お祭り奇譚 勝山左義長まつり〔福井県勝山市〕

福井県勝山市

赤襦袢姿の打ち手

【アクセス】北陸本線「福井駅」でえちぜん鉄道・勝山永平寺線乗り換え「勝山駅」から徒歩5分。

勝山左義長まつり

 福井県勝山市では2月の最終土曜と日曜に「勝山左義長まつり」が催される。「左義長」とは小正月[こしょうがつ](正月15日)に行われる火祭りのことだが、勝山では観光客などに配慮して2月に行われ、県の無形民俗文化財に指定されている。300年以上の伝統を誇る勝山左義長まつりは奥越前に春を呼ぶ奇祭として旧勝山町域13区で行われ、市の年中行事として市民の結束を深める役割を担っている。地元では「さぎっちょ」と呼ぶ。

 一番太鼓が祭りの開始を告げると、各町内の櫓[やぐら]の上では赤襦袢[あかじゅばん]姿の打ち手が子どもも交え、三味線や笛のお囃子[はやし]に合わせて太鼓を叩き始める。3人一組がおどけて太鼓を叩く「浮き太鼓」の様子が、奇祭と呼ばれる由縁だ。祭りの見どころはフィナーレの「どんど焼き」で、各町の松飾り(御神体)を御神火で燃やすことにより、松飾りに招いた、その年の福徳を司るとされる神「歳徳神[としとくじん]」に五穀豊穣と鎮火を祈願し、天に見送る。

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