撮影実績

撮影レポート

ドラマ終着駅〜トワイライトエクスプレスの恋

出演者 中山美穂(高津千絵)、佐藤浩一(森啓介)ほか
放送日 2012年3月20日(火)
撮影日 2012年2月8・11・16〜20・24日
撮影場所 大阪〜糸魚川「トワイライトエクスプレス」車内、大阪駅、新大阪駅、京都駅、泊駅、宮原総合運転所他

内容

寝台特急「トワイライトエクスプレス」を舞台にした特別版の恋愛ドラマです。十年ぶりのドラマ主演となる中山美穂さんと、佐藤浩一さんの主演ということで話題を集めました。

許されない関係の千絵と啓介が最後の思い出に「トワイライトエクスプレス」の1号車スイートルームに乗車します。しかし、大雪で臨時停車した時に啓介が突然トワイライトを降りてしまいます。千絵も降りて啓介を追いかけますが…

当社では「トワイライトエクスプレス」車内や駅での撮影を中心に、ドラマの大部分の撮影を行いました。

撮影場所・内容

Point1

大阪駅、京都駅

2012.02.08 撮影

シーン1…【大阪駅での撮影】

クランクインは大阪駅の時空の広場で、佐藤さんが金時計の下で中山さんの到着を待つシーンです。混乱を避けるため早朝に時空の広場を貸し切って撮影を行いました。

シーン2…【京都駅での撮影】

京都駅に移動して中山さんがトワイライトに乗るために急いで構内を走るシーンです。お客様の少ないタイミングで中山さんが地下通路を走って階段を駆け上がります。 その後に予定していた札幌行きトワイライトを使っての撮影は、大雪のため運休で中止となりましたが、大階段のエスカレーターで2人がすれ違う回想シーンは無事に撮影できました。

Point2

泊駅

2012.02.11 撮影

シーン3…【泊駅での撮影】

スケジュールの都合で先にラストシーンの撮影です。中山さんと佐藤さんが上下ホームで線路を挟んで向かい合う中、佐藤さんの立つホームに列車が入線して2人を遮ってしまいます。このシーンは臨時列車を2往復させて撮影しました。その後、佐藤さんが駅の窓口できっぷを買うシーンを撮影して一旦休憩です。

休憩後に佐藤さんを追ってトワイライトを下車した中山さんが深夜の駅をさまようシーンの撮影です。終電後の設定なので、駅長の協力を得て駅の照明を全て消して撮影しました。とにかく凍えるような寒さに耐えながら深夜まで撮影が続きました。

Point3

大阪〜糸魚川「トワイライトエクスプレス」車内、宮原総合運転所

2012.02.16〜17 撮影

シーン4…【トワイライトエクスプレス車内、宮原総合運転所での撮影】

いよいよ撮影用の臨時トワイライト車内での撮影です。今回は大阪〜糸魚川を2往復する特別なダイヤを設定しました。トワイライトの車両を撮影用に確保することが困難で予備日が取れず、1往復でも運休するとドラマ自体が成り立たないという厳しい状況になってしまいました。運行ダイヤもTBSさんの希望と、運行上の制約がなかなか噛み合わずに苦労しました。

前日の夕方から大量の機材や備品を搬入し、翌日の撮影に備えました。撮影のメインとなる1号車のスイートルームは、スタジオでのセットの撮影もあるため、矛盾が生じないようにカーテンや備品を入れ替える念の入れようです。

まず1往復目は糸魚川までの往路でスイートルームやサロンカーでの昼間の様々なシーン、復路で夜の食堂車のシーンを撮影しました。途中駅で時間調整の停車をする度に撮影中断となり、出演者の方もスタッフの皆さんも決して順調な撮影とはいかなかったようですが、日本海が見える区間を走行中には、この時期には貴重な夕日を撮影することができました。糸魚川駅で機関車を付け替えて大阪に戻ります。食堂車のシーンは撮影の進行に合わせて料理が必要なため、スタッフの方と食堂車の担当者が入念な打合せをしていました。撮影は深夜まで続き、大阪駅には翌日早朝に到着しました。一休みして午後からは車両基地(宮原総合運転所)でトワイライト車両の留め置き撮影を行います。窓の外に暗幕を貼って、夜のスイートルーム室内などのシーンを撮影しました。

Point4

大阪〜糸魚川「トワイライトエクスプレス」車内、泊駅

2012.02.18〜19 撮影

シーン5…【トワイライトエクスプレス車内、泊駅での撮影】

2往復目は 前日の札幌行きトワイライトが大雪のため運休となり、全員が心配ましたが、撮影用の臨時トワイライトは予定通り大阪を出発することができました。前回に続いて車内での様々なシーンの撮影です。

泊駅でのトワイライトの入線シーン撮影に向けて、東富山駅で機材をおろしてスタッフの車で先回りします。急いでセッティングし、トワイライトの到着を待ちました。駅前広場には照明用の高所作業車まで登場し、いつもは静かな泊駅の時ならぬ賑わいに地元の皆さんが見学に来られていました。出演者がホームで滑らないように、スタッフの皆さんが一生懸命ホームの雪かきをしていたのが印象的でした。

トワイライトが泊駅に到着するとすぐに撮影開始です。発車までの約30分で様々なシーンを撮影しなければならないため、ホーム上は戦場のような慌ただしさでした。この日のメインは中山さんが発車するトワイライトを見送るシーンです。撮り直しのできない難しい発車シーンを完璧に撮り終えて、スタッフの皆さんも立会いの私達も寒さと疲れを忘れてほっと一安心です。折り返しのトワイライトに乗って翌朝大阪駅で出演者、エキストラの皆さんを降ろし、車両所で大量の機材を搬出して、ようやく車中2泊、4日間にわたる長い撮影が終わりました。

Point5

大阪駅

2012.02.20 撮影

シーン6…【大阪駅での撮影】

時空の広場から佐藤さんがエスカレーターで降りてくるシーンと、大阪駅のホームで鉄道ファンが写真撮影しているシーンの撮影を行いました。

Point6

TBS緑山スタジオ

2012.02.22 撮影

シーン7…【スタジオセットでの撮影】

当社での撮影ではありませんが、TBSスタジオセットでの撮影を見学しました。この日のために美術スタッフの方が制作された1号車のセットは、私たちが見ても全く本物との違いがわからないほど細部まで正確に再現されていました。

Point7

宮原総合運転所

2012.02.24 撮影

シーン8…【宮原総合運転所での撮影】

ついに当社での最後の撮影です。トワイライトの客車に機関車が連結されるシーンで、ドラマのオープニングを飾るシーンでした。

編集後記

今回のドラマは撮影の約1年前にTBSのプロデューサーの方から企画をお聞きして、トワイライトエクスプレスが舞台のドラマであることから、ロケーションサービスとして全面的に撮影協力を行いました。車両の下見や試乗に始まり、途中でトワイライトが停車する駅の選定など、何度も打合せやロケハンを重ねました。同時に社内の関係各所やグループ会社にも全面協力を依頼し、特に食堂車のシーンは多大な協力を頂きました。その他にも車内の備品や車掌の制服などを可能な限り貸し出しました。TBSさんから最初はトワイライトを札幌まで走らせて欲しいとご要望を頂きましたが、長距離を走らせると調整や車両の確保が非常に困難になることと、天候による運休のリスクが高くなることから、糸魚川までの往復運転をスタッフの方にお勧めしました。この年は大雪で、札幌行きのトワイライトは強風や豪雪による運休が多かったため、この判断は正しかったと思います。

また、TBSスタジオでの出演者・スタッフの皆さんの顔合わせや、リハーサル、スタジオセットでの撮影にも招いて頂きました。ドラマの撮影現場を最初から最後まで見る機会に恵まれて、ロケーションサービス担当としてこの上なく貴重な経験をさせて頂きました。

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