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循環型社会の実現

循環型社会の実現に向けて

グループ全体で、設備の保守や工事、駅や列車から排出される廃棄物のリデュース、リユース、リサイクルの3Rを推進しています。特に鉄道資材発生品や駅や列車から回収されるごみのリサイクルについては目標を定めて取り組んでいます。

設備の保守や工事における廃棄物に関する取り組み

鉄道の安全運行を確保するための設備の保守や工事で発生した廃棄物は、受託工事を含め平成26年度21.4万トンでした。
資源を有効に使用し廃棄物を抑制する設計・工法を採用し、また、発生した資材の再利用の推進に取り組むことで、平成26年度は設備工事で99%、車両で91%を再利用しました。

鉄道資材発生品のリサイクル状況の推移グラフ
鉄道資材発生品のリサイクル状況(平成26年度)グラフ

駅や列車から排出されるごみに関する取り組み

駅や列車から排出されたごみは、平成26年度1.4万トンでした。
分別ごみ箱を設置し、お客様にもご協力いただきながら、空き缶やペットボトルなど資源ごみの回収に取り組むことで、平成26年度は98%をリサイクルしました。

リサイクルフロー
駅ごみ・列車ごみ(資源ごみ)のリサイクル状況の推移 グラフ
駅ごみ・列車ごみ(資源ごみ)のリサイクル状況(平成26年度)

3Rの具体的な取り組み

リデュース(使用資源の削減及び廃棄物の発生抑制)

ロングレール化・PCまくらぎ化

鉄道の安全を支えるレールやまくらぎは、安心して長く使用できる材料でなければなりません。レールについては、継目をなくしたロングレール化を進めることにより、レールの長寿命化と継目材料の削減を図っています。なお、ロングレール化は列車の走行抵抗や騒音・振動の低減にも効果があります。また、まくらぎは古くはほとんどが木製でしたが、耐久性の高いPC(コンクリート)まくらぎの導入を進めています。安全性向上だけでなく、廃棄物の発生抑制、ひいては原料木であるケンパスの伐採を削減し、森林保護にも貢献できます。

PCまくらぎ
PCまくらぎとは、「プレストレスト・コンクリートまくらぎ」のことで、コンクリート内に、鉄筋のほか、PC鋼線を挿入し、コンクリートに事前に張力を加えるものです。これにより、ひび割れなどが防げ、まくらぎの強度も増します。

レールの摩耗防止

レールは、車輪との摩擦により、少しずつ摩り減っていきます。この摩耗を防止するための装置を沿線に設置していますが、一部に太陽電池を電源に利用した装置を導入しています。
摩耗防止でレールの長寿命化に寄与しているほか、その電源に太陽電池を用いることで、より環境に配慮した装置としています。

太陽電池を電源に用いた電動塗油器

IC乗車券「ICOCA」の導入によるきっぷなどの削減

近距離利用の利便性向上(きっぷの購入が不要、改札機にタッチするだけで利用可)などを目的として導入されたIC乗車券「ICOCA」は、繰り返し使用できるため、従来の磁気きっぷや磁気定期券の発行枚数削減にも効果があります。
平成15年に京阪神エリアに「ICOCA」を導入し、平成19年に岡山・広島エリアにも「ICOCA」を導入しました。また、平成25年には10の交通系ICカード相互利用を開始するなど、さらなる利便性向上を図った結果、当社ICサービスエリアにおけるIC乗車券のご利用は全体の6割程度になり、近距離きっぷ(磁気きっぷ)の割合が相対的に減少してきています。

新規ウインドウで開きます。IC乗車券「ICOCA」の詳細ページへ(おでかけネット)

ICOCA定期券

リユース(再利用)

新幹線から在来線へのバラスト・レールの再利用

新幹線で使用されたレールやバラストの一部は、社内のリサイクル施設で在来線の基準を満たすように整備したうえで再利用しています。また、再利用できないバラストについては、破砕や選別を行い再生砕石(注釈1)、再生骨材(注釈2)、再生路盤材(注釈3)にするなどリサイクルしています。

〈主な用途〉
  • (注釈1)建物基礎下の地盤整備や道路用砕石やクッション用砂・埋め戻し用砂などに使用します。
  • (注釈2)コンクリートを造るうえで、セメント、水と練り混ぜて使用します。
  • (注釈3)道路舗装の一部を構成する部材として下層に敷き詰め、道路表層から伝達される荷重を分散して受け止め地表に伝える役割をします。

リサイクル(再資源化)

分別ごみ箱の設置

お客様に分別にご協力いただきやすいように、投入口の形の改善やわかりやすい表示を心がけ、駅のホームには透明で最大4分別できるごみ箱を設置しています。一方、列車内ではスペースを勘案し、2分別のごみ箱設置を進めています。

駅ホーム用 分別ごみ箱

列車内用 分別ごみ箱

大阪リサイクルセンターでの"資源ごみ"の分別

大阪リサイクルセンターでは、平成17年度より京阪神エリアの駅や車両基地から排出される資源ごみを細分化し、リサイクル業者へ引き渡しています。"資源ごみ"として平成26年度は1,750トンをリサイクルしました。

木まくらぎのリサイクル

木まくらぎのリサイクルの流れ

木まくらぎは従来、交換後大半が焼却処分されていましたが、バイオマス燃料として活用できるルートを開拓し、サーマルリサイクルの拡大を推進しています。

きっぷのリサイクル

使用済みの乗車券は、正しく使用されているかチェックしたのち、製紙会社に送られ、トイレットペーパーや建材向けのパルプとしてリサイクルしています。

オフィスごみの削減

本社や支社で発生するオフィスごみのリサイクルに取り組んでいます。たとえば、本社ビルで発生したごみは平成26年度103.7トンあり、分別回収の徹底を図り、そのうち68%をリサイクルしています。また、電子ファイリング等の推進により、紙使用量の削減に努めています。

リサイクルボックス

駅ビルやホテルにおけるごみのリサイクル

鉄道だけでなく、駅ビルやホテルでのリサイクルも重要な課題と考えています。大阪ステーションシティ サウスゲートビルディング(旧アクティ大阪)ではテナントから発生したごみを分別回収しテナントごとに計量のうえ、食品ごみや段ボール、カン、ビンなどをリサイクルしています。こうした取り組みが評価され、平成20年度大阪市長表彰(ごみ減量優良建築物)に選ばれました。

サウスゲートビル

大阪市長表彰の盾

サウスゲートビルでのごみ計量

また、京都駅前地下街「ポルタ」を運営する、京都ステーションセンター株式会社では京都市の「ごみ減量・3R活動優良事業所」に、平成24年度に引続き平成26年度も認定を受けました(認定は2年間有効)。これは、同社が、ごみの減量や分別を推進するに当たって各テナントショップと一体となり、強力な取り組みを展開したことが評価されたものです。

京都駅前地下街「ポルタ」

京都市の認定証

ごみの分別

古紙の効率的な循環リサイクルの構築

株式会社ジェイアール西日本マルニックスでは、JR西日本内で発生した使用済み車内吊り広告やパンフレットなどの古紙を、各駅で使用するトイレットペーパーにリサイクルする仕組みを構築しました。

従来、これらの古紙は担当箇所ごとで業者に売却する一方で、トイレットペーパーはメーカーから購入し、各駅などに配送していましたが、これらの古紙を集約・一括搬送し、同じ車で同一市内にあるメーカーから再生トイレットペーパーを各駅に供給する、一貫循環リサイクル物流システムとしました。

これにより、JR西日本内で発生する古紙が安定的に効率よくトイレットペーパーに再生される上、物流に関わるトラックの走行距離が大幅に減少しました。

この取り組みが評価され、平成24年10月に「日本ロジスティクスシステム協会 環境賞」を、平成25年10月に「リデュース・リユース・リサイクル推進協議会 会長賞」を受賞しております。

なお、平成26年度からは、列車で使用するトイレットペーパーにも、同システムによる供給を行っています。

ロジスティクス大賞の賞状

  • 鉄道は環境負荷の少ない輸送機関
  • 地球にやさしい電車たち
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