お祭り奇譚 菖蒲湯まつり〔石川県加賀市〕 入湯式祈願祭

石川県加賀市

入湯式菖蒲みこし

【アクセス】北陸本線「加賀温泉駅」からバスで停留所「山代温泉」まで約15分。

菖蒲湯まつり

 石川県加賀市にある山代温泉は、開湯1300年を誇る名湯として知られる。その山代温泉では、毎年6月4日、5日に「菖蒲湯まつり」が開催されている。

 祭りの由来は、密教の拠点・薬王院温泉寺に集った修験者[しゅげんじゃ]に起因する。修験者たちは「厄[やく]」を払うために菖蒲を詰めた俵を引き回し、俵から破れ出た菖蒲を温泉に投げ込み、菖蒲の香りや薬性の湯に浴することで邪気を払ったのが始まりと伝わる。

 現在は一年の無病息災を祈願し、紅白の帷子[かたびら]姿の青年約200人が高張り提灯を先頭に、菖蒲みこしを担いで温泉街を練り歩く。みこしの総重量は約350kg。みこしに乗せた菖蒲俵は、明治時代の総湯を復元した「古総湯」に投げ込まれ、祭りの間は街に菖蒲の香りが広がるという。

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