
- 1947年、熊本県天草市生まれ、長崎県長崎市育ち。漫画家、イラストレーター、タレント、エッセイスト、俳優、映画監督。1970年に上京し、看板屋・ちり紙交換・セールスマンなどの職を経て『月刊漫画ガロ』(青林堂)1973年8月号掲載の入選作「パチンコ」で漫画家デビュー。その後、特異な作風で注目を集め、ヘタウマ漫画家としての地位を確立すると同時にサブカルチャーの分野においても重要な役割を果たした。1980年代後半からはタレントとしての活動に比重を移し、テレビへのレギュラー出演やローカル路線バス乗り継ぎ旅では太川陽介とのコンビが話題になった。
今でも旅番組、AbemaTVなど数々の番組に出演している。
バスで旅をするという番組のロケに出演している時、丘の上をバスが通るんですが、えらい景色がいい所だな、と思い、ここは天国か?と後[うしろ]、横、前と顔を伸ばして見入ってしまった。今まで見た景色の中で多分一番景色のきれいな所だと思った。
それが山口県の秋吉台だったのだ。子供の頃、一度だけ来たことがあったが、秋芳洞というホラ穴に入っただけで丘の上は見たことがなかった。でも子供の頃、秋吉台を見て感動できたかどうかは分からない。現在70才になってしまった私だから特別に秋吉台に感動できたのだと思う。
しかも、その美しい景色の中を路線バスが走っているなんて!!走っている路上の脇には何という花か分からないけど黄色い花が一面に咲いているのだ。
空、花、空気、晴れていて黄色の花が輝いている。私は路線バスが、このように景色が最高に良い所を走っていることにも感動したのであった。私が20才の頃、映画館で見た「砂の女」という映画を思い出した。その映画は突飛な映画で何と砂を掘って建てた家の中に女が住んでいるという設定だった。
砂と女と海、こんな景色を見ながら、生活している女性の姿を見て、その不思議な物語に私は感動した。なんだこの映画、とんでもなく面白かったなーと思いながら映画館を出たのであった。
2016年金沢の香林坊という町で私はイラストの展覧会をしたことがある。バス旅で金沢兼六園に来たことはあったが北陸新幹線で来たのは初めてだった。糸魚川駅からはちらほらと日本海が見える。小さい時から海の景色を見るのは好きだし、車窓は見ていて本当に飽きない。そんな美しすぎる町、金沢で私の絵は輝いて見えたのだろうか?いや、そんなことを考えるのはヤメにしておこう。どんな絵でも、好かれたり嫌われたり、人によって「これは好き」「これは嫌い」というのがある筈、嫌いと言われても、めげずに絵を画き続けるべきだ、と思うし。
あと三国ボートレース場に行った時に見た東尋坊の景色にも感動した。レースには負けたが、素晴らしい景色を見たので負けたことが、不思議と気にならなかった。そんなことはないか?とにかく西日本の旅は新しい何かを見つけることができそうで魅力いっぱいなのである。