お祭り奇譚 春日若宮おん祭〔奈良県奈良市〕

奈良県奈良市

お渡り式 日使(ひのつかい)

【アクセス】JR奈良駅からバスで約10〜15分、停留所「春日大社本殿」下車。

春日若宮おん祭

 春日大社の摂社である若宮神社では、毎年12月15日〜18日に「春日若宮おん祭」が催される。その歴史は880余年で、1136(保延2)年に関白藤原忠通が万民救済のために祭礼を奉仕したことに始まる。大和一国を挙げて盛大に行われたおん祭は、現在まで途絶えることなく脈々と伝えられている。

 見どころは17日、本殿から神霊がお旅所[たびしょ](仮殿)へ遷[うつ]り(遷幸[せんこう]の儀[ぎ])、24時間以内に再び若宮にお還[かえ]りになる(還幸[かんこう]の儀)儀式が執り行われる。どちらも松明[たいまつ]以外の灯りは禁じられ、写真撮影も許されない。

 また、正午からは時代装束姿の約1,000人が奈良市街を練り歩き(お渡り式)、お旅所で神楽[かぐら]や田楽[でんがく]などの芸能を奉納する。「春日若宮おん祭の神事芸能」として、国の重要無形民俗文化財に指定される。奈良はこのおん祭を終えて正月を迎えるといわれる。

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