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July 2007 vol.113
義経号は1880(明治13)年、北海道の最初の鉄道として手宮(小樽)〜札幌間で開業した幌内鉄道の1号機だ。同型の2号機(弁慶号)とともにアメリカから輸入された。当時、本州の鉄道はイギリス式を採用していたが、開拓技術をアメリカから学んでいた北海道は鉄道技術もアメリカ式を採用した。そのため、米国ポーター社製の義経号は、ダイヤモンド形の煙突や牛よけなど、当時のアメリカ蒸気機関車の特徴を持つ。
義経号は1881(明治14)年、明治天皇のお召し列車を牽引するなど北海道で活躍した後、1923(大正12)年に梅鉢鉄工所(現・東急車輌)に譲渡され、構内入換機として用いられた。そして、1952(昭和27)年、鉄道80周年記念事業の一環として国鉄に引き取られ、鷹取工場(神戸市)で動態復元された。その後は各種イベントで活躍、なかでも1990(平成2)年に開催された「国際花と緑の博覧会」では、77万人のお客様とともに夢を運び人気の的となった。
現在は交通科学博物館(大阪市)に保存展示され、往時のフロンティア・スピリットを感じさせる雄姿が来館者の人気を集めている。
【アクセス】大阪環状線「弁天町駅」 下車すぐ