地球温暖化防止:省エネルギー・CO2削減にむけて
JR西日本では、地球環境保護の観点から列車運行エネルギーのみならず、列車運行以外の省エネルギーにも取り組んでいます。
JR西日本の省エネルギー、CO2削減の取り組み
列車運行エネルギーの削減
JR西日本では消費エネルギーの8割以上を列車運行エネルギーが占めています。これを削減するため、ハード対策として、モーターを効率よく制御するVVVFインバータや、ブレーキ時にモーターが発電機となって発電する回生ブレーキなどの省エネルギー機能を備えた車両の導入や、送電設備の見直し、回生電力の有効活用(電車への送電ロスを低減させる上下タイき電の設置、電力貯蔵装置の開発など)などに取り組んでいます。また、その他、お客様のご利用状況に合わせた列車運行の見直しや回送列車の削減、省エネルギー運転の推進などにも取り組んでいます。

列車運行エネルギーと省エネルギー車両の導入推移
平成24年度の車両キロあたりの消費エネルギー(1両を1キロメートル走行させるのに必要なエネルギー)は20.9メガジュールとなり、当社基準年の平成7年度に比較して16.0%削減しています(環境目標との比較のため、平成7年度の係数にて算出した結果による)。
今後も、省エネルギー車両の導入など、列車運行エネルギーの低減に向けた取り組みを進めていきます。


駅、オフィス等での省エネルギー化・CO2削減の取り組み
駅・オフィス等で使用するエネルギーは列車運行エネルギーと比較すると少ないものの、約48億メガジュールに上ります。これらは列車の安全・安定輸送やお客様の利便性向上のために必要不可欠なエネルギーですが、その削減に向け、使用機器を現在の設備規模に合った高効率なものに取り替えるとともに、新たに導入する機器についても省エネルギー化の配慮を行っています。

エスカレーターの省エネルギー運転
インバータ制御を採用したエスカレーターを導入し、人感センサーによりお客様がいない待機時間帯に微速運転を行うことで、無駄な運転を少なくし、消費エネルギーの削減を図っています。

大阪駅のエスカレーター
照明・信号機の高効率化
信号機や照明の高効率化も重要な課題と位置づけています。信号機を電球式からLED(発光ダイオード)式にすることで、乗務員の視認性が向上し、消費電力の観点からも省エネルギー化が図られます。
事務所やホームなどの照明についても、白熱電球の蛍光灯化や省電力型蛍光灯、LED照明など高効率な機器の採用を進めています。

LED式信号機
エコステーション構想を推進
地球環境に配慮した駅の実現に向け、共通の設計指針となる「エコステーション設計ガイドライン」を作成しました。新駅設置やバリアフリー化、橋上化などの駅改良の際にこのガイドラインを活用することで、今後のエコステーション実現に努めていきます。
電力供給逼迫に対応した節電を継続
JR西日本グループを挙げて、節電の取り組みを継続実施しています。従来の取り組みに加え、エコステーションの検討で得た知見を活用し、照明回路の細分化や、高効率照明(LEDなど)への取り替えを進めています。また、可能な範囲で営業列車の車内消灯、エスカレーターの速度変更、自動改札機・券売機の一部停止なども実施しています。