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総合職採用

運輸

近畿統括本部 安全推進部 課長 浅井 宏樹 1998年 入社

Career Step

  1. 1998年京都支社 吹田工場
  2. 1998年京都支社 京都総合運転所
  3. 2000年京都支社 京都電車区
  4. 2001年京都支社 運輸課
  5. 2004年新大阪総合指令所
  6. 2007年運輸部
  7. 2011年総合企画本部
  8. 2014年岡山支社 岡山運転区 区長
  9. 2017年近畿統括本部 担当課長
  10. 2019年近畿統括本部 輸送課 課長
  11. 2022年近畿統括本部 安全推進部 課長

おおさか東線の開業に向けた計画を策定。
自ら課題化した特急はるかの
利便性向上を実現する

運輸部

運転士や京都支社でのダイヤ改正業務に携わった後に着任した本社の運輸部では、2019年3月の開業をめざして準備が行われていた「おおさか東線北区間」に関する中期計画の策定に携わりました。担当した役割は、新たに誕生するおおさか東線北区間をどのようなサービスにするか、そのために必要な設備は何か、それは投資に値する効果を得られるのか、などを検討することです。検討するなかで私が注力したのが、「特急はるか」の課題解決です。おおさか東線が乗り入れることになる新大阪駅では当時、はるかは京都行きと関西空港行きとの両方向が同じホームから発車していました。利用者にとっては分かりにくく、反対方向の列車に間違えて乗ってしまうという事象も起こっていました。当初の予定ではこの点に関しては現状維持になっていました。しかし私は、「乗客の利便性向上のためには改善すべきだ。新線開業というこのチャンスを逃したら、改善できる機会はやってこない」と考え、周囲への説明を重ねました。このチャレンジは、設計部門や投資部門などとの数多くの打ち合わせや調整を経て、現実のものになりました。いま、はるかが別々のホームを使用している様子を見ると、「あの時頑張ってよかった」という気持ちになります。仕事は、与えられたテーマに「対応」することも大切です。しかし、対応するなかで自分なりに問題点を見つけ出し、解決への方策を考えていく、つまり「課題化」は、もっと大切だと思います。そうすることが、より一層大きなやりがいや達成感、そして成長につながると考えています。

成長を支えたもの

節目節目で「大きな宿題」を与えてもらったことと、親身になって協働してくれる上司の存在が私を成長させてくれました。「大きな宿題」とは、全力で取り組んでようやく乗り越えられるような難しい仕事のこと。入社4年目に担当した、奈良線のダイヤ全面改正がまさにそれでした。1日の利用者は当時約4万人。それだけの人の生活を変えてしまうかもしれない仕事に、当初は頭を抱えました。この時上司は、「現地に行って、現場を見ておいで」とアドバイスしてくれました。「現地・現物・現人」という三現主義の大切さを教えてくれながら、常に私の仕事をフォローしてくれました。ダイヤ改正後、無事に列車が走りきった時の達成感はいまも忘れられません。それ以来、「難しい仕事だからこそ、やりがいがある」と考え、発奮するようになりました。

200人の運転士と対話し、添乗することで
主体的に技術向上をめざすチームを作り上げる

岡山支社 岡山運転区 区長

2014年から3年間務めた運転区の区長という仕事は、在籍する約200人の運転士のまとめ役です。安全・安定輸送を担う主役とも言える運転士を、より良い仕事ができるように導く役割でもあります。そのためには何と言っても、運転士との信頼関係が必要です。そこで、出勤・退勤の運転士と顔を合わせやすい時間帯である朝8~10時頃には毎日、運転士が利用する休憩室で過ごしました。仕事のことはもちろん、趣味のことや悩み事など、とにかく会話することでコミュニケーションを図ろうと考えたのです。また、運行中の列車に添乗し、運転士と現場での時間を共有するようにしました。その数は多い時で、月に150~200回におよびました。このような活動を続けていった結果、「同僚の運転操縦を見て学びたいが、その機会がない」といった運転士の生の声をすくい上げることができ、課題化することができました。課題が明確になれば、あとは解決に向けて行動あるのみです。運転士専用の臨時列車の運行を支社にお願いし、乗車した運転士が交代で運転するという学びの場を全運転士対象にチーム単位で設定。運転後には、「リーダライタ」という運転操縦を可視化できるツールを活用し、そこに記録された操縦データを題材にして、皆で意見交換やアドバイスをし合うといった機会も設けました。これらの取り組みもあって、ブレーキ技能向上の機運がさらに高まり、社内発表会では優秀な賞を受賞し、過去最長の無事故記録を達成するなどの成果が表れました。しかしそれ以上に私がうれしかったのは、運転士が自ら問題提起や提案を行い、それに賛同した周囲のメンバーを巻き込みながら具体的な行動へとつながっていったことです。現状を変えていく「勇気」と若手の成長に対する「責任」を持って取り組んだ結果、めざましい変化・成長に立ち会えるという、区長として何物にも代えがたい喜びを得ることができました。

私の地域への取り組み

安全で安定した輸送サービスの提供を通じて、地域のお客様を笑顔にすることです。ダイヤ改正は、そのための方策の1つでもあります。また、乗務員がよい緊張感を持って仕事に臨めるようにすることも、安定した輸送サービスには欠かせません。サービスを最前線で支える乗務員が働きやすい環境、やりがいを持って仕事に取り組めるような環境を整えることが、私たちの役割であり、それがお客様の笑顔につながると考えています。

乗務員3500人を育成する
仕組み作りと取り組みを推進。
安全で心地よい輸送サービスを実現する

近畿統括本部 課長

輸送課長として現在、「お客様に選択していただける質の高い輸送商品を創り、提供する」というミッションに取り組んでいます。具体的には、ダイヤや運用、設備など輸送部門全体の管理に加え、鉄道を支える根幹とも言える乗務員の育成に向けた仕組みやルール作り、取り組みを推進しています。 乗務員の育成に関しては、「アイトラッキング」という、視線の動きを計測する装置を用いた取り組みに力を入れています。運転中の運転士は、前方注視を基本としながら、信号や計器類、時刻表など、さまざまな箇所に視線を移動させて注意を払っています。この視線の動きが、熟練運転士と若手とでは異なるのです。そこで、アイトラッキングを用いてベテランの視線を可視化し、若手は自身の視線と比較しながら学んでいく仕組みを導入しました。このほかにも、岡山運転区時代に取り組んだ「リーダライタ」のさらなる活用も調整中です。これらの施策の先に見つめるのは、自発的に学ぶプライドある乗務員の育成です。現在のスキルやめざすべき運転士像がデータ化されることで、自身が身に付けるべきものも客観化されます。それを受け止め、成長を求めていく乗務員を1人でも多く育てていきたいです。近畿統括本部の管内では1日約5000本の列車が運行しています。そこに乗務する運転士・車掌は合わせて約3500人。安全・安定輸送の提供に尽力する彼ら・彼女らの日々のモチベーションや今後の成長、そしてその先にある心地よい輸送サービスの提供という大きな責任と向き合っていることが、私自身のやりがいになっています。