Blue Signal
November 2006 vol.109 
特集
駅の風景
出会いの旅
うたびとの歳時記
鉄道に生きる
花に会う緑を巡る
花に会う 緑を巡る 険しい谷を染めゆく紅葉 神通峡〈富山県富山市〉 イメージ
「紅葉[もみじ]」とは、木の葉が黄や赤に色づくことを意味する「もみつ」が名詞化した言葉。「紅葉」と書いて「もみじ」と呼ぶようになったのは平安時代のこと。それ以前の奈良時代には、黄色を尊重していた中国の影響を受け、「黄葉」と書いて「もみち」と読んでいた。

秋も深まる頃になると紅葉狩りを楽しむ人々が各地の名所を訪れる。富山県と岐阜県との県境に位置する神通峡もそのひとつ。神通峡は飛高地を源とする神通川の急流が作り出した峡谷で、約15kmにわたって美しい姿を見せる。なかでも流れが大きく迂回するあたりの鋭いV字谷は片路峡[かたじきょう]と呼ばれ、「小黒部」との異名も持ち、その荒々しくも美しい峡谷に鮮やかな紅葉が色を添え、見る者を魅了する。
このページのトップへ