勾玉は町のシンボル。玉造温泉街を流れている玉湯川に架かる「勾玉橋」には、勾玉がモチーフに使われている。

島根県松江市 出雲めのう いずもめのう

 美肌の湯として知られる、山陰を代表する温泉・玉造温泉。この名湯の「玉造」という名は、温泉地東部にある花仙山で産出された良質の赤めのう、青めのうを使った勾玉(まがたま)づくりが行われていたことに由来するといわれる。

 古代、勾玉に代表される「玉」は、首長の権威を示す財宝で、魔除けや幸運を招く石として用いられていた。出雲では弥生時代の頃から古墳時代にかけて玉作部(たまつくりべ)という職業集団によって盛んに作られていたという。「碧玉」と呼ばれる濃い緑色の青めのうは出雲地方独特のもので、出雲国造が朝廷へ献上していたといわれる。三種の神器の一つ「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」も玉造で造られたとされている。

 平安時代には出雲の勾玉は姿を消したが、江戸時代の終わり頃から再び勾玉をはじめとするめのう細工が行われるようになった。現在は土産物として人気で、青めのうは健康・長寿、赤めのうは家族愛にご利益があるそうだ。

出雲めのう

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