お祭り奇譚 那智の扇祭り〔和歌山県東牟婁郡那智勝浦町〕

和歌山県東牟婁郡那智勝浦町

田楽舞

【アクセス】紀勢本線「紀伊勝浦駅」から「那智山」停留所まで、バスで約30分。

那智の扇祭り

 和歌山県那智勝浦町に鎮座する世界遺産に登録される熊野那智大社では、毎年7月14日に「那智の扇祭り」が執り行われる。別名「那智の火祭」は、熊野権現を遷した十二の扇神輿[おうぎみこし]が大社からかつて祀られていた那智の御瀧[おんたき]前の飛瀧[ひろう]神社を目指す。渡御[とぎょ]は年に一度の神々の里帰りの様子を表し、御瀧前の参道では白装束に身を包んだ氏子が重さ約50kg、12体の大松明[おおたいまつ]を担ぎ、火の粉を散らし場を清めながら出迎える。

 御火[おひ]行事の前には「大和舞[やまとまい]」や、重要無形民俗文化財指定、またユネスコ無形文化遺産にも登録された「田楽舞[でんがくまい]」が奉納され五穀豊穣を祈念する。この「那智の扇祭り」は2015(平成27)年に国の重要無形民俗文化財に指定され、「火と水の祭り」として現在に伝承されている。

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