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列車の運行に際し、運転士が進行、停止、進路などの確認を行うもの、それが信号だ。

青山は、1981年入社以来、信号一筋に歩んできた。現在は、篠山口鉄道部で電気部門を総括する立場として、 日々業務に取り組んでいる。

「電気の業務にもいろいろあり、大きくは変電や電車線などの電力に関するものと、信号と通信に関するものとに分けられます。元々、私の専門は信号機、踏切、電気転てつ機などやそれらの装置を制御する連動装置や運行管理システムの管理や検査、工事などです」と話す。経験と努力に裏打ちされた職人の技と最新のコンピュータシステムの知識の両方に精通していることが求められる、まさにスペシャリストだ。
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「若手の指導や研修も重要な仕事で、機器の検査に関しては、とにかく経験を積むことが何より大切です。例えばレールは鉄ですから、温度が上がれば膨張し、下がれば収縮します。その基本を知ったうえで、レールに設置された電気転てつ機で、気温の高い昼間に調整した部分が、気温の下がる夜にどうなるのか。こんなことも実際に体験してみないとわかりませんからね」。電気関係スタッフ6人全員による毎月1回の技術検討会を開催するなど、常に社員のスキルアップを図っている。
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電気スタッフ全員による技術検討会。テキストも青山が用意して指導する |
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「検査にしても単にチェックをするだけでなく、検査のやり方について、常にこれでいいのかという疑問を持ち、改良・改善面での創意工夫を行うといった姿勢で臨まなければならないと思います。信号というのは安全を司る極めて重要な装置です。それをきちんと機能させるために『どんな些細な異常も見逃さない』という強い思いを常に持ち、全力を注ぐことが求められます」。

長年の経験に培われた確かな技術をさらに磨き、最新技術やその情報に目を光らせる。「信号システムというのは、人間の身体で言えば頭脳と神経です。人の生命をお預かりする仕事をしていることを肝に銘じ、お客様の安全を確保するためにさらに努力していきます」青山は誓いを新たにした。
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入換信号機の点検。 |
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ATS(自動列車停止装置)が正常に作動しているかどうかを、ATS地上子の上に測定器を乗せて検査する。 |
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レールには列車を検知するために電流が流れてい る。その電流が正常かを測定する。 |
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ハンマーでレールの継目部を叩き、レールの絶縁状態を点検する。 |
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信号機器室で、信号機や転てつ装置の制御を集約して行う連動装置を点検する。 |
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