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社長メッセージ

変わらぬ使命と決意

 現在、我々を取り巻く社会環境は大きな変化の局面を迎えています。そのような中にあって、西日本全域にわたる鉄道ネットワークを有する社会インフラ企業グループとして、西日本エリアでの安全な便利で快適な暮らしと、社会や経済の発展を支え続けていくこと。これが、私たちJR西日本グループの変わらぬ使命です。
 そして、その大前提は、鉄道の安全です。当社は2005年4月25日、福知山線において106名ものお客様の尊いお命を奪い、500名を超える方々にお怪我を負わせるという、極めて重大な事故を惹き起こしました。私たちは、「福知山線列車事故のような事故を二度と発生させない」という確固たる決意のもと、事故の反省と教訓を重く受け止め、被害に遭われた方々への真摯な対応、安全性向上の取り組み、変革の推進という「経営の3本柱」を常に経営の最重要課題として取り組んでいます。
 そして、「JR西日本グループ鉄道安全考動計画」をもとに、ソフト、ハード両面から鉄道の安全性向上に引き続き全力で取り組んでいきます。

社会の変化を変革の契機と捉えJR西日本グループを持続的に発展

 私たちが営んでいる鉄道事業をはじめ、物販・飲食、ホテル、ショッピングセンター、不動産といったさまざまな生活サービスは、広く社会の皆様にご利用いただいており、鉄道事業を基軸に、さまざまな事業が相乗効果を発揮しながら、お客様や地域社会から求められるニーズにお応えしていかなければなりません。
 一方で、当社を取り巻く環境としては、人口減少や自然災害の激甚化といったこれまで想定していた未来に加え、新たな感染症の脅威や、働き方を含めた暮らしの多様化、あらゆる場面でのデジタルシフトなど、劇的な変化が一挙に訪れています。そのような環境の中で、将来にわたりお客様や地域社会からのニーズに応え、価値を提供し続けていくためにも、この社会の変化を変革の契機と捉え、JR西日本グループが持続的に発展していくため経営の強靭化・構造改革と、変化対応力を高める企業改革に重点的に取り組んでいるところです。
 既存の価値観にとらわれない柔軟な発想で企業改革を成し遂げ、JR西日本グループを持続的に発展させていきます。

めざす未来~主役は社員一人ひとり~

 JR西日本グループの持続的な発展は、各分野で働く一人ひとりが力を発揮することによってはじめて成し遂げられるものです。鉄道をはじめグループの各事業は、それぞれの分野で使命感を持って誠実に職責を果たしている社員一人ひとりに支えられており、共に働く社員一人ひとりは、当社グループにとって、かけがえのない財産です。
 コロナ禍を経て、JR西日本グループが企業改革を通じ、めざすものは従来の状態への「復旧」ではなく、災禍や社会行動変容をも変革の契機として、変化に適応し、社会により大きな価値を提供していくことをめざす「変革・復興」であり、それを実現する原動力は「人」です。そして、JR西日本グループで働く社員一人ひとりがお互いに敬意と共感をともにしながら力を合わせ、「変革・復興」を、そしてその先にある「進化・成長」を成し遂げていきます。
 JR西日本グループがめざす未来として掲げる「人々が出会い、笑顔が生まれる、安全で豊かな社会」の実現という変わらぬ社会的使命への理解と共感に加え、激動する環境下においても変化に適応して力強く変革を推進し、将来のJR西日本グループを共に創り、使命を担っていく気概を持った方の挑戦を心からお待ちしています。私たちと一緒に「めざす未来」を実現しましょう。

代表取締役社長 長谷川一明