鉄道文化財を巡る

福井県敦賀市小刀根

小刀根トンネル

 福井県敦賀市にある小刀根トンネルは、敦賀駅〜長浜駅間に鉄道が敷設された翌年の1881(明治14)年に落成した。日本人技術者が手掛けた鉄道トンネルでは二番目に古い歴史を誇り、改修されず当時の佇まいを残す鉄道トンネルとしては日本最古だ。

 小刀根トンネルは1957(昭和32)年まで旧北陸本線、それ以降は1964(昭和39)年の旧柳ヶ瀬線廃線まで利用された。蒸気機関車D51はこのトンネルのサイズに合わせて造られたそうだ。

 馬蹄型のトンネルは総延長56mと小規模ながら、内部は岩盤とレンガ積みの2段構造で、重厚な石積み造りからかつての建築技術がうかがえる。JR西日本の登録鉄道文化財に指定されるほか、土木学会の「選奨土木遺産」や、敦賀市有形文化財(建造物)に指定される貴重な鉄道遺産で、現在は一般道として使用されている。

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