界の構造や商習慣など、日本とはまるで異なる海外鉄道事業のリアルな姿を目の当たりにし、大きな衝撃を受けました。同プロジェクト修了後、私はすぐに日系総合商社のフィリピン現地法人へと出向、現地において鉄道建設プロジェクトに係る市場調査を担当しました。ODAを活用して行われるこのプロジェクトは、事業主体は現地国政府でありながら、お金の出し手は日本政府という関係性の上で成り立っており、両国各々のさまざまな事情が絡み合う複雑なものとなっていました。市場調査にあたっては、現地駐在員として常に正確な状況把握に努めるべく、多様なルートから関係者との密なコミュニケーションを図ると共に、時にはこちらから具体的な解決策を提言するなど、信頼関係を基礎とした精緻な状況把握に特に注力をしました。こうした商社マンとしての一連の活動を通じて、海外鉄道事業の複雑性やダイナミズムを身をもって経験すると共に、改めて自らが関わる鉄道事業の重厚さを知る機会となりました。タイやフィリピンといった海外でビジネスを経験したことは、どんな環境でもやっていけるという今日の自信にも少なからず繋がっています。
私の地域への取り組み
現在、私が取り組んでいるWork Place Networkプロジェクト(WPN)では、鉄道や駅をご利用になるお客様にこれまでにはなかった、よりリーズナブルで付加価値の高いジャーニーを提案すべく、お客様の動線上に展開される様々なワークプレイスと鉄道サービスを組み合わせ、”時間と場所に捉われない働き方”をご提案することをめざしています。WPNの構築を通じて、お客様に働き方に係る多様な選択肢をご提供し、地域の皆様により利便性の高いライフスタイルをご提案していきたいと思っています。
Work Place Networkプロジェクトの牽引役に。
時間と場所にとらわれない就業環境を提案
デジタルソリューション本部 ビジネスデザイン部
当社は、新型コロナを受けた急激な社会変容を受けて厳しい状況に置かれています。これまで当社の運輸収入の約半分は「通勤」「出張」等を前提としたビジネス需要によって支えられてきました。仕事のために「通勤」する、打合せのために「出張」する等、当社は「働くこと」と「移動すること」がセットであることによって支えられてきたと言えます。今般の新型コロナを受けた社会変容は、働く人々に働き方に応じた「移動の選択肢」を示しました。働くために移動することが必然ではなくなった今、私たちはお客様にとってリーズナブルなソリューションを提供しなければなりません。その答えとなる取り組みのひとつが、私が担当するWork Place Network(WPN)プロジェクトです。本プロジェクトがめざすのは、「時間と場所にとらわれない就業環境」の実現です。お客様の動線上にさまざまなワークプレイスを展開し、それと鉄道サービスと組み合わせることで、時間と場所に捉われずに仕事ができる、そんな理想的な環境の実現をめざしています。各々のワークプレイスを単体の事業として捉えるのではなく、広く面的に展開されるネットワーク網をお客様へのソリューションとする点が本施策のポイントです。したがって、本施策の実現には各ワークプレイス事業者のご理解ご協力が不可欠になります。当然、各ワークプレイス事業者には各々の事業方針や思いもありますので、「全体最適の取り組み」という私たちの理想にはご理解いただいても、実際の連携を模索する上では多くの困難を伴います。既存のルールや制度、組織設計等との整合等、整理しなければならない事柄も山積みです。しかし、検討を深めていけば深めていくほど、このプロジェクトがもたらすであろう成果と進める意義に対して確信を深めています。私たちを支えていただいているお客様に必要とされる新たなソリューションの確立をめざして、これからも信念をもって取り組んでいくつもりです。