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安全最優先の意識の浸透

JR西日本グループの一人ひとりが福知山線列車事故を心に刻み、安全にかかわる方針を理解し日々の業務で実践するとともに、「リスクを具体的に考える」ことにより安全に対する感度を高め、直面する状況において「危ないと感じたとき」や「安全が確認できないとき」には、「迷わず列車を止める」「迷わず作業を止める」といった具体的な考動を積み重ねることにより、安全最優先の風土を築きます。

安全考動研修

福知山線列車事故を心に刻み、将来にわたり安全な鉄道を築き上げるという決意を確かにするとともに、福知山線列車事故をはじめとする過去の事故や災害等の教訓から安全対策を体系的に理解することを目的に実施しています。

2021年には「将来にわたる鉄道の安全の実現に向けて」に関し、各職場で実施した教育に加えて、安全考動研修においても「安全の実現に欠かせない視点」を組み込んだ内容に見直しました。

研修では、鉄道安全考動館、安全体感棟、祈りの杜 福知山線列車事故現場での学習、当社経営層等との対話を通じて、日々の業務の中で安全最優先の考動をいかに実践するかを考え、気付きや具体的な考動目標を研修終了後に研修ノート「安全の誓い」へ書き留め、実践することとしています。

安全の誓い

「安全の誓い」

鉄道安全考動館、安全体感棟

福知山線列車事故の反省と過去の事故や災害等の教訓を体系的に学ぶための施設である鉄道安全考動館での学習を通じて安全最優先の意識の浸透を図っています。また、体感することで対策を学ぶ施設である安全体感棟での学習を通じて、労働災害およびヒューマンファクターについて理解を深めています。

鉄道安全考動館

安全体感棟

祈りの杜 福知山線列車事故現場

祈りの杜 福知山線列車事故現場は、福知山線列車事故でお亡くなりになられた方々の慰霊、鎮魂の場として、また、将来にわたり事故の痕跡を保存し、事故を決して風化させることなく、いのちの大切さを社会や後世に伝え続けていく場として、そして当社が事故を反省し、安全を誓い続けていく場として、整備しています。

当社グループの役員、社員がこの場所を訪れることにより、事故当時の状況やいのちの大切さを学び、安全最優先の取り組みの実践に向けた自らの具体的な考動につなげます。

祈りの杜 福知山線列車事故現場

祈りの杜 福知山線列車事故現場

訓練・教育

列車事故総合復旧訓練

列車事故発生時の「併発事故の阻止」「お客様の救護」を最優先とした社員の対応能力向上と、警察、消防、医療等の関係機関との情報連絡や連携強化等を目的とした訓練を実施しています。このほか、不審者や不審物への対処を目的とした訓練等も実施しています。

列車事故総合復旧訓練

災害等対応訓練

地震や津波等の緊急事態に直面した場合には、お客様や地域の方々と連携の上で安全な場所まで迅速に避難することが重要であり、警察や消防のほか、地域の方々と連携した訓練を実施しています。

災害等対応訓練

訓練用列車を使った合同訓練(新幹線)

列車を停止させる判断力や関係社員間のコミュニケーションスキル向上を目的に、訓練用の列車を実際に走行させ、当社社員だけでなく車内販売員や警備員も参加する実践的な訓練を行っています。

訓練用列車を使った合同訓練(新幹線)

対策本部等の実践的な訓練

災害や事件等の緊急事態が発生した場合には、統括本部や支社の対策本部、現地対策本部、および本社対策本部を状況に応じて設置し、関係者が速やかに現地の状況を把握して対応の方針を決定する必要があります。あらかじめシナリオを知らせない実践的な訓練を実施し対応力を高めています。

対策本部等の実践的な訓練

乗務員用シミュレータの設置、活用

社員研修センター内に、225系車両を模擬した運転士、車掌が使用するシミュレータを設置しています。運転台とパンタグラフや床下機器等が連動する機能を備え、実際に近い環境下で「見て」「聞いて」「触れて」「体感」しながら学ぶことが可能です。このシミュレータは運転士、車掌、運輸指令員の養成研修に活用しています。また、乗務員区所にもシミュレータを設置しており、すべての乗務員が訓練で活用しています。

乗務員用シミュレータの設置、活用

Think-and-Act Training

航空業界等で実施されているCRM(Crew Resource Management)訓練の鉄道版として開発した訓練を実施しています。この訓練は、大規模災害等、マニュアルやチェックリストだけでは対応できない緊急事態に直面し、刻々と状況が変化する中で、お客様や他の社員と協力し、情報収集や状況把握を行い、それに応じた最適な行動をとる能力を向上させることを目的としています。

Think-and-Act Training
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鉄道事業
(安全の取り組み)