環境管理/環境負荷/環境目標
地球環境に優しい事業活動を目指して、各事業所の事業内容に基づいた環境管理システムを構築しています。環境審査や教育を通じて、法令順守や環境汚染事故防止、環境負荷低減に努めています。
ISO14001認証とJR西日本独自の環境マネジメントシステム
環境管理は、環境リスクの回避や環境負荷低減のために有効な手段であり、当社では、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001を環境負荷が比較的高く大規模な事業所(4事業所)で取得しています。
ISO14001認証取得箇所
箇所名 | 所在地 | 認証取得時期 | 認証機関 | 担当車両数 | 社員数 (協力会社を含む) |
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金沢総合車両所 | 石川県 | 2001年5月 | JQA | 430両 | 306名 |
吹田総合車両所 | 大阪府 | 2006年5月 | JACO | 1,783両 | 688名 |
網干総合車両所 | 兵庫県 | 2001年12月 | JQA | 2,180両 | 625名 |
博多総合車両所 | 福岡県 | 1999年8月 | JACO | 1,023両 | 1,448名 |
(平成29年3月1日現在)
また、ISO14001に準拠しつつ、 法令順守を基本にした環境審査(第二者監査)に重点を置いた当社独自の環境マネジメントシステムを駅やメンテナンス部門(224事業所)で、グループ会社と一体となって展開しています。
グループ会社のISO認証取得
グループ会社70社中5社(平成29年3月1日現在)がISO14001認証を取得しているほか、6社がNPOや業界独自の環境マネジメントシステムの認証を受けており、地球環境保護に積極的に取り組んでいます。
認証取得会社名 | 認証取得時期 | 認証機関 | 主な事業内容 |
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2000年12月 | JACO | 不動産賃貸業、ビル管理業、駐車場業、広告業、広告施設の賃貸業 |
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2002年11月 | JQA | 本社の計画管理業務及び金沢駅における清掃サービス業務 |
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2005年6月 | MSA | 土木構造物・建築構造物の設計、施工及び線路構造物の施工 |
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2005年12月 | JQA | 環境関連の測定、分析、調査、環境関連設備の提供・販売 |
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2008年3月 | BSI | 不動産賃貸業並びに小売業及び飲食業 |
(平成29年3月1日現在)
JACO:株式会社日本環境認証機構
JQA:財団法人日本品質保証機構
MSA:株式会社マネジメントシステム評価センター
BSI:BSI グループジャパン株式会社
認証取得会社名 | 認証取得時期 | 認証取得した 環境マネジメント名 |
主な事業内容 |
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2005年3月 | KES(ステップ2) | ホテル業 |
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2011年11月 | KES(ステップ2) | ホテル業 |
株式会社ジェイアール西日本マルニックス | 2008年1月 | グリーン経営認証 | 貨物運送業 |
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2010年12月 | グリーン経営認証 | 海上運送事業 |
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2012年10月 | KES(ステップ2) | 不動産業 |
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2015年10月 | KES(ステップ2) | 熱供給事業 |
(平成29年3月1日現在)
グループ会社の受賞事例
大阪ステーションシティは、平成27年4月、大阪駅北側のノースゲートビルと南側のサウスゲートビルの屋上緑化が、「公開性、安全性、環境への配慮」に優れ、都市における貴重な環境資源として評価され、公益社団法人都市緑化機構による「都市のオアシス」の認定を受けました。
「SEGES都市のオアシス認定」は、四季を感じる緑・花の彩りや鳥や昆虫たち等の生き物とのふれあい、木陰、そよ風、ひだまり、憩いの場の提供等、アメニティの向上に役立つ都市の『みどり』を認定することにより、事業者の積極的な『みどり』の取り組みを評価し、緑豊かな潤いのある都市づくりの推進を目的とします。
グループ会社の受賞事例
大阪ステーションシティにおいて、プロフェッショナルな管理ならびに「風の広場」に代表される四季折々の花壇づくりや、「天空の農園」における野菜の栽培、地域と連携した収穫イベントなどの活動が高く評価され、平成27年11月、「大阪ランドスケープ賞 第5回みどりのまちづくり賞(一般社団法人 ランドスケープコンサルタンツ協会 関西支部長賞)を受賞いたしました。
グループ会社の受賞事例
JR塚口駅前の再開発計画を推進する「ZUTTOCITY※1」を手がける野村不動産株式会社、JR西日本不動産開発株式会社、株式会社長谷工コーポレーションの3社は、「ZUTTOCITY」における電力の需給状況の見える化を行うとともに、尼崎市全域において、地域通貨ポイントを新たに導入し、地元の商店と連携してデマンドレスポンス※2を行う持続可能な省エネ・地域活性化の取組みを行っています。
平成28年4月、この取組みが尼崎市が進める「尼崎版スマートコミュニティ※3」に認定されました。
※1 UTTOCITY:総開発面積約8.4ha(甲子園球場約2個分)、JR駅前再開発としては過去最大規模を誇るプロジェクト。分譲マンション(1,200戸)、戸建(71戸)をはじめ、駅ビル、商業施設、駅前ロータリー、大型公園等が新設される駅前大規模再開発。
※2 デマンドレスポンス:電力需給が逼迫する際に、供給者側からの要請に基づいて需要者側で電気の使用を抑制もしくは別の時間帯にシフトすることにより需給バランスを保つこと。
※3 尼崎版スマートコミュニティ:一定規模以上の住宅開発に際し、HEMS(家庭のエネルギー管理システム)を導入し、それを活用したAEMS(地域のエネルギー管理システム:街区の電力利用状況を集約・可視化し、適切に街区のエネルギー管理を行うシステム)に関する取組みを実施するとともに、それらを活用した地域経済の活性化(市内商店、商業施設への誘導により市内での購買を促進)につながる仕組みづくりが構築されている街。
グループ会社の受賞事例
摩耶シティCOMFORT・DELIGHT・NADA EXCEEDが、平成28年12月 第3回神戸市デザイン賞(地球にやさしいCASBEE建築部門すまいの環境性能賞)を受賞しました。
駅ビルや商業施設、マンションの開発及び管理運営等を行うJR西日本不動産開発株式会社が、新しく建設した摩耶駅周辺のマンション開発で、神戸市建築物環境評価制度又は神戸市すまいの環境性能表示の重要項目において、特に優れた以下3点の取組みを行っていることが高く評価されました。
(1)空の筋雲や爽やかな透明感をイメージした白いライン状のフレームで統一され山並に呼応する六甲の自然に溶け込んだデザイン。
(2)屋上の太陽光やエコジョーズの採用による省エネ、温暖化対策への貢献していること。
(3)敷地内の一部に打ち水ブロックを採用し、温度上昇を抑えるなどの環境負荷低減に貢献していること。
グループ会社の受賞事例
建設工事及び軌道工事等を行う、大鉄工業株式会社では、平成22年11月に完成した本社ビルにおいて、「環境とデザインの融合」が評価され、公益財団法人日本デザイン振興会より、2011年グッドデザイン賞を受賞しました。
グループ会社の受賞事例
大阪エネルギーサービス株式会社では、大阪駅ノースゲートビルディング地域冷暖房プラントにおける取組みについて、一般財団法人 省エネルギーセンター主催の平成27年度 省エネ大賞 省エネ事例部門で「平成27年度省エネ大賞 省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。
大阪駅ノースゲートビルディング地域冷暖房プラントは、熱源を電気・ガス併用のベストミックスとし、インバータターボ冷凍機や氷蓄熱槽を設けることで、ルクア等からの需要に効率よく対応できる機器構成としており、継続的な運用改善を実施していることが評価されました。
環境審査
ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムの継続的改善を図るため、社外機関の協力により内部環境監査員資格を取得した担当者が、事業所の取り組み指導を兼ねた環境審査(第二者監査)を実施しています。
審査は、ルールの順守状況、システムの効率性、積極的な創意工夫などを評価し、優秀箇所は表彰、不適合な箇所は是正措置を実施しています。

環境審査
環境リスクマネジメント
環境に影響する事象について、事象の大小に関わらず報告・届出等の対応をルール化(平成27年度は69件の報告)、情報を共有化するとともに、緊急事態を想定した訓練を実施することにより、同種事象の再発防止に取り組んでいます。
なお、環境教育を通じた審査により、環境法規制違反は発生していません。
環境教育

「法令順守を基本に、環境の視点から自分たちの日常業務を見直していく人材」の育成を目指し、本社・支社において、環境管理指導者が中心となり、グループ会社の従業員もあわせて体系的に教育を実施しています。
また、JR西日本独自の環境マネジメントシステムにあわせた教材「環境管理テキスト」をもとに、現場に即したわかりやすい教育を行い、環境に精通した人材育成に努めています。

環境管理優秀職場の表彰
ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムを展開している職場に対し実施した環境審査結果に基づき、先進的な取り組みや環境マネジメントシステムの優秀な運用を行っている直接部門に大賞・優秀賞・努力賞を、環境管理教育・指導に成果を挙げている間接部門、ISO認証取得職場、グループ会社について、表彰を行いました。

高槻駅管区の取り組み
仕事の先にある地球環境保護に気づくきっかけづくりをしています。
地球環境保護の取り組みは、一過性ではなく継続的なものでなければ効果ありません。高槻駅管区では節電、節水、レスペーパーなどの取り組みを進めることに加え、例えば商品であるICカードの普及を進めることが、紙の使用量を減らし、ひいては地球環境保護につながるということを、社員が携帯する職場の方針などを記した小冊子に分かりやすく示し、仕事とのかかわりを伝えています。お客様に気持ちよくご利用いただける駅をめざし、業務を通じてよりよい環境の創出と維持・改善に取り組みたいと考えています。

亀山鉄道部の取り組み
仕事と地球環境のつながりを社員に伝えています。
車両から漏れる油や排水による環境汚染事故が発生した場合に備えて、グループ会社と一体となって訓練を実施しています。また、運転士のハンドル操作の工夫による省エネルギー運転の実現や耐久性の高い材料への交換を進めることによる省資源化を進め、ギャラリートレインなど地域一体となった鉄道のご利用促進にも力を入れています。こうした取り組みの成果をグラフで見える化し、自分の仕事と地球環境のつながりを意識しながら日々の仕事に取り組むことの大切さを社員に伝えています。

株式会社 日本旅行の取り組み
環境負荷の少ない鉄道を利用した旅行を提案しています。
国内募集型企画旅行の商品造成箇所である赤い風船事業部において、JRセットプランの販売拡大を事業計画の柱として、各地DC商品や創業110周年記念企画の団体臨時列車プランなど、商品ラインナップを充実させるとともに、鉄道が環境負荷の少ない輸送機関であることをお客様にアピールしてきました。これらの取り組みにより、赤い風船全商品に占めるJRセットプランの割合が6割を超えるとともに、販売額は3年連続で過去最高を更新しました。
また、パンフレットにベジタブルオイルインクやFSC認証紙を使用するなど、地球環境保護に努めています。
