ハレの日の食膳 金目鯛 きんめだい

 立夏は、「夏のはじまり」を意味するさわやかな五月晴れの季節だ。2019年は5月6日で、この時期に「金目鯛」は旬を迎える。その真っ赤な姿がおめでたいとされ、古くから縁起物として祝いの席でふるまわれる。

 特徴はギョロっとした大きな金色にも見える目の玉で、キンメダイ目キンメダイ科の深海魚だ。西日本の水揚げは、和歌山県沖や富山湾などが知られる。体長は大きいもので約50cmもあり、脂ののった白身の肉質はもっちりとしている。代表的な料理は煮付けで、小骨が少なく身離れがよくて、食べやすいのが魅力の一つ。もちろん刺身もいい。ほんのりとした桜色の身はとても美しく、塩焼きや蒸し物、カルパッチョにしても美味しくいただける“万能魚”だ。

 関西では真鯛や甘鯛とともに、最近では旬の頃に料亭や割烹店などでも供され、目や舌を楽しませてくれる。お祝いなどハレの食膳にふさわしい華やかな魚だ。

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