ふるさとの玩具

三宅八幡宮の鳩笛 【京都市左京区】

 京都市の北東部にある三宅八幡宮は、子どもの守り神として知られる。6から7世紀頃、小野妹子によって建てられたと伝えられており、もともとは田んぼの虫封じの神として知られていたが、江戸時代の頃に子どものかんの虫信仰に転じたそうだ。お宮参りの際に「神鳩」という土製のつがいの鳩を授けてもらい、子どもが無事成長するとお礼にお返しにくるという習わしがある。

 赤い目と口の少しぽってりとした白い「鳩笛」も三宅八幡宮で授与されるもので、しっぽの部分を吹くと「ホーホー」と、素朴で温かみのある懐かしい音がする。昔から、子どものかんの虫には土を舐めさせると治ると信じられていたことから、子どもに土製の鳩笛を持たせると良いとされたという。また、各地の八幡宮では、「鳩」が「神様の使い」として大切にされているため、鳩笛が授与品として扱われていることが多いそうだ。

 三宅八幡宮でも、鳥居の両脇には狛犬ならぬ「狛鳩」が鎮座し、絵馬やお守りなど、あらゆる所に鳩があしらわれている。

鳩笛

地図

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