このページの本文へ移動

輝く匠

安全・安心を支える技術(第4回)

お客様の立場に立って、真心込めたサービスを(和歌山支社 白浜駅 浦川 賢一郎 運輸管理係)

和歌山支社 白浜駅 浦川 賢一郎 運輸管理係

匠プロフィール
ホテルなどで接客業務を経験後、平成18年に契約社員として当社に入社し、紀伊田辺駅に配属。その後、社員採用試験に合格し、平成22年に白浜駅に配属された。苦情をおほめにかえるなどの接客技術は、誰もが認めている。
現在では和歌山支社の「駅サービスの匠」として唯一指定され、支社の研修の講師としても抜擢されている。

日本三大温泉の一つとして有名な白浜温泉の玄関口になっている白浜駅。ここに鉄道経験の短い中で、卓越した接客技術をもつ社員がいる。

ワンランク上のサービスを追求

「お客様が列車に乗ってくださるから、当社が成り立ち、私たちは働くことができるのです。お客様に感謝し、お客様のために行動することは、自分では当たり前のことを当たり前にやっているという感覚です」と話す浦川は、白浜の有名なホテルで接客業務を経験した後、平成18年に契約社員として入社、紀伊田辺駅に着任した。

業務の習得に努める傍らで、CSのリーダーも任された浦川は、早速、駅の同僚たちの接客の様子をビデオに収め、互いに指摘し合うことによって駅全体のレベルアップを図るなど、接客技術の向上に一途に取り組み始めた。浦川は、家に帰ってからも当日の接客の振り返りを行った。失敗だけでなくうまくできた自分の接客も思い出し、どうすればさらに良い対応ができたかシミュレーションを繰り返した。

プラスα=自分なりの味付けを

接客技術の向上にこだわるにつれ、しっかりと業務知識を持つことの大切さを思い知り、貪欲に知識の習得に努めた。必死の思いで駅営業実務認定試験の「上級・SAランク」まで極めた浦川だが、知識を深めるほど、さまざまな商品の特徴や営業制度の細部に関して、時にはお客様が戸惑い、お問い合わせも数多いことに気付かされる。習得した知識を咀嚼(そしゃく)し分かりやすくご説明したり、お客様のニーズにより近い選択肢や代案をすることの重要性を痛感した。

「知識を得ると、お客様に『できない』と言ってしまうかもしれません。でも、私は、お客様からできないことを言われたとしても、すぐにできないと答えないよう肝に銘じています。再度調べてからお客様にご案内し、できる限りのことをして差し上げたいのです」。こうした真摯にお客様に向き合う姿勢から、いつしか職場内では「困難な事象の対応は浦川が一番」という評価が定着するようになったという。

全てはお客様のために

研鑽を重ねる中で浦川は、ホテルと違い幅広い層のお客様がさまざまな目的でご利用してくださる鉄道業の幅の広さに大きな魅力を感じ、平成22年に社員となる道を選択した。契約社員から社員になり、仕事の幅が増えると同時に視野も広がり、責任感も増したと言う浦川。「駅サービスの匠」として支社の研修での講師を務めることもある浦川だが、接客のマインドを教えることは難しいと話す。「社員一人ひとりの自己研鑽はもちろんですが、私たちが先頭に立って行動し、若手をはじめとした職場・仲間を鼓舞することが大切です。それが組織としてのワンランク上のおもてなしにもつながります」。

今後は、周りに目を配れ、自分が窓口で困ったようなことを全てわかってあげられる頼られる係長を目指したいと、力強く話してくれた。

  • 出勤前に身だしなみを整えた後、顔を叩いて気合いを入れ仕事モードに切り替える。
  • 「旅育」の子どもたちにみんなでお見送り。
  • 後輩の指導に熱が入る浦川。

未来の匠

湯川 李子

湯川さんが作成した顔出しパンダの装飾

浦川さんの仕事に対する姿勢や接客技術は、参考にしたいことが多いため、意識して仕事を見たり、メモをとるなどして、私も同じように接客できるように努力しています。中でも列車のダイヤが大きく乱れた時などの浦川さんの対応は、焦らず萎縮せず丁寧に応対し、苦情をおっしゃったお客様から逆におほめをいただくことまであり、ぜひ自分もそんな頼れる係員になりたいと思っています。今後も、先輩たちの良いところを学んで、親しみがあり、名前を覚えてもらえるような係員を目指したいと思います。

バックナンバー検索

カテゴリー

ローカルナビゲーションをとばしてフッターへ

鉄道事業
(安全の取り組み)