郷土の旬をいただく アミ大根

 「アミ大根」はアキアミと大根を砂糖や酒、醤油で煮込んだ瀬戸内地方に秋を告げる岡山県の郷土料理だ。アキアミは主に瀬戸内海沿岸部で水揚げされるサクラエビ科に属する小エビで、初秋に旬を迎える。岡山県ではアミと呼ばれ親しまれるが、鮮度のいたみの早さから県外にはあまり出回らない。

 調理法はいたってシンプル。大根を輪切りにし、その際に、大根のフチを面取りすると味がしみやすくなる。鍋に砂糖や酒、醤油を加え沸騰させる。そこに水洗いしたアキアミと大根を鍋に移し、弱火で煮る。大根がやわらかくなれば完成だ。アキアミから出た出汁はあっさりとした味で、色どりにねぎやほうれんそうを添えるのもいい。味つけは家庭によって異なる岡山県の秋の定番家庭料理だ。また、アキアミはかき揚げや塩辛などにしても賞味される。

【作り方】

  • 1. ざるにアキアミを入れて水できれいに洗い、水気を切っておく。
  • 2. 大根は皮をむいて輪切り、またはいちょう切りにして面を取る。
  • 3. 鍋に砂糖、酒、醤油を入れ、沸騰させた後、アキアミ、大根を入れ、落とし蓋をして弱火で煮る。
  • 4. 大根がやわらかくなったら、醤油を少し加え、吹きこぼれない程度に蓋をして大根に味がしみるまで煮て、完成。

ページトップに戻る
ローカルナビゲーションをとばしてフッターへ