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プロフェッショナル職採用

電気

和歌山支社 電気課 谷本 和紀 1998年 入社

Career Step

  1. 1998年大阪支社 天王寺電力区
  2. 2000年和歌山支社 和歌山電気区
  3. 2006年本社 新大阪総合指令所
  4. 2008年和歌山支社 電気課
  5. 2013年和歌山支社 和歌山電気区 係長
  6. 2016年和歌山支社 電気課

新型車両のパンタグラフ。
1つの設備が養ってくれた
“仕事を描く”力

和歌山支社 電気課

2011年、和歌山支社に京都と和歌山を結ぶ「特急くろしお」の新型車両(287系)が導入されることになり、この時私は、パンタグラフの押し上げ力を測定し、最適値を決定するという業務を担当することになりました。
パンタグラフとは車両上方に設備されており、電線から車両に電力を供給するための重要な設備です。安定した電力を車両に供給するには、パンタグラフが適切な力で押し上げられ、常に電線に接触していることが重要となります。
ところが、「どれだけの力で押し上げるか」は、車両の走行条件などをはじめとするさまざまな要因に左右されるため、この数値を決めるのは大変難しく、担当が決まった当初は不安でいっぱいでした。
そんな時に相談に乗ってくれたのが、20年ほど前に同様の仕事を経験していたベテランの先輩社員。当時の経験を聞かせてもらいながら、今回の新型車両が走行する場所や車両速度などの条件をさまざまな角度から想定しました。また、パンタグラフ設備のメーカー担当者と協議を重ね、素材や形状を決めました。その結果、試験走行を経て最適値を決定することができました。
この仕事を通じて、たどり着くべきゴールやそこへ至る道のりをイメージする力や、その過程で協力を仰ぐべき方への依頼方法など、自分なりの「仕事を描く力」が身についたように思います。苦労も多くありましたが、与えられた仕事を受身で進めていた時に比べて、ひとつ上のステップに上ることができたのではないかと感じています。同時に、グループ会社が一体となって蓄積してきた豊富なノウハウや技術力の高さを、再認識する出来事でもありました。

成長を支えたもの

これまでに出会った先輩や上司の存在が、いまの私を支えています。皆さん、とても仕事に対して厳しい方々で、ミスをする度に何度も叱られました。でもそれは、鉄道の安全を守るという私達の使命が土台にあるからこその厳しさです。決して疎かにしてはいけない心構えを教えてもらえ、厳しくもあるのですが、その裏には優しさもあるのがこの会社の社風だと思います。惜しみないアドバイスや経験談を聞かせてくれたり、悩んでいる時にはいつも声をかけてくれます。お世話になった先輩たちのような存在になることが、いまの私の目標でもあります。

電気部門にとっての顧客満足とは?
自らの仕事の価値を見つめ直し、
新たなやりがいと出合う

和歌山支社 和歌山電気区 係長

電気課の仕事の中には、「駅の照明を新設する」「コンセントを増設する」といったようなものがあります。これらは、世の中の注目を集めるような華やかな仕事ではありません。また、駅係員のように、列車をご利用いただくお客様から直接「ありがとう」と言っていただける仕事でもありません。ところが、私たちの仕事によって駅係員の働きやすさは確実に向上します。駅係員が快適に仕事に打ち込めることは、列車をご利用されるお客様へのより良いサービスにつながり、お客様の笑顔につながるのです。
この頃、私は「電気課にとっての顧客満足とは何だろう?」と漠然とした思いを持っていました。自身の仕事が、お客様からの「ありがとう」から程遠い仕事に思えていたのです。しかし、よくよく考えてみると、駅の電気工事の後に、私たちは駅係員から「ありがとう」「仕事がしやすくなった」という声をもらうことがあり、それがうれしくて、私たちも「不便なことがあったらどんどん教えて」と伝えています。このやり取りこそが私たちのやりがいのひとつであり、私たちにとっての“お客様”とは、駅で働く仲間たちでもあるのです。
当時はちょうど、係長になったばかり。特定の工事現場にとらわれることなく、比較的自由に多くの駅に足を運んでは現場の声を聞いていました。「もっと仲間の声を聞こう。応えていこう。そのために、自分を成長させていこう」と、改めて仕事への意欲が高まりました。

ヒト、モノ、カネ、情報。
広範囲に及ぶプランニングで、
理想的な工事を実現

和歌山支社 電気課

2016年に現在の役職である電気課主査に就任しました。これまで以上に、部署のメンバーの仕事をサポートし、広い視野でエリア内の電気工事を推進していく役割です。
この役割を担当するようになって気付いたことが、「設計」という言葉の意味です。入社当時は、工事の図面などを描くことを設計だと思っていました。それももちろん間違いではないのですが、設計の一部でしかありません。いま、私が担当している設計とは、安全安定運行を支える電気工事を「いつ、だれが、どのように行えば最適か?」を検討することでもあります。例えば、工事内容と工事会社の得意分野のマッチングを考えることに加え、工事内容に応じて適正な予算の配分も考えています。ヒト、モノ、カネという情報に基づいて、理想の工事を実現する。新たに知った“設計”は、非常に幅広い意味を持つ仕事であり、その分、やりがいも大きいです。
この仕事を行ううえで特に心がけているのが、工事の前段階である計画から契約までをできるだけ迅速に進め、工事期間を長く取ることです。現場で工事を行う仲間たちに時間的余裕をもってもらえることは、質の高い工事につながり、その結果、列車をご利用いただくお客様に揺るぎない安全・安心をお届けしたいと考えています。

私の地域への取り組み

案内表示や照明設備など、「駅」を舞台にした仕事を日頃から数多く手がけていることから、日々の仕事の質を高め、便利な駅・快適な駅を実現していくことが私たち電気課の地域貢献だと考えています。そのためには駅で働く仲間とのコミュニケーションを深め、お客様の声に少しでも多く耳を傾けていきたいです。このほかに、和歌山支社全体では、地域のイベントでブースを設けたり学校へ出向いたりして、鉄道に関する啓発活動も行っています。