取り組みの3本柱のうち「地球温暖化防止・気候変動対策」の対応として環境長期目標「JR西日本グループ ゼロカーボン2050」を策定し、
下記目標を掲げています。
グループ全体のCO2排出量
(スコープ1+2、連結/2013年度比)
2050年カーボンニュートラルに向けては下記の2軸で取り組んでいます。
カーボンニュートラルに向けたロードマップイメージ
※図はイメージであり、特定の割合等を正確に表したものではありません。
駅などの鉄道アセットに総合水素ステーションを設置して、燃料電池列車やバス、トラック、乗用車に対する水素供給および水素輸送の拠点としての活用を検討中です。
先ずは、姫路エリアを起点とした水素輸送と利活用方法に関する調査、検討をスタートさせ、2030年代を目途に安価で効率的な水素サプライチェーンの確立をめざします。
我が国の運輸部門の脱炭素化の実現のためには、各輸送モードの脱炭素化の推進とともに、鉄道など相対的に低炭素な輸送機関へのモーダルシフトもあわせて必要です。そのために当社では、MaaSアプリ等のデジタルも活用した鉄道・公共交通の利便性向上に取り組んでいます。
都市圏・都市間輸送における鉄道の環境優位性の訴求強化を目的に、
鉄道業界共通のロゴマーク・スローガンを作成しました。
鉄道業界一丸となって、鉄道の環境優位性のPRを進めています。
オフサイトPPA(※1)による列車運転用電力への再生可能エネルギー由来電力の導入を進めています。
新幹線:2027年度までに、新幹線の運転用電力の10%
大阪環状線・JRゆめ咲線:2023年度中に運転用電力の全量(100%)
JR京都線・JR神戸線・JR宝塚線等:2026〜2027年度内に供給線区(※2)の年間運転用電力量の約12%相当
当社は、公益財団法人鉄道総合技術研究所とJR7社で構成する共同技術開発体を通じて、国土交通省の「鉄道技術開発・普及促進制度令和4年度新規技術開発課題」(鉄道車両におけるバイオディーゼル燃料の導入に向けた技術開発)に参画し、2022年度から実証実験を開始しています。保有するディーゼル車両(気動車)の燃料を次世代バイオディーゼル燃料へ100%置き換えることを目標とし、2023年度に山陰線にて走行試験を開始、2024年度の長期走行試験を経て、2025年度の営業列車への実装を目指します。
2025年に地上部分を含めて全面開業を目指している大阪駅(うめきたエリア)では、地域冷暖房の導入、LED照明や自然調光といった省エネルギー、使用電力の100%を再生可能エネルギー由来電力で調達するといった脱炭素の取り組みのほか、創エネルギーの取り組みとして、積水化学工業との共創のもと、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の実装を計画しています。
写真提供:積水化学工業株式会社
消費エネルギーの大部分を占める列車運転用エネルギーの削減のため、省エネルギー型の車両への置き換えを進めています。近年では、VVVFインバータに電流オン/オフ時の電力損失がより少ないフルSiC(炭化ケイ素)半導体を採用した323系電車(大阪環状線・JRゆめ咲線)、227系電車(和歌山線・万葉まほろば線・きのくに線等)、271系電車(特急はるか)、N700S新幹線電車(山陽新幹線)を投入し、一層の省エネ化を進めています。そのほか、駅設備等においても、高効率機器導入、自然光を活かした設計と調光照明といった工夫等を通じた省エネにも取り組んでいます。