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ニュースリリース

2017年10月18日
経営関連

10月定例社長会見
1.最近の営業・輸送概況
2.「車両状態監視装置」の導入
3.ICOCAのご利用エリア拡大 

詳細

会見動画

 先週末の10月14日は「鉄道の日」でした。これは、1872年(明治5年)10月14日、新橋〜横浜駅間に日本で最初の鉄道が開業したことを受け、鉄道の誕生と発展を記念して1994年(平成6年)に定められたものです。
 当社としても、「鉄道の日」にあわせて、また、今年は会社発足から30周年を迎えてお客様、地域の皆様方へ感謝の気持ちをお伝えする取り組みとして、10月を中心に各エリアで車両所公開やイベントを実施しました。
 また、京都鉄道博物館では10月14日より企画展「鉄道遺産をたずねて」を開催し、当社エリアを中心とした各地域に存在する歴史的な車両、建築物や構造物などを鉄道遺産として紹介しています。秋の行楽日和に、ぜひ鉄道をご利用いただければと思います。

1 最近の営業・輸送概況
【取扱収入】
 9月は、9月17日の台風18号による減はあったものの、その他の期間は堅調に推移し、前年を上回りました。
 10月も引き続き、堅調なご利用に加え、前年10月5日の台風16号の反動増もあり、現時点では前年を上回り推移しています。
営業・輸送概況
 ※注釈:駅などでの取扱高(消費税を含む)を示します。
 ※注釈:直営の速報値です。(旅行会社発売分などを除きます)

【ご利用状況】
 9月のご利用は、台風18号や日並びの影響があったものの、敬老の日を含む3連休以外の週末におけるご利用が好調に推移した結果、山陽新幹線対前年101%、北陸新幹線同99%、在来線特急同103%、アーバンネットワーク同103%で推移しました。
 10月のご利用は、収入同様に堅調なご利用に加え、日並びによる増、前年台風16号の反動増もあり、山陽新幹線対前年103%、北陸新幹線同97%、在来線特急同106%、アーバンネットワーク同105%で推移しています。
営業・輸送概況
 ※注釈:実績は速報値です。

2 「車両状態監視装置」の導入
 地上設備を用いて電車の屋根上やパンタグラフ、車輪の状態を把握することができる「車両状態監視装置」について、お知らせします。

【開発の背景】
 JR西日本グループ中期経営計画2017では、3つの基本戦略として「安全」、「CS」とこれらを支える「技術」を掲げています。
 「技術」の具体的取り組みとして「鉄道オペレーションのシステムチェンジをめざした技術開発を推進」しています。労働力人口の減少が見込まれる中、人手による仕事を装置化することで、人手のかからない仕組みを作っていくことは、非常に重要な課題と捉えています。そこで、在来線の電車について、カメラやセンシング技術を活用した新たなメンテナンス業務の変革に向け検討してきました。このたび、三菱電機株式会社にご協力をいただき、在来線の電車配置箇所16カ所に、「車両状態監視装置」を導入することにしました。

【システムの概要】
 本装置は、「屋根上監視機能」、「パンタグラフすり板摩耗測定機能」、「車輪踏面形状測定機能」、「車輪フラット検知機能」の4つの機能を有しています。
 現在、これらの状態については、係員が一定期間ごとに実施する検査のなかで測定器や目視・触手により確認しています。本装置では、高解像度カメラやセンシング技術を用いることで、電車が装置の設置区間を通過する際に、自動で測定、記録、判定を行うことができます。
車両状態監視装置

【機能の詳細・導入効果】
 本装置が持つ4つの機能について、紹介します。
 まず屋根上関係です。線路付近に設置する門柱に設置した測定センサ、高解像度カメラなどにより構成され、屋根上の状態の動画記録、パンタグラフすり板の寸法測定、測定結果の自動判定機能を有しています。現在は主に1列車に対し、10日以内に1回行う仕業検査において係員が車両の屋根上に上がり、目視や測定器で行っています。今回、本装置を導入することで、係員が、撮影した動画記録・測定結果を地上側で確認できるようになります。これにより、屋根上での作業の削減ができ、作業の安全性が向上します。
 次に車輪関係です。線路付近に設置するセンサ、制御装置などにて構成され、車輪踏面の各部寸法を自動測定し、測定結果を自動判定することができます。またフラット検知については、振動センサによる振動レベルにより傷の大きさを自動判定する機能を有しています。現在は90日以内に1回実施する交番検査において、係員が車両床下で目視や測定器などを用い確認を行っています。今回、本装置の導入により検査の自動化が可能となります。これにより、これまで各部測定作業は2人で1編成8両あたり20分程の作業時間がかかっていましたが、装置内を列車が通過する1分程で測定を行うことができるようになるため、効率的に車両状態を把握することができるようになります。
 また、全般的な話として、電車が車両配置箇所に入るたびに状態監視が可能となるので、車両品質の向上、乗り心地の改善につながると考えています。

車両状態監視装置の導入について

【今後の展開】
 本装置は2018年春以降順次使用を開始予定です。今回は地上設備の導入について発表しましたが、今後は、車両全体を「状態監視」し、車両の変化を適切に捉えたメンテナンスの実現をめざします。

3 ICOCAのご利用エリア拡大
 これまで西日本各エリアのシームレスな移動の実現に向けて、ICOCAのエリア拡大を実施してきました。2003年の近畿エリアでのサービス開始以来、2007年に岡山・広島エリア、2012年に香川エリア、2015年に和歌山エリア、2016年に山陰エリア、2017年に石川エリアへICOCAエリアを拡大してきました。
 このたび2018年夏に新たに山陽線 相生〜和気駅間の4駅、赤穂線 播州赤穂〜長船駅間の9駅、北陸線 大聖寺〜近江塩津駅間の19駅にICOCAサービスを導入します。

ICOCAのエリア拡大

【ICOCAのエリアまたがり利用】
 以下の図の3つのエリアは、従来それぞれのエリア内の移動に限られていましたが、2018年夏のエリア拡大により、エリアをまたがったサービスを開始します。例えば、姫路駅から岡山駅へICOCAでご利用いただけるようになります。
 また、2018年春以降、ICOCAエリアをご移動いただける乗車区間を営業キロ200キロメートル以内とします。ただし、200キロメートルを超えてご利用が見込まれる、大阪近郊区間内相互間のご利用(例:米原〜相生駅間)、在来線特急列車停車駅相互間のご利用(例:岡山〜出雲市駅間)、大阪近郊区間内の駅と在来線特急列車停車駅相互間のご利用(例:尼崎〜新宮駅間)のケースについては200キロメートルを超えてもご利用いただけます。
 なお、本日、米子支社長会見でもお知らせしましたが、2019年春に境線にICOCAエリアを拡大します。当社としては初めて車内でICカードをご利用いただける車載型IC改札機を導入します。境線のワンマン車両では、現在車内できっぷや運賃をいただいていますが、よりスムーズに列車をご利用いただけるものと考えています。

ICOCAのエリアまたがり利用について

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